「言ったことが一度で伝わらない!」、自閉症の子って話を聞くことが苦手ではありませんか?そんな自閉っ子が話をスッと聞けるようになる3ステップがあります。自閉っ子の特徴に合わせた効果的な接し方をご紹介します。
【目次】
1.話を聞くことが苦手な自閉症の子にママの言葉は伝わっていますか?
1学期ももうすぐ終わりですね。1学期は、新しい環境に慣れることでいっぱいいっぱいだったと思います。
新学期、張り切っていた子どもたちにも、最近は疲れが出てきて、朝の支度が遅くなってきている時期です。
また、4~5月に頑張っていた宿題もスムーズにいかない、というお悩みが増える時期でもあります。
こういったお悩みが増える頃は、ママからお子さんへの指示出しの声掛けが増える傾向があります。
声掛けで物事がスムーズに進めれば良いのですが、やり取りが悪化してしまうと、ママにとってもお子さんにとってもストレスが積み重なってしまい、お互いに苦しい時期となってしまいます。
中でも、話し言葉が苦手、話を聞くことが苦手な自閉っ子は、ママの言葉を聞いてもなかなか動けないことがあります。
それは、自閉っ子の特徴として、目で見て理解することが得意で、耳から入った情報を処理することが苦手な子が多い、ということが挙げられます。
2.指示出しばかりではうまく行かなかった私の子育て
私の娘は、自閉症スペクトラム障害で特別支援学級の4年生です。
3歳で診断。知的障害もあります。言葉はとてもゆっくりでした。
耳で聞いて理解することがとても苦手でしたので、優しく言っても、叱っても動いてくれないということがよくありました。
おまけに私はとてもおしゃべりでせっかちなタイプです。
良かれと思ってすぐ動けない娘にあれこれ声をかけてしまい、余計に混乱させてしまっていました。
それにも気づけずに、あれしなさい、こうしなさいの指示ばかり。娘の特性では、この話し方は伝わりません。
困りに困り、発達科学コミュニケーションに出会うまで、私も娘に適した方法がわからない状態でした。
発達科学コミュニケーションで得た知識から、閉症の子に適した指示の出し方、娘が動きやすくなる伝え方を科学的根拠を基に研究を重ね、実践できるようになりました。
3.優位な特性を活かす!自閉っ子がスイスイ動き出すママの声かけ3ステップ
せっかちだった私が自閉症の娘に使ったのが「結論から話す」ということでした。
伝える情報をシンプルにて、娘が混乱しないようにしました。
ついつい「もうすぐ19時になるから、ほら眠くなっちゃうんだから、お風呂に入りなさい」と理由を長々話す癖をやめたのです。
「お風呂入るよ!」と短く結論を言ってから、「眠くなっちゃうもんね。」と短く理由を伝えるようにしました。
そして、最後にやって欲しい行動を加えるようにしたのです。
すると、娘がスッと動く確率が増えていき、私もくどくど言わなくなったのでとっても楽になりました。
ここでのポイントはママの笑顔!笑顔で指示出しをすると、自閉っ子の動きが変わります!
指示をするとき、自閉っ子はやって欲しいことをやっていないことがほとんどですので、ついついこちらが真顔になってしまうことがあります。
「笑顔」は子どもの脳内を幸せにする効果があり、脳は楽しさを感じることで育ちます。
耳からの情報処理が苦手な子には、耳からだけではなく視覚からも情報を伝えると効果的ですので試してみてください。
◆声掛け3ステップ
ステップ1) 結論から話す
ステップ2) 理由を話す
ステップ3) 最後に、して欲しい行動を話す
例えば…
ステップ1:結論) ご飯食べるよ!
ステップ2:理由) もう7時半だね♪
ステップ3:行動) まず、テレビを消そう!
というように、シンプルにワンメッセージを笑顔で伝えましょう。
そうすることで、お子さんが話している人に意識を向けるという、意識のコントロールも身に付けることができます。
この3ステップの声がけで、残りの1学期も乗り切っていきましょう!
お役に立てていただけたら嬉しいです!
発達障害児ときょうだい児をお家でぐんぐん伸ばす方法は他にもあります!
執筆者:今川ホルン
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)