発達障害の子どもを育てていると、想定外のトラブルが起きてよくないことにばかり目がいってしまうことはありませんか?ですが、お母さんが捉え方を変えて伝えてあげることで、失敗と思えることもポジティブな記憶にしてあげることができるんです!
【目次】
1.外出先での失敗が嫌な記憶になってしまう…
2.発達障害の子はネガティブな記憶を溜め込みやすい
3.お母さんの声かけで残せるポジティブな記憶
1.外出先での失敗が嫌な記憶になってしまう…
みなさんは子どもとのお出かけは好きですか?
子どもとのお出かけは楽しい反面、想定外のトラブルや子どもがグズってしまうなど、
「こんなことになるなら家にいればよかった!」
なんて思ってしまうこともありますよね。
発達障害、グレーゾーンの子を連れての外出となるとなおさら!
対応に疲れ果てて帰ってきたころにはぐったり…なんてことも珍しくはありません。
私には注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の息子がいます。
先日、外出先で息子の困った行動が止まらなくなってしまうという出来事がありました。
あの手この手で落ち着かせようとするのですが、悪条件が重なっていたこともあり、いつもは切り替えられる方法もその日はうまくいきませんでした。
周りにも迷惑をかけてしまい、私自身も落ち込んでしまいました。
「このままでは今日のことが息子にとって嫌な記憶として残ってしまう・・・」
それを避けたかった私はそんな状況の中でも息子が頑張ったこと、できていることに目を向けることにしました。
なぜなら、このお出かけをポジティブな記憶として残してあげたかったからです。
2.発達障害の子はネガティブな記憶を溜め込みやすい
私が息子にとってポジティブな記憶、楽しかった思い出にしてあげたかったのには理由があります。
人間の脳は、動物からの進化の過程で危険や不快な状況から身を守るために、ネガティブな情報が残りやすくなっています。
発達障害やグレーゾーンの子は、その傾向がより強いと言われています。
嫌な記憶を溜め込みやすいのです。
行動や思考は記憶に影響されるので、ネガティブな記憶が多いと子どもの不安が強くなったり、怒りっぽくなったりしてしまう原因にもなります。
ですから、ネガティブな記憶より、ポジティブな記憶を子どもの脳にたくさん入れてあげることが必要なんです!
3.お母さんの捉え方次第!ポジティブな記憶に変えるコツ
どうしたら失敗と思える出来事を、ポジティブな記憶にすることができるのでしょう?
ポイントは「できたことに目を向ける」ことです。
その日の外出では本当によくないことしかなかったのか?帰りの電車で振り返ると、そんなことはありませんでした。
できたことに目を向けることで、
・本人なりに頑張ろうとしていたこと
・楽しめた時間もあったこと
・妹を気遣ってくれたこと
など、よかったことがたくさん出てきました!
家に帰り、待っていたお父さんへの報告も兼ねて、楽しかったこと、頑張ったことだけを夕飯を食べながら振り返りました。
会話の中で、よくなかったことは一切スルー!
そうすると息子も「○○をしたのが楽しかった!」と、自ら楽しかったことを話し始めたのです。
「今日は楽しかったね!」と私が言うと、「うん!」と歯切れのよい返事が帰ってきました。
私ができたことだけに目を向けて会話をしたことで、お出かけの記憶を楽しい記憶にすることに成功!
このようにお母さんがどう捉え、どう伝えるかで、ひとつの出来事を成功にも失敗にもできます。
子どもの脳にポジティブな記憶を残してあげられるかどうかは、お母さんの捉え方次第ですよ!
執筆者:若月綾
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)