コソコソと隠れてゲームをしているお子さんはいませんか?ママがお子さんをコントロールしようとしていることに原因がある今こそ、ママの子育ての転換期です。言葉だけより効果的な、体を使った「認める子育て」についてお届けします。
【目次】
1.不登校息子と隠れゲーム生活
2.小4の発達時期の特徴
3.言葉だけより効果的!体を使って「認める子育て」
①10秒日光浴
②失敗するから面白い!非常識な体を動かすあそび
③親子でお散歩
1.不登校息子と隠れゲーム生活
お子さんの隠れゲーム生活に悩んでいませんか?
誰かに見られないように布団の中やカーテンに包まってコソコソとゲームをして過ごしていることをそう呼んでいます。
我が家も当時小4の不登校息子の隠れゲーム生活に悩んでいました。
私が見ていないところでルールを破り、コソコソ。家族と一緒の外出を拒み、一人で家に残り、ゲームの世界に入っていることもありました。
私は「僕はこれが好き!僕はこれがやりたい!」と自己主張せずに、隠れてコソコソしている息子の姿に苛立ちを覚え、ガミガミ怒りましたが一向に改善されませんでした。
それどころか、いつまで経っても自信のなさそうな姿に危機感を感じていました。
2.小4の発達時期の特徴
なぜ隠れゲームになってしまったかというと、好きなゲームから遠ざける声かけばかりを続けていたからです。
ゲーム時間はできるだけ短く、勉強時間は長く設定をし、「○○しないとゲームできない」という声掛けをずっとつづけていました。
今振り返ると、この声かけを続けていくことで息子の自己肯定感は学年が上がるにつれて下がっていってしまっていました。
実は小学4年生は、「10歳の壁」「小4の壁」とも言われていて、より自己肯定感が下がりがちになります。
それはちょうどこの時期に精神的な発達をするからです。ママがすべてを決め、お世話をする子育ては終わりの時期を迎えています。もう、ママが子どもをコントロールできる時期ではありません。
だから私は、小学4年生を目前に控えた3年生の冬、不登校となった息子に認める子育てに大きく舵をきりました。
すると不登校で動かなくなっていた我が子に変化がありました!効果的な方法を3ステップでお伝えしますね。
3.言葉だけより効果的!体を使って「認める子育て3ステップ」
ポイントは言葉だけではなく、体を使って「認めてあげる」子育てです。認める子育てが運動で簡単にできる不登校キッズの運動習慣づくり3ステップをご紹介します。
◆①10秒日光浴
ステップ1は『10秒の日光浴』です。
ゲーム以外無気力な子どもに、声かけは、非常に難しいところがあります。こういう場合は、言葉で伝えるより、本人の体に刺激を与えたほうがうまくいきます。
だけど、いきなり走らせたり、筋力トレーニングをさせたりしては本末転倒ですので、「短い時間」「一歩だけ前へ」ということを心がけます。
小4の息子の場合は「10秒ならいいけど…」と言い、靴を履き、一歩玄関を出て10秒を数えて、すぐに家の中に入っていきました。たったこれだけの動きを3日間ほど実施しました。
ママも欲をださずに子どものペースを認めて見守ってあげてください。
すると、4日目には、キックボードに乗って10分ほど外で過ごすようになっていました。「なんか、気持ちいいね」と引きこもりがちな息子からそんな声も聞けました。
日光浴ができたら、次のステップ2へすすみます。
◆②失敗するから面白い!非常識な体を動かすあそび
ステップ2は、「失敗するから面白い!非常識な体を動かすあそび」の中で子どもを認めてあげます。
普通にただ生活しているなかでは、認めてあげることは口で言うほど、簡単ではありません。こういった機会をつくって、たくさん認めてあげることで、自己肯定感を上げることができます。
例えば、こんなあそびがあります。「体を動かすあそび」と聞くと、広いスペースや長い時間が必要だと思っていませんか?そんな常識を覆すあそびです。
『ボクシング』
親子で向かい合って立ちます。ママが片手づつ手で「グーかチョキかパー」を出します。
子どもはそれを見て、パーの時だけ手のひらにパンチをします。グーとチョキのときはパンチをせずに、スルーします。ママはリズムよくグー・チョキ・パーを変えながらどんどん出していきます。
出すときは「はい!」と声をかけながら出してあげましょう。お子さんにも、パンチする時には「はい!」という声をかけるように伝えてください。そうするとママと子どもで「(ママ)はい!」「(子ども)はい!」というリズムがつくれ、一緒に楽しんでいる一体感が出ます。
余裕があるママはパンチができたら「いいね~!」とか「うまい!」などという肯定の声をかけてあげられるといいですね。
◆③親子でお散歩
最後のステップは親子や家族で歩く機会をつくりましょう!
なぜ歩くのが良いかというと、外で運動することによって脳が活性化するからです。
歩くことで血流が良くなり、脳に酸素や栄養が運ばれるため、クリエイティブな思考やアイディアが生まれやすくなります。
我が家では、これまで聞いたことのない話や、考えを聞くことができ、歩きながら大変盛り上がることもあります。こうしてどんなことでも話していいという安心感を作ってあげましょう。
歩くことは、お金もかからず「サスティナブルな運動」として注目されています。さらに一緒に歩くことでお子さんと共有する空間を感じやすくなるので、共通の体験が生まれ、会話がよく結びつくようになります。
このようなステップを踏み、いつのまにか息子の隠れゲーム生活を卒業していました。
堂々と好きなゲームをし、そのゲームの楽しさを自分の中だけではなく、私たち家族にも伝えてくれるようになりました。一緒にやろうよ!と誘ってくることもあります。
さらに、学校に行っていないにも関わらず、お友達に電話をかけ、放課後に一緒にゲームを楽しむ姿がありました。今までになかった行動力に驚いています。
親子で体を使って子どもを認める機会を一緒に戦略的に作っていきましょう。
親子で運動習慣を身につける方法をお伝えしています!
執筆者:小玉美春
(発達科学コミュニケーションクリエイター)
(発達科学コミュニケーションクリエイター)