子ども(発達障害・グレーゾーンも含む)が間違いを指摘されて怒るのには理由があります。気持ち良く宿題をするには子どもへの配慮と子どもの状況理解が必要です。その上でママが接し方を変えたら宿題バトルが減ること間違いなしです!ぜひ参考にしてください。
【目次】
1.間違いを指摘されるのを嫌がる毎日…
2.宿題をするというのは苦行並みのレベル
3.子どもが不快にならない雰囲気作りをする
①バツ以外の目印をつける
②褒めのサンドイッチを意識する
③汚い字は見て見ぬ振りをする
1.間違いを指摘されるのを嫌がる毎日…
わが家に発達障害・グレーゾーンの小学4年の男の子がいます。
学校の宿題を毎日する中で、どうしても機嫌を損ねてしまうことがあります。
それは親がまるつけをする際に、間違いを指摘すると途端に気持ちがダダ下がりしてしまうということです。
親としてもまるつけをしなくてもいいのなら、スルーしたいところなんですが、まるつけをしてきてもらうところまでが宿題という時もあります。
赤い線でピッと斜線をつけたり、バツをつけると、
「こんなに間違ってる…。」と凹んでみたり、
「こんなにやり直しをしないといけないじゃん!」と怒って、不機嫌になってしまいます。
そうなると、怒ったり、泣いたり、字が雑になったり、見せようとせずに隠したり、ただ宿題を見るだけで終わるはずのことが、それ以外の対応でとても大変になります。
なぜそれくらいのことでそんなに機嫌が悪くなるのでしょう…。
親としてはなかなか理解ができませんでしたが、それには理由があるようです。
2.宿題をするというのは苦行並みのレベル
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、不器用だからこそ、私たち親が思っている以上に学校生活を全力で頑張っています。
そして、その後に帰宅して、また勉強(宿題)をする。
とても疲れて帰って来ているのに、更に疲れてしまいますよね。
その疲れた状態で、やりたくもない勉強(宿題)をしているという気持ちを先ずは分かってあげることが大事です。
間違いを指摘されると不機嫌になってしまうのは、過去に間違いをした時に、周りにいた大人からの影響が考えられます。
子どもが間違った時に、お母さんやお父さん、学校の先生や習い事の先生などから怒られたり、何度も間違いを指摘されて嫌な気持ちを味わっていたり。
周りの大人の表情がどんどん悪い方に変わっていって、辛い気持ちがした、などの経験が脳にインプットされていることがあります。
発達障害・グレーゾーンの子どもは嫌な出来事や体験などは、記憶に残りやすいという特性を持っています。
そのため、間違いを指摘されると否定されているような気持ちになってしまい、お母さんからの間違いの指摘を素直に受け入れられないということになります。
要するに、やりたくない勉強を必死な想いでしたのに、間違いを指摘されて否定されてしまった。
二重で苦行を強いられている!という状態にあるということを分かって欲しいのです。
このような状況から、お母さんが子どもの立場になってみると、宿題をするハードルがとても高いということが分かりますよね。
お母さんが思うようにちゃちゃっとやってしまったらいいのに、というレベルではないのです。
では、どのようにしたら宿題やその間違いに少しでもスムーズに取り組んでくれるのでしょうか?
3.子どもが不快にならない雰囲気作りをする
嫌々やっている状況は理解できたけど、でも、間違いは正さないといけないのにどうしたらいいの?となりますよね。
わが家では以下のような取り組みをしてみました。
◆①バツ以外の目印をつける
・三角マークを書く
・問題番号をまるで囲む
・付箋を貼る
ちょっと惜しいな、でもまるではないなという国語の回答や、漢字のバランスが悪くマス目からはみ出していて書き直した方がいいな、というものは三角マークをつけました。
明らかに間違っているものには、問題番号をまるで囲む。
その時々でいずれかのやり方を試してみました。
バツがついていないので、一気に不機嫌になることは回避できましたが、プリントについた印を消しゴムで消したがるので、それはそれでプリントが汚くなってしまいました。
ちょっとイライラして消すのが大変になるかも?とお母さんが察した時は、消さなくていいように付箋を貼るのもお勧めです。
書き直した後は、付箋を剥がすだけなのでとても楽です。
◆② 褒めのサンドイッチを意識する
回答の書き直しをしてもらう時、大事なのが言葉かけです。
そもそも子どもは間違いや失敗を指摘されるのが好きではないので、マイナスなイメージを持つことなく取り組んでもらいたいですよね。
お母さんが間違いを見つけてやり直しをして欲しいな、と思ったら、先ずは出来ているところを褒めましょう!
「この漢字、すごく丁寧に書いているね。」
「しっかり考えて問題を解いているね。」
「枠からはみ出さずに書けているね。」
など、宿題の内容から分かることを褒めます。
その後に、「じゃあさ、この問題をちょっと見てみてくれない?もう一回確認して欲しいんだ。」と
間違っているよ、という言葉以外で取り組んでくれそうな声かけをします。
その後、取り組んでくれたら、
「よく気付いて書き直しができたね!」
「うん、いいね、OK!」
とまた褒めます。
褒めで始まり、褒めで終わるという褒めのサンドイッチを意識して声をかけていきましょう!
そうすると、子どもは間違ったことよりも自分で出来た!という達成感の気持ちが貯まっていきます。
◆③ 汚い字は見て見ぬ振りをする
とにかく字が汚いお子さんっていますよね。わが子ももれなくその一人です。
小学1年生のひらがなから始まり、カタカナ、漢字と本当に字が汚い…。
先生にも書き直しを何度もさせられていたりします。
家で宿題をしていると汚い字が目についてしまい、このままでは大変だと思い、お母さんは書き直しをするように言ってしまうと思います。
そういう時は、汚い字はもう見て見ぬ振りをしましょう!
それよりも綺麗に書けている字を見つけて、その字を褒めましょう!
「この漢字、枠の中に入っているね。すごくバランスも良くて綺麗」と。
漢字まるまる一つが綺麗に書けていなくても、「とめ」、「はね」、「はらい」などが綺麗に書けている字は必ずあります。
「この漢字のはらいがすごく綺麗」
その部分だけでもいいので褒めてあげましょう。
算数の数字や、筆算の時に引く棒線なども一緒です。
線が斜めになっていると親としては気になるかもしれませんが、そこには触れません。
とにかくできているところだけを見つけるように意識をしていきましょう!
わが子は今でも字が汚い時はありますが、以前に比べて格段に綺麗な字も増えました。
そして驚くことにテストの字はパーフェクトに綺麗な字を書いています。
また、以前より宿題に費やす時間が減っているので、それが成長の証だと思っています。
長期休暇中の宿題の添削なども待っていますので、宿題とうまく向き合える体制を整えていきたいですね。
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執筆者:たむら ようこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)