家から出られなかった不登校児がお出かけできるようになった!お手伝いで行動力UPさせる冬休みの家での過ごし方

 

不登校で外出ができない子どもの冬休み。子どもの運動量が気になり、動きなさい!とつい言い過ぎてしまうことはありませんか?冬休みだからこそ、お手伝いを活用して動くを増やすと、不登校児が「外出したい!」と言い出す、行動力UPする家での過ごし方になりますよ!
 

【目次】

 
 

1.不登校で外出できない…運動量が最悪な息子

 
 
不登校になって、外出ができなくなった子どもが行動量も下がり、1日の歩数も数百歩で心配になるということはありませんか?
 
 
不登校児の冬休みだからこそ、声かけにちょっとスパイスを足して、お手伝いをしてもらうことで運動量が増え、外出してみようかなという行動力がUPする家での過ごし方が大切になってきます。
 
 
ですが、冬休みになるともっとダラダラしてしまうのではと思ってしまいますよね。
 
 
家の中で活動することは限られていて、登校しているときと比べると半分以下なんてことも珍しくありません。
 
 
我が家には、不登校になって外出ができなくなった自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如多動(ADHD)の診断を持つ中学生の息子がいます。
 
 
家にいるときは、動画やゲームをしながら座っているか寝そべるなどの家での過ごし方をすることが多く、運動量が少なくなっていることを心配していました。
 
 
 
 
そこで、息子に歩数計を持ってもらい、1日の歩数を計ってみることにしたんです。
 
 
そしたらなんと!平均して約80歩…この結果には正直、愕然としてしまいました。
 
 
我が家は、ワンフロアなので息子が移動して歩くのは、お風呂、トイレ、そして部屋から部屋の移動のみ。
 
 
さすがに10代の子どもの運動量としては、最悪の結果です。
 
 
なんとかしなければと、散歩や買物に誘ってみますが、玄関から1歩出るのも嫌がる息子です。
 
 
ことごとく、提案は却下されます。
 
 
家の中で活動量を増やすためにと、お手伝いをしてもらうことにしたんです。
 
 
ですが、不登校で運動量が減っているために、行動する気持ちまでも下がり気味です。
 
 
気持ちが下がったままでは、行動に移すエネルギーが足りないために、すぐに諦めてしまうことが起こりがちです。
 
 
息子は、いろんなお手伝いをお願いしてみても、やってくれなかったり、やってくれたと思っても最後までできない、1回きりで終わりなんてこともしばしばでした。
 
 
そんなとき、冬休みだからとお手伝いをしてもらう際の声かけにちょっとスパイスを足すと、動く量が増えて、しかも息子も楽しそうにお手伝いをしてくれることがわかったんです。
 
 
それを冬休み中に続けていった結果、ごみ捨ては自分が行く!買い物が重くなるなら、一緒に行くから言ってね!と、不登校で外出できなかったのが嘘のように抵抗がなくなりました。
 
 
休み期間が終わると、学校も放課後登校するなど、いろんな面での行動力が増えていったんです。
 
 
この記事では、不登校の外出できない子の脳の特性と心理や、お手伝いを活用して運動量を増やし、行動力を育てる冬休みの家での過ごし方についてお伝えしていきます。
 
 
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2.不登校児の冬休みを活用して行動力を育てるワケとは

 
 
不登校児の冬休み、ダラダラ過ごすことを心配して、あれもこれもやらせなきゃと思って声かけが加速してしまいがちですが、逆効果になってしまうことがあるのです。
 
 
不登校で外出できない子の行動力を育てるためには、冬休みという環境でお手伝いをしながら、やってみたいと思うやる気を引き出し行動力に変えることが大切になってきます。
 
 
不登校になって朝起きられない、無気力に見える子どもが、冬休みになると元気に過ごしているという話はよく聞きます。
 
 
それは、「学校にいく」という心理的プレッシャーが薄れるためです。
 
 
ですが、ママの「お手伝いして!」「宿題もやるよ!」といつもよりも声かけが多くなると、普段の登校日と同じように、不安な気持ちを持ちながら家での過ごし方になってしまいます。
 
 
すると、どんどんやる気や自信から遠ざかってしまうのです。
 
 
不登校で外出できない子は、
 
 
・学校にいかなきゃいけないのに、自分だけ行けない
 
・何をやってもだめなんだ
 
・居場所がないように思う
 
 
などの不安な気持ちになりがちな上に、外出に対して
 
 
・知っている人に会うのが怖い
 
・人に見られているように感じる
 
 
というように、不登校の子どもたちは、不安な気持ちが大きくなるにつれて、自信もなくなり大人が些細なこと、と捉えることでも敏感に反応するようになっているのです。
 
 
そのため、子ども目線で冬休みをいかに楽しく、やってみたい!というやる気や行動力に変える関わり方が大切になってきます。
 
 
 
