発達障害・グレーゾーンの低学年の子どもの褒めるところが見つからず、ダメ出しばかりになってしまうことありますよね。つい小言が出やすいお母さんも、褒め上手になって、お子さんの発達を加速させちゃいましょう! |
【目次】
1 発達障害・グレーゾーンの子どもを持つお母さんの小言が止まらないワケ
発達障害・グレーゾーンの子どものちょっとしたミスに口を突っ込まずにはいられないということがありませんか?
褒める子育てをしたいとは思っていても、褒めるところが見つからなくて、ダメ出しばかりで一日が終わってしまう・・・
私たち母親って、どうしてそんなに小言が出てくるんでしょう。
それはやっぱり、発達障害・グレーゾーンの子どもに、よりよい行動や習慣を身に付けてほしいからですよね。
挨拶がしっかりできて、身の回りのことがきちんとできて、勉強ができて、誰とでも良い関係が築けると、親は安心ですものね。
だからお子さんの現状がどうであれ、お母さんの中に、これぐらいできてほしいという基準が知らず知らずにできてしまっています。
そのレベルに達しないときに、つい小言が出てしまいやすい。
例えば、
・ご飯の食べ方が汚い
・片付けが雑
・宿題の字が汚い
・テストの点数が悪い
・お手伝いしても中途半端 などなど
多少はできていることもあるのだけど、求める基準はクリアしていないですよね。
他にも小言を言ってしまう理由があります。それは、お母さんが小言を言うことで自分のストレスを発散しているということです。
お子さんが、お母さんから見て好ましくない行動をしているとき、お母さんはストレスを感じます。
そのストレスを、目の前にいる子どもに吐き出すことでお母さんのストレスはその瞬間和らぎます。
自分にとって心地の良いものなので、同じような状況になったとき、また同じ方法でストレスを発散することになります。
でも、発達障害・グレーゾーンの子どもたちに小言を言っても、行動は良くなりません。怖がりタイプの子は、不安や自己否定感を強め、お母さんへの信頼もなくしてしまいます。
もちろん定型発達の子にも、小言や叱責などのネガティブなコミュニケーションは良いものではありません。
でも特に発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、注意されても好ましい行動が身につきにくいから、自分も周りも困っているんですよね。
だから、小言を言い続けても行動は良くなりません。
むしろ、反発を強めたり、自信をなくしたりするだけ!そしてお母さんはその様子を見てさらにストレスを感じ、小言が増えるという負のスパイラルに陥ります。
でもその負のスパイラル、断ち切りたくありませんか?
2 小言の多いお母さんも褒め上手になれます!
それにはやはり、発コミュ流の肯定的な対応が一番です。
でも、小言の多いお母さんは褒めるところがなくて困っているのですよね。肯定的な対応をしたくてもできないから困っている。
そんなお母さんに朗報です!小言の多いお母さんも上手に褒めポイントを見つけることができます。
なぜなら、小言を言いたいとき、そこには褒めポイントが隠れているからです!
先ほどのご飯の食べ方や片付け方の例でも、多少でもできているところがあることがお分かりかと思います。
実は、そこに触れずに叱ってしまうのはもったいないのです。
多少でもできているところを認める声かけをすると、できているところが定着しやすいだけでなく、発達障害・グレーゾーンの子どもは、自らより良い行動をしようとします。
小言を言いたくなったことを合図にして、できていることがあるかもしれないと少し立ち止まってみてください
・(食べ方が汚いことには触れず)ご飯おいしそうに食べてるね!
・(ご飯つぶをこぼしているとしても)お味噌汁の食べ方きれいだね!
・(片付けが雑なことには触れず)片付けできたね!
・(しまえているのだけに触れて)これ棚にしまえたんだね!
・(少しでもきれいな字を見つけて)この字きれいだね!
・(点数の悪さは置いておいて)一生懸命やったね!ご苦労さま!
・(中途半端なお手伝いでも)手伝ってくれてありがとう!
最初は面倒に感じるかもしれませんが、慣れてくると、褒めポイントを見つけるのが上手になります。
不思議なもので、叱ってやらせようとしてもなかなかできるようにならなかったことが、認める声かけをすると、子どもたちは自然とより良い行動を取ろうとします。
つまり、発達がどんどん加速していきます。
小言を言い続けて行動が改善しないのと、できているところをできていると伝えるだけで自然とできることが増えていくのとでは、どちらがいいですか?
当然、後者ですよね。
お子さんが成長している様子が見られると、お母さんもストレスが減っていきますよ。
ぜひ、お母さんの小言を言いたくなる気持ちをうまく利用して、発達障害・グレーゾーンのお子さんへの肯定的な声かけをしてみてくださいね!
執筆者:水原沙和子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)