不登校になったら…と不安なお母さんに伝えたい!学校で自信をなくした子どもの登校しぶりで感じたこと

子どもが登校しぶりをすると「不登校になったら…」と心配になりますよね。登校しぶりの要因は人それぞれですが、わが子は学校で自信を失くしたことがキッカケでした。私が息子の登校しぶりにどう対応したのか、登校しぶりを通して感じたことをお伝えします。
 

【目次】

 

1.なぜ、不登校になったらと心配になるの?

 
 
不登校になったらどうしよう…と悩んでいませんか?
 
 
子どもの突然の登校しぶり。親は「どうしよう…」と焦ってしまいますよね。
 
 
さらに、理由を聞いても返事は「分からない」の一言だと、ますます心配になりることでしょう。
 
 
・無理にでも行かせるべきか
・家でどんな風に過ごさせればよいのか… 
・勉強が遅れてしまう
 
 
など、考えれば考えるほどたくさんの悩みがでてきますよね。
 
 
さらに、登校しぶりの欠席が長くなればなるほど、「不登校になったら…」と不安になってしまいますよね。
 
 
それは、不登校になることに対するイメージがマイナスなものばかりだからではないでしょうか?
 
 
「不登校=いけないこと」という潜在意識があるために、不登校になると親として失格、子どもも怠惰な子と思われるのではないかと周囲の目が気になってしまうからこそだと思います。
 
 
 
 
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2.「学校にいかせること」が逆効果な理由

 
 
お子さんが登校しぶりや不登校傾向になると悩むこと。それは、子どもの家での過ごし方が気になるということではないでしょうか。 
 
 
「学校に行きたくない」というので…休ませてみると
 
 
・朝起きてこない
・ゲームやYouTubeばかり 
・勉強しない
・ゴロゴロして動かない
・外に出たがらない 
 
などといった様子に、これがこの先ずっと続いたら…とかんがえると、心配しかわいてこないですよね。
 
 
このまま休ませて「不登校になったら…」と考えると心配で、学校に行かせたほうが良いのではと「登校させること」に力を入れようとしてしまう方が多いと思います。
 
 
しかし、怠けているように見える様子は子どもが自分で崩れた心身の不調を立て直すために充電しているのです。
 
 

 
 
不登校の問題は発達障害の有無関わらずどの子にも起こる可能性がありますが、発達に凸凹のある子どもは脳の特性からも悩み事を抱えることが多いです。
 
 
「学校に行きたくない」と言うことは、
 
・授業についていけない 
・クラスになじめない
・学校の修業がつまらない 
・友達と上手くいかない 
 
など、学校に対してストレスを感じているからです。
 
 
 不登校になったら…と心配して、無理に登校させようとしたり、休んだから家での生活はきっちりさせないと!と指示を出したりしてしまうと、家でもストレスを抱えてしまいます。
 
 
これでは「分かってもらえない」と子どもの心はもっと傷付き、逆効果になってしまうのです。
 
 

 
 

3.「行きたいけど行きたくない」に悩んだ息子の登校しぶり

 
 
注意欠陥多動性障害(ADHD)と自閉症スペクトラム(ASD)を併せ持つ息子が小学2年生の時のことをお話しします。
 
 
息子は夏休み明けと冬休み直前の2回、1週間ほど学校を休んだ経験があります。
 
 
夏休み明けすぐのを登校しぶりを1週間で乗り越えて学校に行けるようになりましたが、朝にお腹の違和感で悩む不安定な一か月を過ごしながらの登校でした。
 
 
それでも、次第に落ち着き普通に登校していましたが、まもなく冬休みという頃。再び朝に起きられなくなり遅刻や欠席をするようになりました。
 
 
そして「行きたいけど行けない」と一言つぶやいたのです。
 
 
きっとやっとのことで言えた本当の気持ちです。この言葉に、私は胸がとても痛みました。
 
 
息子が苦しい思いをして学校でたくさんのことを抱えてきていることにやっと気が付いたのです。
 
 
息子は明るくて誰とでも仲良くなれるタイプです。周囲の子のことも良く見ていて1年生の初めの頃は登校しぶりのお友達を心配して、一緒に登校してあげていました。
 
 
そんな息子は、発達凸凹によって学校生活がうまく送れなくなっていたのです。
 
 

 
 
そんな困りごとを抱えて過ごす学校での時間はとても苦しい時間でもあり、一度は乗り越えて登校できるようになりましたが「やはりできない…」自分に自信を失っていったのでしょう。
 
 
二度目の登校しぶりは最初の時よりも息子の気持ちがとても落ちているのが分かりました。
 
 
最初の登校しぶりの時は、学校のことや友達のことを気にして放課後に先生に会いに行っていましたが、まったく学校のことを気にすることはありませんでした。
 
 
外で遊ぶこともなく一日中家の中でテレビを見て過ごすことが3日続きました。
 
 
学校の校長先生からは「このまま休ませてお母さんには良いの?」と言われてしまいましたが、私は学校に行かせることよりも息子が自分から学校に行くと動くまで待つことにしました。
 
