おでかけ嫌いな子どもの行動力を高める!自分で考えて行動する子どもに育てる秘訣

 

せっかくママが「~しよう!」「~行ってみない?」と誘っても「今はいい」と言って全然動こうとしない発達障害の小学生はいませんか?おでかけ嫌いな子どもの行動力を高めて、自分で考えて行動する子どもに育てる秘訣をお伝えします。
 

【目次】

 
 

1.おでかけ嫌いな息子の子育てで、いつしか外出を諦めるようになった過去

 
 
お休みの日は、子どもと一緒に何をしよう?公園に連れて行こうか、魚釣りもいいな、モノづくり体験や地域のイベントにも出かけたい!
 
 
子どもが生まれる前、週末になると夫婦で出かけていた私は、子どもが生まれてからもおでかけをたくさんする日々を送るんだと何の疑いもなく思っていました。
 
 
ところが、子どもが大きくなるにつれて、行きたくない!やりたくない!と言うことが増えていきました。
 
 
 
 
 
保育園時代からも育てにくいなぁとは思っていました。
 
 
遊びに連れて行ってもママから離れられずにずっと抱っこしていたり、癇癪が起きて想像していたように楽しく遊ばせてあげられないこともしばしば。
 
 
そして、ちょうど小学校に上がるころから、おでかけに誘っても「イヤ!」と言って、お家の中にいることを好ようになっていきました。
 
 
いつしか、嫌なら仕方がないか…。と私も引きこもりがちになり、家族でおでかけすることを諦めるようになっていきました。
 
 
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2.なぜ、発達障害の子どもは楽しいはずのおでかけが嫌いないの?

 
 
楽しいことに誘っているのに、家にいたいと言う息子。どうして行きたくないのか、外出が好きな私には本当にわかりませんでした。
 
 
けれど、息子のおでかけ嫌いにはちゃんと理由がありました。
 
 

楽しいことでも脳は疲れる!

 
 
発達障害の子どもは、楽しいことも脳が強い刺激として受け取ります。
 
 
感覚過敏があったり、不安が強かったりする特性を持つ子どもは、楽しかったけど疲れた、ということが多々あります。
 
 
小さい子が楽しいお出かけの後にグズグズするのはこのためですね。
 
 
楽しかったんだから、グズグズせずに早くお風呂に入ってよ!と思われることもあると思いますが、脳の特性なんだと割り切って考えてあげましょう。
 
 
休憩時間を取る、予定を詰めすぎないなど、疲れさせ過ぎない工夫が必要ですね。
 
 

待つ時間がとっても苦手

 
 
発達障害の子どもは、待つということが特に苦手です。
 
 
車の移動中の信号待ち、楽しみな外食でもごはんが出てくるまでの時間、子どもにとって興味のないものを見るママのお買い物に付き合うなんてもってのほかです。
 
 
外出時は待つ時間や子どもが好きなように過ごせない時間も多いですよね。
 
 
 
 
 
時間の感覚が身について、自分で時間管理のマネジメントができるようになるのは、男の子は中学生に入ってから、女の子は小学高学年から中学くらいと言われています。
 
 
時間の概念がまだ未熟なので、特に退屈な待ち時間は1、2分であっても1時間くらい長く待たされているように感じます。
 
 
逆に、子どもが楽しいことをしているときは、1時間たっていてもまだ5分くらいしかしてない!と言い張ることもあります。
 
 
時計が読めることと、時間経過の感覚が身につくことは、別のことだと言えますね。
 
 
他にも、どこに行っていつ帰るのか、何をするのかなど予定が明確に決まっていないと、見通しが立たないので不安になるということもわかりました。
 
 
1週間ほど前から何度か予告をしておかないと忘れてしまっていて、その日の朝だけ伝えたのでは、行くと言う気持ちに切り替えられないということも。
 
 
発達障害の子どもにとって外出には、高いハードルがいくつもあるのです。
 
 
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3.おでかけ嫌いな子どもが自ら動き出す秘密とは

 
 
けれど、お出かけが嫌いなのは仕方がないんだ…と諦める必要はありません!
 
 
お家でできる簡単クッキングで、状況分析力と段取力を磨き、楽しく脳を発達させると、お出かけを楽しめるようになる力が身につくんです。
 
 
お料理とおでかけは関係のないことのように思えますが、使っている脳のエリアが同じなんです。
 
 
お料理のマルチタスクをこなすことで、理解力と前頭葉のトレーニングにつながるため、状況を分析したり、段取りを立てて先を見通す力がついたりします。
 
 
いきなりすべてやってみよう!と子どもに任せるのではありません。
 
 
野菜を洗う、味つけをするなど、最初は部分的に、キッチンに来たついでにほんのちょっとやってみてくれたらOK!
 
