入学式で脱走した息子さんに対しても、褒めてその日を終えることができた!と語るのは、発達科学コミュニケーショントレーナーの岩下まいさん。一体何をどう褒められたのかまた岩下まいさんの意外な素顔に迫ります!
【目次】
1.入学式で脱走事件でも褒めて終えられた!発コミュトレーナー・岩下まいの素顔
2.子どもの成長を敏感に感じられる!~自分と子どものための働き方~
3.好奇心旺盛だけど不器用な子どもの叱られ慣れをゼロにしたい!
1.入学式で脱走事件でも褒めて終えられた!発コミュトレーナー・岩下まいの素顔
発達科学ラボでは、子育てに悩み、苦しい思いをしてきたお母さんたちが発達科学コミュニケーション(発コミュ)をマスターして、親子のコミュニケーションを変えることで発達凸凹の子育ての困りごとをなくしています。
そうして子育ての困りごとがなくなったら、発達科学コミュニケーショントレーナーとして子育てに悩むお母さんに発コミュを教える講師となったり、リサーチャーとしてパステル総研で記事を書いたり教材を作ったりする活動しています。
今回は、そんな発コミュトレーナーの岩下まいさんへのインタビュー3回目です。
過去のインタビューはこちらから!
今回は、岩下さんのトレーナーとして活動していく中でライフスタイルどう変わったか、プライベートな素顔に迫っていきます!
ーーートレーナーとして活動して行く中で、ご自身にどのような変化がありましたか?
「実は小学校の入学式に息子の脱走事件が勃発したんです。けれど、そんな時も、私も怒らないことを前提に夫に話をしたり、めちゃくちゃ褒めることができたんですよ。
絶対に入学式に脱走とかありえない!って思ってた人間なのですが、そんな場面でも踏ん張れた自分に出会いました。」
ーーー入学式で脱走しちゃったのに、どうやって褒められたんですか?
「脱走の原因を考えたんです。
仲良しのお友達とクラスが分かれたという不快な気持ちにぶつかってしまって、そのまま親と離されて、知らないクラスに連れていかれたというところからのスタートだったのです。
そして、いざ入場してきた時に、上着を着ていなかったのです。
親としても『なんで上着を着てないんだろう?』とびっくりモードだったんですけど、上着は私が慌てて取りに行って先生に託そうとしたんですけど一回返されました。
そのとき息子がくしゃみをして、ハンカチを上着のポケットに入れてたということに気づいたんですね。
で、『あ、上着取りに行かなきゃ』と気づいて、式中に真ん中を堂々と脱走するということになりました。
その一連の流れを見てたので、
『上着ないことに気づいたんだね』
『ずっと長い時間座れてたね、頑張ってたね』
『くしゃみしてハンカチちゃんと出そうって思ったんだね』
『1日頑張ったね』
と肯定して褒めるということを夫と綿密に打ち合わせして、『1年生おめでとう』と伝えることができました!
発コミュで息子は変わった!と自信を持っていた矢先の出来事だったので、心はすごくざわざわしました。
だけど発コミュがなかったら、本当に叱り飛ばして終わっていたと思うので、私に変化をもたらせてくれた発コミュにはほんとに感謝して、吉野さんに泣きながらメールを打ちました。 」
◆ポイント解説
このような一見問題行動に見えることを子どもがした時に、
「今はハンカチなんてなくてもいいじゃない。鼻水出てないんだから」
「今は座る時間だから!ハンカチは後で」
と言いたくなってしまうお母さんが多いのではないでしょうか。
特に、真面目で頑張り屋さんのお母さんほど、社会で求められているルールや、今はこうしなきゃいけないっていうところを見がちだだと思います。
岩下さんは、長い時間座っていられたこと、くしゃみをしてハンカチを使おうとしたこと、上着がないことに気づけたこと、一日頑張ったことという4つの褒めポイントを見出して、旦那さんと打ち合わせをして、褒めることができたとのこと。
お子さんにとっては、入学式が自分が式中に抜け出して叱られた嫌な記憶としてではなく、褒めてもらえた嬉しい記憶になって自信を育むことができていることが伝わってきました!
