子どもがいつもおもちゃを手放さない…。「なんでそんなに持っていたがるの?」と気になったことはありませんか?実はその行動、わがままではなく“安心するためのサイン”かもしれません。不安を感じやすい子や、繊細な子にとって、おもちゃは気持ちを保つ大切な存在になることがあります。この記事では、子どもがおもちゃを持ち続ける理由と、無理にやめさせずに安心と自信を育てる関わり方をお伝えします。
【目次】
HSCの息子の持ち歩きたい願望にイライラしていました。
発達凸凹のある子どもたちは生活のあらゆる場面で私たち親が「え?なんでそうするの?」と思うようなことをやってきますよね。
ですが、実はそれには意外な理由が隠れているかもしれません!
我が家のHSCで発達凸凹のある小学一年生の息子は、幼い頃から自分のおもちゃや大事なものをズボンのポケットやカバンに入れて持ち歩くことがよくある子でした。
親としては大事なものなら家に置いて置けばいいのに、お出かけの時に持って行っては無くしてしまう…。
何度も「置いていこう」と提案しても嫌がり、しまいには泣き出してしまうんです。
しかたなく持って行かせても外出先で無くしてしまい、ぎゃんぎゃん泣く息子と一緒に探しまわったことも何度もありました。
この記事ではなぜそのような現象が起こってしまうのか、繊細な子ゆえの理由と対策をお伝えします。
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2.HSCの子の何かを持ち歩きたい理由とは
では発達凸凹のある子どもはなぜモノを持って行きたがるのでしょうか?
いくつか考えられる原因を解説していきますね。
◆理由①外出先が不安だから
HSCや発達凸凹キッズの中には初めてのこと、モノ、場所に不安を覚える子が多くいます。
そんな子どもたちにお出かけはとっても勇気のいること。
いつもと同じ場所であるということが事前に分かれば不安は少し軽減されますがお出かけ自体にものすごくハードルが高いと感じるお子さんもいます。
◆理由②感覚過敏があるから
感覚過敏がある子どもにとってお出かけは色々な刺激と触れ合わなければいけないとっても疲れることなんです。
お出かけに行っていろんなものにさわる、人混みに行くということはたくさんの刺激が入るので刺激に疲れすぎてしまいます。
触覚過敏・聴覚過敏・味覚過敏・臭覚過敏それぞれに独特の感覚を持っているので常にお出かけは不安と隣り合わせなんです。
◆理由③心のスイッチを押してくれる存在だから
お出かけ先で誰かお友達と偶然会った時や初めて会う子と遊ばなければいけない時など子どもたちはどうやって会話を始めればいいかわからないことが多々あります。
大人でも何か物やきっかけがないと話が弾まないですよね。
それと同じで何かモノを持っていれば会話のきっかけになるし、相手が話しかけてくれたりと仲良くなりやすいです。
そんな風にいつでもモノをもっていることによって自分の心のスイッチを押してくれる存在になるということも持ち歩きたい理由の一つであると思います。
要するにHSCの特性を持つ子どもたちがものに執着するのは不安な気持ちの表れ、SOSのサインなのです。
それをサインだと気づかずに「そんなの必要ないよ」と一刀両断してしまえばHSCの子どもたちはますます不安になってモノへの執着心をますます強めてしまうことになります。
3.今すぐにできるお出かけ対応3つ
ではそんな風にモノに執着する気持ちを持っている子どもに対して私たちはどのように対応すればいいのでしょうか?
