集団生活が苦手な子っていますよね。集団に興味のない子もいますが、集団の中へ入りたいけど入れない子もいるんです。このような、アスペルガータイプの子ども達が上手に過ごせるようになるコミュニケーションをお伝えします! |
【目次】
1.みんなと楽しく遊ぶことができない心配な息子
2.集団生活が苦手な子どもは〇〇が得意ではない
3.困り事をなくす!強味を生かしたアプローチ法とは
◆子どもの様子を観察しよう!
◆困っている本人の思いとは
1.みんなと楽しく遊ぶことができない心配な息子
お子さんがスムーズに集団生活が送れるか心配なお母さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
集団のペースについていけないのではないか…
お友だちの輪に入れないのではないか…
私の息子も集団のペースに遅れ気味なタイプ。そんな息子に対して、以前の私は
「ほら、みんなあっちにいるよ!」
「ほら、あの子が話しかけてくれてるよ!」
「ほら、ありがとうって言わなくちゃ!」
と、指示だけ出していました。
でも、何度指示をだしても、息子は自ら行動するようにならず、 なかなか集団に入って楽しく遊ぶことができませんでした。
「困っていることは助けたい!」
「集団に入りたいなら、集団のなかで楽しく遊んでほしい!」
と、お母さんだからこそ思いますよね。
実は、息子が集団生活が苦手なのにはちゃんとした理由があることがわかりました。
2.集団生活が苦手な子どもは〇〇が得意ではない
息子のように集団生活に入ることへの悩みを抱えられるお子さんは、アスペルガータイプの子どもに多いと言われています。
アスペルガーとは発達障害のひとつです。自閉症スペクトラムの中で知能や言語の遅れがないものをこのように言います。
では、どうしてアスペルガータイプの子どもたちは集団生活が苦手なのでしょうか?
実は、集団生活を送るには
・周りの雰囲気を読まなくてはならない。
・自分が話すタイミングを図らねばならない。
・相手との距離感をつかまなければならない。
・周りにアイコンタクトなどのジェスチャーも必要。
・頭の中では、周りの音や会話を整理しなくてはならない。
など、さまざまな要素を複数同時に、しかも瞬時に処理し続ける必要があるのです。
しかし、アスペルガータイプの子どもは脳の特性のために様々なことを瞬時に行うことが苦手なのです。
また、アスペルガータイプの子どもは全て同じというわけではありません。
集団にもともと興味ない子もいれば集団に入りたいのに入れなくて困っている子もいるんです。
どちらの子も、集団生活をスムーズにおくることができず苦手さを感じているんです。
では、私達お母さんが子どもへしてあげれることはあるのでしょうか?
3.困り事をなくす!強味を生かしたアプローチ法とは
特性は生まれ持ったものです。そこを変えようとしてただ指示を出すだけでは中々うまくいきませんね。
子どもが自ら行動してほしいと思うなら、私たちお母さんからの伝え方を変える。つまりコミュニケーションの方法を変えるしかないのです。
ではどう変えたらいいのでしょうか?
◆子どもの様子を観察しよう!
まずは、集団に入りたいのに入れない様子を観察してみましょう。集団に入れないとき、子どもはどのような行動をしていますか?
・友達に相手をしてほしくてちょっかいを出していますか?
・友達の行動を横で目でチラチラ確認するタイプですか?
友達との関係を作るのが不器用で苦手な子どもは、雰囲気・感覚だけでは理解することができません。
年齢を重ねれば自然と学んでいけるんじゃないか?とお思いのお母さんいるかもしれません。でも、残念ながらアスペルガーの子どもたちが自然と学ぶというのはなかなか難しいのです。
◆困っている本人の思いとは
少し大きくなって自分の気持ちに気づき、言葉で表現できるようになったアスペルガーの子どもたちが、口をそろえて言う言葉があるので紹介します。
「友達のこと、何をどうしたらいいか教えてくれよ」
「どうしたらいいのか分からないんだから、分かるように教えてくれ!」
この発言で分かるように、どうしたらいいのか分からないから、困ってしまうのです。悩んでしまうのです。
自然に身に付くのを待つのではなく、お母さんがしっかり教えることが大切なのです。
では、どう教えていくのか?これはお子さんの得意な面からアプローチしていくのが正解です!
アスペルガータイプの子どもは言葉の理解力・語彙力は抜群です。「言葉で説明する」、これが最大のポイントです!
ちょっかいを出してしまう子なら、友達の表情を説明してあげたり、どんなお話をしたらいいのか教えてあげたりしましょう。
「友達は今、どんなお顔してるかな。嫌な顔?笑ってる顔?」
「〇〇くんはお話上手だから、思ってること友達に話してみようよ!」
など、きちんと子どもに伝わる方法で教えてあげることが必要なのです。
困っているわが子の特性を理解し、必要な対応するだけで、子どもは状況を理解します。 理解できるから自分で考えて、行動できるようになるのです!
今の日本は個性が大事と言われても特別扱いはしてもらえません。幼稚園や学校では集団に合わせることを余儀なくされます。
そこで子どもが少しでも集団でうまく生活できたら、子どもの毎日が変わると思いませんか?
アスペルガータイプの子どもはとても細かくものごとを判断しています。なるべく、詳しく細かく場面に応じて説明してあげてくださいね!
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)