お子さんも褒めて入学式をお祝いしてもらえて、とても嬉しかっただろうなと伺っていて嬉しく思いました。
お子さんの問題行動に見える行動の本質的な部分をお母さんが理解することで、子どもを叱らないですむようになったり、褒めポイントを見出すことができたりするようになりますね!
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ーーー息子さんは小学校入学後、どんな風に成長していますか?
「トレーナー活動を続けながら、息子の小学校生活が始まったのですが、子どもたちが本当に仕事をしてる私を好きでいてくれて、いつも応援してくれるようにもなりました。
昨日も習い事の帰りに、『お母さん仕事頑張れよ』『俺は応援してるから』と言ってくれたんです!
指示をしなくても自分でできることも増えてきているので、仕事と子育てを切り替えながら対応できるようにもなったと感じます」
ーーーすごいですね!岩下さんの専門である、スキンシップの観点からはいかがでしょうか?
「何かアクションを起こす場面の前後に必ず励ましのハイタッチやグータッチが習慣化しているので、チャレンジ精神を養ったり、本人もめげなくなってきたり、失敗を失敗にせず記憶にできたり、と感じています。
子ども自身もハイタッチが切り替えになってるなと感じます。
子どもはもともと触れられること自体が大好きなので、『ここマッサージして』なんて兄妹で順番を競ってリクエストしてくることもあります。
私の仕事部屋にはマッサージベッドも置いてあるので、ベッドでのマッサージが、ご褒美的な位置づけにもなっています。
子どもも喜んでくれる大好きな時間です。時間がある時とかは一人一人じっくり話を聞きながらマッサージしたりして、私自身もセラピストに戻ったような時間をもらって癒され体験をしています。」
◆ポイント解説
お子さんがお母さんの仕事を応援してくれる、とてもうらやましいですよね!
それも、声かけとスキンシップで岩下さんと息子さんの親子関係がよくなったから。もし幼稚園時代のように岩下さんが叱り続けるママだったら、きっとこんな風にはなれていないのではないかと思います。
子どもの年齢が大きくなるほど、勉強や友達関係など、子どもを取り巻く課題は複雑になります。そうなるよりも前に親子のコミュニケーションをスムーズにしておくことが大切だと改めて感じました。
2.子どもの成長を敏感に感じられる!~自分と子どものための働き方~
ーーー発コミュのトレーナーと活動していく中で、ライフスタイルはどう変わりましたか?
「いかに時間を生み出すか?を考えるようになって、朝早く起きられるようになりました。
ダラダラ過ごす時間がこれまで当たり前だったんですけど、それすらもったいない!と感じて時間を区切って動くようにもなりました。
子どもよりも数時間早く起きることで、仕事も進められたり家事もできます。意味もなく出歩くことも減りましたし、子どもの対応がわかってるので自分自身の使える時間も増えてきました。
子どもが集団生活に入ると、思いがけないトラブルに見舞われることもありますし、集団生活での傷つき体験っていうのあったりもします。
そんな時に、いち早く駆けつけたり、予定を変更してじっくり時間を作って寄り添えたりしますし、即対応できることで私自身も子どもの問題を最小限に抑えることができ安心を手にしたと感じています。
自分と子どものための働き方、子どもの成長を敏感に感じられる暮らし方にシフトしたなと感じています。」
ーーー岩下さんの元気の源やこだわっているものはありますか?