それはとっても簡単です。 持って行かせてあげる。一択です。
それでもどうしても持って行けない場所もあると思いますのでその場合のワンポイントをお教えしますね。
◆お出かけの場所の様子を伝える
どうしても持って行きたいものが大きすぎたり、行く場所に合わない場合は事前にどんな場所なのか、どんなものなら持って行っていいのか伝えてあげてください。
そしてどの程度の大きさなら大丈夫なのかも分かるようにこのリュックに入る大きさまでというように実際に見せてルールを決めましょう。
「今度○○にお出かけするよ!このリュックの中に入るものだったら持って行けるんだけど何もって行く?」
「○○はここには大きすぎて持って行けないんだけど、代わりに何もって行く?」
こんな風に持って行けるものを聞く、提案スタイルであれば、子どもたちは「全部持って行ってはいけないなんて不安」という緊張した気持ちが解消されだんだんと執着心が和らいできます。
大人だって絶対にダメと言われると逆にそれに執着して反発してしまいますよね。
子どもも一緒です。
これだったらOKというものを示してあげることで安心してお出かけができます。
大人にとっては不必要に思えるものでも決めたルールの中で子どもが選んだものであれば受け入れてあげてくださいね。
◆継続してほしくないことはスルー
脳の特性として行動の後に何か良いリアクションがあったりするとそれが継続されます。
要するにある行動が起こった時に何か反応があると脳にはそのことが刻み込まれるというメカニズムがあるんです。
だからこれからも継続してほしくないことや習慣に関しては常にスルーします。
例えば爪かみや指しゃぶりなど辞めさせたくて注意するけども本人は無意識でやってしまっていることなのでなかなかやめられませんよね。
そういうことを繰り返し注意するとどんどん脳に刻み込まれてやめられなくなり、本人も怒られてばかりでつらい気持ちになります。
そうではなくてスルーしてみて見ぬふりをしていきましょう。そうすれば時間はかかっても必ず辞められる時がやってきます。
◆自信をつける
不安だからそこ持ち歩きをしたくなる場合、不安な気持ちを打ち消すぐらいに自信が持てるようになればモノを持ち歩くということが少なくなってきます。
日々小さな「できた」の一歩を積み重ねることが不安を少なくするためにはとっても大切です。
日々たくさんの「できた」を見つけて、それでも見つからない時はすでに当たり前にできていることを褒めてあげてくださいね。
「自信」は何よりも大切な行動を起こすための第一歩です。
繊細で不安が多いお子さんにこそ「自信」をつけてあげることを大切にかかわってくださいね。
4.我が家のHSC息子のその後…
我が家の小1息子は保育園卒園前に不安を抱え毎日リュックにパンパンにおもちゃを詰め込んでいました。
しかもずっしり重いリュックを家にいる間やお出かけの際にずっと背負って、寝るときもすぐそばに置いていたのです。
そのとき私はこのリュックの大きさはこの子の抱える不安の大きさであると理解し、何も言わずに見守ることにしました。
するとだんだんとリュックを放置することが多くなり、すこしずつですが荷物が減っていきました。
小学校に入学し慣れてきたころには、リュックを持って行かなくても出かけられるようになりました。
卒園式を乗り越え、入学式も終え、学校に慣れてきた、自分は頑張ったという「自信」
心配だったことを乗り越えられたという「自信」
それが息子の行動を少しずつ変えていったと思います。
心配だからこそ安心するためにモノを持ち歩きたいというのは人間として当たり前の行動です。
だからこそモノへの執着心や持ち歩きしたいという気持ちは不安の表れ、SOSなんだと割り切って ママも肩の力を抜いてできるだけ対応してあげてください。
ママとお子さんがお互いの気持ちを理解し合えますように。
Q1
子どもが常に何かを持っていたがるのはなぜですか?
A
子どもが常に何かを持っていたがるのは、わがままというより、不安を落ち着かせるための行動であることがあります。初めての場所や先の見えない予定に緊張しやすい子は、慣れた物を持つことで安心しやすくなります。感覚が敏感な子や繊細な子では、持ち物が気持ちを切り替える“心のスイッチ”の役目をしていることもあります。
Q2
小学生がぬいぐるみやおもちゃを持ち歩くのは大丈夫ですか?
A
すぐに「やめさせないと」と考えなくても大丈夫です。小学生でも、不安が強い時期や環境の変化が大きい時には、ぬいぐるみやお気に入りの物が安心材料になることがあります。大切なのは、持ち物そのものを否定することより、「何が不安なのか」「どんな場面で必要になるのか」を見てあげることです。
Q3
2歳の子が手に何か持っていないと不安がるのはなぜですか?
A
2歳ごろは、まだ言葉で不安や緊張をうまく説明できない時期です。そのため、いつものおもちゃやタオルなど、安心できる物を持つことで気持ちを保とうとすることがあります。無理に取り上げるより、まずは「安心したいんだね」と受け止めたうえで、少しずつ持って行ける場面と難しい場面を伝えていく方が落ち着きやすいです。
Q4
学校や外出におもちゃを持っていきたがる子には、どう対応したらいいですか?
A
いちばん大切なのは、頭ごなしに否定しないことです。持って行けるなら持たせ、難しい場所では「どんな場所か」「どの大きさならいいか」を先に具体的に伝えましょう。たとえば「このリュックに入る大きさなら持って行けるよ」と基準を見せると、全部ダメと言われた不安がやわらぎます。
Q5
物に執着する子どもの心理にはどんなものがありますか?
A
子どもの“物への執着”の背景には、不安の強さ、感覚の敏感さ、気持ちを切り替えるための支えが必要なことなどが考えられます。大人には不要に見える物でも、子どもにとっては安心を保つための大切な存在かもしれません。表面的に「執着している」と片づけるより、その行動が何を支えているのかを見ることが大切です。
Q6
おもちゃを持ち歩くのはいつまで続きますか?やめさせるべきですか?
A
無理にやめさせようとするほど、かえって不安が強くなって続くことがあります。安心できる関わりを続けながら、小さな「できた」を積み重ねて自信が育つと、少しずつ持ち物への頼り方が変わっていく子もいます。急いで取り上げるより、安心と自信を育てながら自然に卒業していける形を目指すのがおすすめです。
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執筆者:神保早苗
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)