 
スモールステップでまずはお手伝いとして楽しく挑戦させます。嫌がるようなら笑顔でかわして、またの機会にお願いしましょう。
 
 
 
 
 
キッチンに立つことに慣れてきて、道具や調味料の位置を覚え、自分でもこれを作ってみたい!というメニューが出てきたら、大賛成してあげてください。
 
 
一緒に材料をそろえて、ぜひ作ってみてくださいね。小学生向けのレシピ本を渡して、好きなメニューを聞いてみるのもおススメです。
 
 

4.肯定の声かけは忘れずに、できていることに注目しよう!

 
 
わが家の不安の強い息子は、キッチンを汚したら怒られると思っていました。
 
 
なにか失敗したら叱らないまでも「あ~あ!」とため息をつくような行動をしていた、過去の私の対応が息子をそうさせていたのです。
 
 
ですので、まずは「いくら汚しても大丈夫!汚れたら拭いたらいいしね♡作りたいもの自由に作っていいよ!」と何度か声を掛けました。
 
 
息子は最初「え、いいの?」とびっくりしていました。ちょっとしたお手伝いにも慣れて、レシピ本を渡したくらいのタイミングでのことです。
 
 
キッチンが汚れていたって、いつの間にかシンクが洗い物だらけになっていたって、子どもが自らやってみようと行動した!ということがなによりも大切です。
 
 
そう考えると、イライラせずに大目にみることができるようになっていきました。
 
 
また、息子は最初「お母さん来て!お醤油どのくらい入れる?」と、失敗を恐れて1から10まで聞いてきました。
 
 
今までならすぐに、やって見せたり答えを教えたりしていたのですが
 
「お母さん見てるよ。どうしたらいいと思う?」
 
「レシピにはなんて書いてある?」
 
など、自分で考えてやってみることができるような声かけをしました。
 
 
要領が悪くても、手順が違うと思っても「それ、いいね!よし、やってみよう!」とポジティブに声をかけて体験させること。
 
 
そこから子ども自身が色々なことを学んでいきます。子どもが考えているその時間は、脳の発達が加速している大切な時間なんですよ。
 
 
もし失敗してもオールOK!こんなアレンジもいいかも!と子どもが行動した後に、ママならこうするというヒントを渡すのもいいですね。
 
 
 
 
 
注意力散漫で片付けが苦手なので、お料理のあと牛乳が出しっぱなしになっていたこともありました。
 
 
そんなときは「おいしいそうに作れてるね♡今日は忘れちゃったんだと思うけど、次は牛乳を冷蔵庫に戻してくれたら嬉しいな」と牛乳を戻しながら声をかけます。
 
 
叱られた感じがせずに、子どもに「牛乳を戻さなくちゃ」ということが伝わりますね。
 
 
発コミュに出会い学ぶ中で、イラっとして「牛乳出しっぱなしじゃ、腐るでしょ!」と言いそうな場面で、過去の私とは大違いなほど声かけが変わりました。
 
 
今では、一度は失敗したとしても、また作りたい!と言い、次はどうするか作戦を立てて挑戦する姿勢も見られるようになりました。
 
 
こんな風に肯定的に接して、お家でお料理をするようになると、息子が明るくなりました。
 
 
家庭の中で自分の役割があると、社会的欲求が満たされて元気になっていきます。
 
 
大好きなこしあんやピーナッツバターなど、フードプロセッサーを使うのが楽しくて、凝ったレシピにも挑戦しています。
 
 
脳が発達し、誘うタイミングや予告をすること、待ち時間への配慮をすることで、おでかけ嫌いな息子が外に目を向け始めました。
 
 
目的を明確にすることで、自転車で大好きな漫画をレンタルしに行ったり、旅行に行ったりすることができるようになりました。
 
 
そして、機嫌良く待てる時間もずいぶん長くなりました。
 
 
小学5年生、ただ「行こう!」と言っても「嫌!」と返されますので、まだまだママの作戦は必要です。
 
 
けれど、戦略的に関わりながら楽しいおでかけ体験を積み重ね、これからも子どもの脳を伸ばしていこうと思っています。
 
 
おでかけ嫌いに困っているママへのヒントになれば幸いです。
 
 
 
 
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執筆者:作倉 帆香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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