専門家などいない田舎で、発達障害の正しい知識を身につけて、グレーゾーンの長男に自信を持って接することができるようになった経緯をお伝えします。勇気をもって意味ある一歩を踏み出した母は、豊かな自然に負けないくらい大きな存在なんです。
【目次】
1.ちょっと田舎自慢
2.都会での子育てをうらやんだ過去
3.発達障害グレーゾーンの長男の発達の専門家になった母
4.大自然と母、どちらも田舎の子育てに欠かせない資源です
1.ちょっと田舎自慢
今年も夏休みが始まりましたね。
宿題に自由研究、気がかりなことはさておいて(笑)、みなさんは、お子さんとどんなことをして遊びますか?
大きなスライダーのあるプールでしょうか?
毎日イベント開催の遊園地でしょうか?
ご家族での旅行も、夏の楽しみのひとつですね!
私たち親子が暮らす地域には、ショッピングモールはおろか、コンビニすらありません。
そのかわり、子どもたちの心をはぐくむ豊かな自然資源がどっさりあります。
海釣り、アドベンチャーキャンプ、畑仕事、山登り、水平線に沈む夕陽…今年の夏も、地球と上手に遊び、学ぶ、子どもたちの成長が楽しみです。
今でこそ、この贅沢な子育て資源に感謝の気持ちでいっぱいですが、かつての私は、都会での子育てをうらやましく思っていました。
2.都会での子育てをうらやんだ過去
我が家には、今年の春、中学1年生になった長男を筆頭に4人の子どもがいます。
長男は1歳半の時、大きな病気をしたため、発達障害グレーゾーンの特性を持っています。学習面でも遅れがあります。
地域に病院はありますが、発達の専門家はいません。
私は、この医療過疎の田舎で子どもを育てることが不安で仕方ありませんでした。
「都会なら、長男に合った塾に通えたなー。」
「都会なら、習い事もたくさんあるでしょう?」
「都会なら、ビジョントレーニングも受けさせてあげられたのに。」
都会なら、都会なら…
かつての私は、こんな無いものねだりをしていました。
長男を伸ばすためのツールが身の回りにないことを嘆き、「いいなーいいなー」と言っていたんです。
ある日突然、田舎に大手の学習塾が開室することはありません。
テレビで見るような著名な療育の先生が近所に相談室を設けることもありません。
いくらつぶやいても状況は変わらないのです。
3.グレーゾーンの長男の発達の専門家になった母
でもある時、田植えをする長男を見ながらふと思ったんです。
どうして、私は都会にこだわってるんだろう?
育てにくくて、いつも厳しく接してしまうけど、本当は長男のいいところをもっと伸ばしてあげたいと思うから。
もともと私は、「求めていることは自分の手で実現したい」という気持ちが強いほうです。
今の私は未来を偶然や他人に委ねてる!自分の行動で現状を変えようとしていない!ということに気づきました。
それからは、ネットでもたくさん検索しました。あらゆる本を買って実践しました。一般的に脳に良いとされるトレーニングにも挑戦しました。
でもどれもこれも、我が子にぴったりの方法が書いてあるわけではないから、不安なんです。
三日坊主になってしまった試みも、ひとつやふたつではありません。
そんな折、吉野加容子先生の提唱する発達科学コミュニケーション(発コミュ)に出会いました。
「ママが発達の専門家になればいいじゃない!」
そんな突拍子もない(と、当時は思えた)ことをサポートしてくれる先生がいる!
いてもたってもいられず、先生の講義を受講することにしました。
すると、あれほど切望していた都会ツールはひとつも使うことなく、私がコミュニケーション、声かけの工夫をするだけで、育てにくかった長男が、みるみる素直になっていったのです。
そして私たち親子がどういう人間なのかをしっかり理解した上で行動するから、やるべきことが明確になり、親子関係があっという間に良好になりました。
土台がしっかりしたら、長男の良いところがどんどん見えてくるではありませんか!
あれ?私、迷いなく長男に接することができてる‼︎
この感動が、今の私の、発達科学コミュニケーショントレーナーとしての原動力です。
4.大自然と母、どちらも田舎の発達障害子育てに欠かせない資源です
子どもを育てる上で、母親も大自然に負けないくらい大きな資源でした。
長男のホームドクターになる!と覚悟を決めた、あの日の自分を褒めてあげます(笑)
長男に合った声かけのしかた、長男が大好きな遊びや、得意な勉強法、誰よりも知っているのは私です。
今では、テレビで見るエライ先生より、長男の脳を伸ばせる自信があります。