当たり前のことができない発達凸凹中学生が好きなことからやる気を引き出した記録

 

ADHD傾向の長男は発達の特性から忘れっぽく行動に計画性もなくて当たり前のことができません!しかし、大好きなキックボクシングの初試合をきっかけにやる気を引き出し当たり前の行動ができるようになりました。

 
 

【目次】

1.当たり前のことができない息子に困っていました。
2.好きなことから子どものやる気を引き出す!
3.日常生活スキルから自信をつける

 

1.当たり前のことができない息子に困っていました。

 
 
私は、ワーキングマザーで注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の長男、中学2年生と小学3年生の息子がいます。
 
 
長男は発達の特性から、作業になかなか取り掛かれない、課題をギリギリに仕上げたり、忘れっぽいので当たり前のことがやり遂げられません。
 
 
例えば…
 
●朝は起きられない
●時間割ができない
●食器を片づけられない
●服は脱ぎっぱなし
●提出物は出せない
●宿題はやらない
 
などです。親としては、なんとかサポートしようと先走りした対応をしていました。
 
 
例えば、朝起きられない長男を起こしてあげたり、学校の準備が進まないときは
 
 
「早く!」と声をかけたり、宿題をやらないときは「いつになったらやるの!?」
 
 
と急かしたりしていました。
 
 
すると、長男は逆ギレして「うるせー」と暴言を吐いたり物を投げたりするようになってしまいました。
 
 
自分のことなのにやろうとしない逆ギレ長男にイライラし、また長男の将来を思うと自立していけるのか母親として不安が大きくなっていきました。
 
 
 
 
「もう中学生なのにいつになったら当たり前のことができるんだろう?行動がエスカレートして犯罪者になってしまうのでは?」と悩んでいた末、辿り着いたのは発達科学コミュニケーションでした。
 
 
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2.好きなことから子どものやる気を引き出す!

 
 
発コミュの“肯定の注目”から親子関係の修復をし「脳を伸ばす」子育ての秘訣を学びました。
 
 
子どものできないことや苦手なことを克服させようとするよりも得意なことを伸ばす子育てが脳を発達させると知りました。
 
 
なぜなら、脳は楽しいことや面白いと思うことでぐんぐん情報量が入り、急速に脳の発達が加速していくからです。
 
 
ことわざでも「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、未熟であっても本当に好きならば上達するといわれていますよね。
 
 
たいくつな話や苦手な科目の勉強はすぐに飽きてしまいますが、好きなYouTubeやゲーム、気の合う仲間との会話はあっという間に時間は過ぎ去ってしまいますよね。
 
 
ですから、好きなことには時間を忘れるぐらい没頭し、子どもながらでもどうしたらうまくなるかを考えて行動するようになるのです。
 
 
また、自分のためになっていると感じられたり、少しでも前進していることが感じられると続けることが楽しくなっていきます。
 
 
 
 
そして、私も長男の好きなことに注目し、そこから当たり前の事が少しでもできるように行動を広げていきたいなと考えました。
 
 
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3.日常生活スキルから自信をつける

 
 
我が家の長男は、キックボクシングが好きで、先日待望の初試合を迎えることになりました。
 
 
初試合に向け長男が、定期テストも終わったので塾がないときは毎日ジムへ通いたい、さらに「スタミナつけるために毎日5キロ走る!」と言い出しました。
 
 
しかし、ジムが終わる時間は22時!そこから走るとなるとさらに寝る時間が遅くなりますし、朝が苦手な長男に非現実的だと思いました。
 
 
しかも、新しいことを習慣化させるのは発達凸凹の子にはかなり脳へ負担がかかることだからです。
 
 
私は、「たしかにスタミナをつけるのに走るのはいいよね。だけどジムから帰ってきたら、もっと帰りが遅くなるよ。それよりもちょっとの努力で体力つけられるよ。」
 
 
「毎朝歩いて学校行くのも体力がつくよね。部活も長距離走るよね。毎日の学校生活でトレーニングになるよね。」と提案しました。
 
 
また試合会場場所と受付時間を考えるといつもより2時間近く早く起きないと間に合わないません。
 
 
「試合に合わせて少しずつ朝起きる時間を早くしよう!」と声をかけ30分早く起きることにしました。
 
 
日常生活スキルに目標を落とし込んで設定すれば、当たり前の行動が増え長男の自信にもつながると考えました。
 
 
たとえ試合が負けとなったとしても、努力した過程が精神的な支えになるのではないか思ったのです。
 
 
●週末は休みがちな部活動に参加する
●いつもより30分早く起きる
●徒歩で学校へ通う
●お風呂掃除する(土日のみ)
●時間割をする
●遅刻しないで塾にいく
●減量をかねて和食を食べるようにする
 
 
長男と話して、上記の項目を試合当日まで約10日間実施しました。
 
 
日常生活スキルで実施できたことを「できたね。」「すごいね。」「がんばってるね。」と言葉にして認めたり、
 
 
また、手紙やLINEで「今日は疲れていたのに部活行けたね。」「塾も時間どおり行けたね。」「早く起きれたね。」と可視化して褒めました。
 
 
なんと9割目標達成!1度車で送迎と時間割のサポートはありましたが、小さな成功体験をたくさん積むことができ長男の自信となりました。
 
 
 
 
そして、「絶対試合に勝つ!」というモチベーションで試合に臨むことができました。
 
 
試合結果は引き分けで悔しさが残りましたが、長男は引きずることなく「もっと強くなりたい」と次の目標を立てていました!
 
 
試合が終わってからは、食事は洋食ベースの高カロリーへもどり、学校も1度休みましたが、徒歩で通えています。時間割はやれないときは「やってほしい。」と声がかかります。
 
 
これから長期休暇にはいってしまうので、ますます日常生活スキルの立て直しが必要となりますが、この10日間は本当に頑張ったと長男自身も感じています。
 
 
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執筆者:神田久美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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