 
不登校になったら…と心配にならなかったかと言ったら嘘になりますが、それよりも、まずは息子が失った自信を取り戻すこと、自分で動き出すことが大切だと思ったからです。
 
 
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4.子どもの「やりたい」が成功した時に自信を取り戻す

 
 
一日中テレビを見て無気力の息子に無理に何かをさせることはせず、まずは心の休養と思い見守っていました。
 
 
本当に大丈夫?と心配になるかと思いますが、休養が十分にとれると子どもの意識が周りのことにも向くようになり、行動を起こせるようになります。
 
 
息子はテレビにも飽きて退屈してき頃、お昼にフレンチトーストを作ろうと準備を始めた私の姿を見て興味を持ちました。
 
 
「僕もやりたい!」とテレビ以外のことに興味持ったことにチャンスだと思い一緒に作ることにしました。
 
 
初めて作ったフレンチトーストがやっと完成し、妹がとても喜んで「おいしいね」と食べたのを見た息子の顔がこれまでにないくらい明るくなりました。
 
 
そして数日後、妹のためにフレンチトーストや白玉団子を作りたいと自分で考え、一人で作るようになったのです。
 
 
 
 
それからも学校にはすぐには行きませんでしたが、お手伝いをしてくれるようになりました。
 
 
・食器を洗う
・食器を拭く 
・布団を敷く 
 
 など短時間の簡単なことでしたが、自分から進んでしてくれました。私は必ず「ありがとう」と目を見て伝えるようにしました。
 
 
・家の中で自分にできることがある
・家族が喜んでくれる
・またやりたい 
 
いろいろな気持ちがわいてきたと思います。 
 
 
学校で上手くいかなくて自信をなくしていた息子が、自信をとりもどしたのが分かりました。
 
 
家で好きなことをしながらのんびり過ごし、お手伝いをきっかけに自信を取り戻した息子は1週間ほどして再び学校に通うようになりました。 
 
 

 
 
子どもが自信を取り戻すためにも、何かやりたいと思った時にその気持ちを受け止めてチャレンジさせてあげましょう。
 
 
・「やりたいなら失敗しても大丈夫だからやってみよう」と背中を押す
・聞かれたことや求められた手助け以外は任せてみる
・様子を見ながら「上手だね」「いいね」「大丈夫」など前向きな言葉をかける 
・やりきれたことを一緒に喜ぶ
・「ありがとう」と伝える 
 
 
このようなお母さんのサポートだけで、 
 
・挑戦したことがうまくいく
・最後までできた 
・「ありがとう」と感謝される 
 
といった成功体験自信につながります。 
 
 
自信がつくと自己肯定感も高まります
 
 
そして、子ども自身が自分でタイミングをみつけて動けるようになります。どんな小さなことでも良いので成功体験を積み重ねて自信を取り戻していくことが大切ではないでしょうか。
 
 

 
 

5.息子の登校しぶりで決まった私の子育て軸

 
 
再び登校するようになった息子ですが、朝は好きなテレビを見たり野球をするなどして、3時間目以降からの登校でした。
 
 
それでも学校に行けるようになったのは息子の成長です。
 
 
新学年を迎えて最初の数日は「僕もみんなと同じようになりたい!やり直したい!」と朝から登校していましたが、実際には気持と行動が上手くいかずに2時間目からの登校でバランスをとっているようです。
 
 
自分の「頑張りたい・学校に行きたい」という気持ちだけではクリアできない壁が息子にはたくさんあります
 
 
お子さんが学校を休むようになっても、遅刻で登校していても焦らないでください。お母さんの焦る気持ちはお子さんにも伝わり逆効果です。
 
 
「学校にいかなければならない」とお母さんが不安になると「学校にいけない自分はダメな自分」と子どもが自信をなくしてしまいます。
 
 
「今は行かなくてもいいのだよ」「遅刻してもいいよ」とお子さんの気持を受け止めて見守ってあげてください。
 
 

 
 
今でも息子には、自分の「頑張りたい・学校に行きたい」という気持ちだけではクリアできない壁がたくさんあり、困った行動をしてしまうこともたくさんあります。
 
 
それでも「学校に行きたい」と息子が登校するなら遅刻登校でも笑顔で送り出し、帰宅したら笑顔で迎えること。
 
 
もしも行きたくないといったら、「家は安心して過ごせる場所」にすることが私にできることと思って見守っています。
 
 
息子の登校しぶりに対する自分の軸ができたことで、不登校になったら…という不安は和らぎました。
 
 
何を大切にするか、自分ができることを明確にすることが大切だと思います。
 
 
登校しぶりや不登校の悩みに対する対応は子ども一人ひとりによって違います。それでも、私の経験が少しでも参考になれば幸いです。
 
 
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執筆者:さとうみな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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