 
冬休みはいつものお休みよりも、イベントが多い休みになりますよね。
 
 
・クリスマス
 
・お正月
 
 
不登校の外出できない子もワクワクする要素がたくさんあります。
 
 
そのワクワクする気持ちを後押しするように、不登校児のお手伝いで体の動きを増やす家での過ごし方を取り入れて、子どもの五感を刺激することが必要となるのです。
 
 
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3.冬休みのお手伝いで行動力を育てる家での過ごし方

 
 
不登校児にお手伝いをさせるとき、
 
 
・めんどくさがる
 
・1回きりで終わり、続かない
 
・最後までやらない
 
 
という困り事が多いのではないでしょうか?
 
 
不登校の外出できない子に、冬休みのお手伝いを続けてほしいときは、子どもの得意な動きと動きにスパイスを加えることで、行動力が育っていくのです。
 
 

◆①得意な動きとワンステップ

 
 
不登校児のお手伝いをスムーズに進めるためには、子どもの得意な動きと取り掛かりを簡単だなと思える「〇〇だけ」を組み合わせることが大切になってきます。
 
 
お風呂掃除、食器洗い、掃除機がけ…などを手伝って!というと、めんどくさがってしまう。
 
 
それは、脳の特性による見通しがつきにくいことから、やることが多く思えて自分には出来ない!と思ってしまうために起こりがちです。
 
 
息子の場合も、一緒にやることを提案しても、まるっと一つの家事をすることに抵抗があるような反応を見せていました。
 
 
そのため、「〇〇だけ」をちょこっと手伝ってほしいと声かけをすると、スムーズに行くことがわかったんです。
 
 
・テーブルを拭くだけ
 
・掃除機をかけるから、テーブルを動かすだけ
 
・洗濯物をポールにかけるだけ
 
・食器のすすぎだけ
 
・お風呂の残り湯を抜くだけ
 
 
ですが、「〇〇だけ」と言っても、気持ちがのらずに動いてくれないことがありました。
 
 
不登校のお手伝いに普段気乗りしない息子の場合は、「食器のすすぎだけ」が、スムーズに動けることがわかりました。
 
 
ASD傾向が強めのため、同じことを同じ時間帯にという、ルーティンにすることで、ピタリとハマり、声掛けしないでも自ら動いてくれるようになっていきました。
 
 
また、「◯◯だけ」の冬休みのお手伝いを何回やったら、クリスマスの飾りつけを考えよう!など、イベントの準備に気持ちを向けながら、行動力を育てることができるようになります。
 
 
 
 

◆②動きにスパイスを加える

 
 
同じ動作を繰り返していくうちに、だんだんと慣れていくため、動きにスパイスを加えていくと、いつもの動きがより多くなります。
 
 
例えば、食器洗いの「すすぎだけ」のときは、
 
 
・つま先で立ちながら何枚お皿すすげるかな?
 
・少し膝を曲げながら、最後までやれるかな?
 
 
洗濯物を干すときは、
 
 
・歩くときはつま先立ちでやってみて!
 
・両手真っ直ぐで何枚干せる?
 
・1枚干したら、ポーズして!
 
 
というように、動きをプラスする声かけや、ママと競争してみる?とゲーム感覚で楽しみながらお手伝いをしてもらいます。
 
 
出来たら、数字を入れて肯定の声かけをしていきます。
 
 
・昨日より3分も早く終われたよ!最高だね!
 
・今の5回もできたじゃん!
 
 
このように続けていくと、いつもはめんどくさいと言ったり、途中で投げ出してしまう不登校のお手伝いしない息子でも、毎日続けていく家での過ごし方をすることができました。
 
 
また、息子が苦手とする掃除機をかけることや、洗濯物を干すことも「◯◯だけ」ではなく、1つの家事全て進んで行う様子が増えていったんです!
 
 
冬休みにお手伝いで運動量を増やしていくと、不登校で外出できなかった息子でも、ゴミ捨てに行ってくるねと言うようになり、イベントへの買い物にも積極的に行くと行動力が増えていきました。
 
 
そんな様子を見ていた他の兄弟達も、自分はこれを手伝う!と言って自ら進んで行動することが増えています!
 
 
ぜひ、不登校で外出できない子の運動量を増やして楽しみながら冬休みのお手伝いをやってみてくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:かねた 愛
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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