「WISC検査」結果の活かし方〜発達障害の困りごとを知り支援につなげる方法〜

 

発達障害の子どもの得意・不得意などの発達のバランスを知るための検査の1つとしてWISC(ウィスク)検査があります。子どもの困りごとに気づかなかった私がWISC検査結果によって子どもの困りごとを知り、おうちでの支援に繋げた方法をご紹介します。
 

【目次】

1.発達検査を受けたきっかけは次男の不登校
2.2回のWISC検査で見えてきた困りごとの正体
3.ワーキングメモリーが低い子どもは何に困っているの?
4.検査結果を生かして支援に繋げる!おうちでできる支援方法2選
◆「ママの声かけ」を変えてみよう
◆遊びで楽しく伸ばす

 
 

1.発達検査を受けたきっかけは次男の不登校

 
 
私には、ゆっくりIQ(知能指数)の長男と、高IQの次男がいます。今回は次男の発達検査についてお話していきます。
 
 
長男がゆっくりIQだとわかり、私は次男に対していつしか「長男を助けてあげて欲しい。長男の相談相手になって欲しい。」そんな風に思うようになってしまい
 
 
「この子は知的に高いので長男の分も頑張らせよう!」との期待から、次男への眼差しがだんだんと厳しくなり、私の理想像を押し付ける子育てになっていきました。
 
 
 
 
毎日のように習い事の予定をいれ、私が仕事から帰ると宿題が終わっていないことを叱りつけ、できていないことばかりに目をむけていました。
 
 
それでも特に小学校では問題なく過ごしていたのですが、小学3年生の終わり頃から登校しぶりの症状がみられ、月曜日に行けない。週に2日行けない。週に4日行けない。
 
 
あれよあれよという間に4年生のG.W.明けに完全なる不登校になってしまったのでした。
 
 
私は戸惑い、次男の困りごとを探ろうと療育病院を訪ね発達検査のWISC−Ⅳ(4)を受けました。
 
 
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2.2回のWISC検査で見えてきた困りごとの正体

 
 
長男が発達障害と診断されてからというもの、5歳年下の次男の発達については私も必要以上に敏感なりました。
 
 
母子手帳の発達チェックや育児書の発達チェックで項目ごとに確認。次男には発達障害はないと安心しようとしてきました。
 
 
ところが、人の話に割り込んできたり量にこだわるなど気になるところがあって、もしかしたらこの子もなにか特性があるのかもしれないと心配に。
 
 
 
 
長男が受診している療育病院に行き、次男は年長のときに1回目の発達検査でWISC−Ⅲ(3)を受けました。
 
 
WISC検査は広く世界中で使われている知能検査です。
 
 
次男は検査結果では全ての数値が高く、特に言語性の数値が著しく高かったのです。主治医からも心理士からも「でこぼこはあるけれど、まあ様子をみましょう。」と言われたのです。
 
 
ところが、不登校になってしまった小学4年生の時に受けた2回目のWISC検査ではワーキングメモリーが低いという困りごとの原因がわかったのです。
 
 

3.ワーキングメモリーが低い子どもは何に困っているの?

 
 
ワーキングメモリーとは、脳の作業台、脳のメモ帳などと表現され、見たり聞いたりしたものを一時的(短期)に記憶し、その意味を整理し処理できるか?という力のことです。
 
 
学習生活では土台となる大切な力です。ワーキングメモリーが低いと作業するスペースが小さいので、情報がたくさんあると頭からこぼれ落ちてしまうのです。
 
 
ワーキングメモリーが低いとおこる困りごとは
 
 
・頼んだことをすぐに忘れてしまう
・先生の指示どおりに動けない
・文章題の問題が苦手
・感情の切り替えが苦手
 
 
このように日常生活の中で周囲が気づいてあげられない本人の困りごとが、たくさん積み重なりやすいです。
 
 
次男のように言語性が高く難しい言葉も知っていると周囲は理解できると思って、ついつい本人の力以上に多くを求めてしまいがちです。
 
 
本当の困りごとを周囲に理解してもらえず、サボっている、ふざけていると思われ、本人は怒られてしまうことになるのです。
 
 
 
 
例えば ママは子どもが好きなことに集中しているからといって、宿題に取り組まない様子を見てさぼっていると叱ります。
 
 
けれども、子どもは集中したくても集中できないのかもしれません。
 
 
また、ママが子どもに指示をしてもすぐに忘れてしまうので叱責します。
 
 
ですが、子どもは指示を覚えていられないのかもしれません。
 
 
そのようなことが積み重なると、子どもは自信をなくしてしまい、どうせできない。また叱られる…と挑戦することを止めてしまいます。
 
 
私自身、ワーキングメモリーのことを知らなかった当時、怒りすぎて子どもに自信をなくさせてしまい、不登校になるまで子どもに困りごとを抱えさせてしまったなと反省しています。
 
 
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4.検査結果を生かして支援に繋げる!おうちでできる支援方法2選

 
 
検査結果が低いからといって、悪いわけではありませんし検査結果は絶対的なものでもありません。
 
 
しかしながら、支援策を考える一助にはなります。得意なこと、苦手なことがわかったことによって、苦手なことへの支援が見えてきます。
 
 
では、ワーキングメモリーが低いお子さんにお家でできる支援とはどんなことなのでしょうか?
 
 

◆「ママの声かけ」を変えてみよう

 
 
 まず、ママがいますぐできることは、笑顔でゆっくり、やさしい声かけを子どもにしていくことです。
 
 
外から入った情報を記憶したり整理したりが苦手なため、大人がゆっくり子どもの様子を見ながら声かけしてあげるといいですよ。
 
 
それによって子どもの心が安定し、持っているワーキングメモリーのパフォーマンスをあげることができます。
 
 
 
 

◆遊びで楽しく伸ばす

 
 

また、ワーキングメモリーは遊びのトレーニングで伸ばしてあげることもできますよ。お家で簡単にできるオススメのトレーニングを2つご紹介します。

 
 
①後出しジャンケン
 
 
「後出しジャンケン♪ポン!」とママがジャンケンを出します。
 
 
次に子どもはそれに勝つようにジャンケンを出してもらいます。
 
 
ねらいは、目で見た情報を頭の中で記憶し整理をし、反応を返す練習です。
 
 
慣れてきたら、テンポを早くしたり、「勝って!」「負けて!」の指示をランダムに出すようにすると難易度が上がっていきます。
 
 
②逆さ言葉
 
 
ママが「いぬ」と言ったらこどもに「ぬい」と答えてもらいます。
 
 
ねらいは耳から入った言葉を一時的に頭で覚えて整理し、声で反応を返す練習です。
 
 
慣れてきたら、2音から3音へと音を増やしていきます。
 
 
また、ママが「ぬい」と言って、子どもに「いぬ」と答えてもらうのも答えを見つける楽しさがあり、子どもは喜びます。
 
 
どちらもママも子どもも楽しみながら自然とワーキングメモリーのトレーニングができますよ。ぜひ試してみてくださいね。

 
 
 
 
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執筆者:横山美穂
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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