「元気の源はやっぱり子どもの笑顔です。
子どもが笑顔の時って、親と一緒に何かを共有したがっている時なんだと感じています。
しょうもないことでゲラゲラ笑ってたり、こっちからしたら意味不明なこととかもよくあるんですけど、笑顔の時こそ、笑顔を共有することを大切にしてます。
数分だけでもいちゃちゃタイムみたいなのを作ることで、子どもの心も安定するなとも感じています。
忙しい時ほどあえて5分だけでもイチャイチャタイムを作るように心がけています。 寝かしつけや寝起きのイチャイチャは、子どももすごく満足気ですし、私の活力にもなっています。」
ーーー岩下さんのリフレッシュ方法やお好きなものについて教えてください。
「私は結局人が好き。時間があれば親友たちに連絡をとって集まっています。
気を使わない間柄の人は、本当に心地がいいので、連絡とって集まって、子どもも一緒に遊んだりして、たわいもない時間を過ごすようにしています。
心を許せる友達って人生の苦楽も共有しあえるので、良い意味で素を出せたりもします。
お互いの悩みも話しやすかったり話すことでちょっと心が軽くなったりを実感することができたりします。心が浄化されるというか、そういう気持ちになれて、また明日から頑張ろうってリセットできるんです。
もともとは、子どもが一緒だとちょっと迷惑かかるからと遠慮した時期も経て今があるので、余計に親子の変化後の日々の当たり前に感謝できるようになりました。
仕事モードでいられるっていうのは家族の支えがあってこそなので、その家族との日常の当たり前の時間というのも大切にしています。
後はインスタとかで、犬とか赤ちゃんとかちびっこの動画を見ながらひたすら癒されている感じです!」
◆ポイント解説
トレーナーの活動は、忙しいですが、時間の作り方を工夫されていて、何より、子どもの対応がわかってるので自分自身の時間が増えているのは素晴らしいですね。
何か問題があっても在宅でお仕事をされているので、即対応できるのは大きなメリットだと感じました。親子ともに安心を手にすることができたのは大きな変化ではないでしょうか。
岩下さんの元気の源はお子さんの笑顔ということで、発コミュでお子さんの笑顔を得ることができ、それを活力にトレーナー活動へも取り組めている様子が伺えて、好循環になっているのが伝わってきました。
子どもを叱って、子どもが反抗して、親子バトルという悪循環から抜け出せないというママはまだまだたくさんいます。
子どもを肯定して褒めて、子どもがお母さんを手伝ったり優しくしてくれるようになり、お母さんが自分の時間が取れて、仕事も頑張れるという好循環に入ることは決して夢ではないと岩下さんが教えてくれました!
3.好奇心旺盛だけど不器用な子どもの叱られ慣れをゼロにしたい!
ーーー最後に、岩下さんのこれからの活動の目標について教えてください!
「幼いうちにして理不尽な社会や集団生活に苦しんできた息子を目の当たりにしたり、同じように子育てに悩むたくさんのママたちに出会った経験をもとに、
まずは親子の信頼関係を築くコミュニケーションを整えるところから重要課題にしています。
好奇心旺盛だけど不器用な子どもの叱られ慣れをゼロにするママの声かけと親子の触れ合いスキンシップで親子で癒されながら自信を育むナビゲートタッチで
理想ばかり空回りしている2万人のママに向けてトンネルの暗闇から抜け出すルートをお伝えしていきながら、
大人である私たちが、子ども自身が未来に希望を持てる世の中というのをできるだけ早く作ってあげるべく活動を続けていきたいと思っています。」
◆ポイント解説
好奇心旺盛で、よく動いてしまったり、不器用で上手にものが扱えない子どもは、どうしても叱られることが多くなってしまいます。そして、叱られ慣れしてしまうのですね。
叱られ慣れしてしまうと自信がなくなってしまい、意欲がなくなり、行動しなくなってしまう。行動しないと脳が発達しないということになってしまう。
理想ばかりで、空回りしてこういった悪循環に陥っているママが2万人いるということでした。この数は多いと思われますか?他にも同じように悩んでいるお母さんがいると思うと少しホッとされるでしょうか。
その悪循環から抜け出るために、叱られる機会を減らすママの声かけと親子の触れ合いスキンシップをお伝えしていることが分かりました!
もしかしたら、空回りしているかもと思われる方は、ぜひ岩下さんの個別相談にいらしてくださいね。
▼感覚過敏な子が集団に馴染めるようになるヒントはこちら▼
執筆者:山田ちあき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)