登園しぶり卒業!発達凸凹の子の朝の準備をスムーズにする声かけ実践例

 

子どもが登園しぶりをする、朝の準備がなかな進まないと困っていませんか?忙しい朝にお母さんを悩ますその行動、子どもの発達特性が原因かもしれません。子どもが自ら動き出す仕掛けがあります。子どもにガミガミ言う朝は終わりにしましょう。
 
 

【目次】

1.ASDで繊細な子は登園しぶりになりやすい?
2.園に行きしぶるその原因は?子どもの中で起こっていることを知る
3.朝の準備も園生活もスムーズに!自己肯定感を上げる声かけ例

 
 

1.ASDで繊細な子は登園しぶりになりやすい?

 
 
自閉スペクトラム症(ASD)タイプの子どもは、一生懸命やっていても周りの子と同じようにできない、うまくいかないことが多くあります。
 
 
うまくできないことが多いと自己肯定感が下がり、自信をなくして行きます。
 
 
この自己肯定感が低いと、やる気がわき起こらなくなったり、なかなかやる気になりにくくなり、子どもの成長を停滞させてしまいます。
 
 
自信があるときはサクッと終わらせられることも、自己肯定感が下がっている時にはずるずると何時間もかかる、なんてことも起こります。
 
 
うまくできない子には、やる気を下げないお母さんの声掛けがポイントになります。
 
 
朝の着替えがなかなか進まない
 
・以前はできていたのにできなくなっている

という状態はお子さんの自己肯定感が下がっているサインかもしれません。

 
 
 
 
そんな時に「さっさとやりなさい」「まだ終わらないの?」なんて言葉をかけるのは逆効果!
 
 
ますます行動をしたくなくなってしまうんです。
 
 
また、繊細で不安が強い子は、大人が思ってもいないような事を不安に感じ、行動にブレーキがかかります。
 
 
ご飯を食べるのも進まない、一つ一つの行動に時間がかかる、動かないといったことが起こります。
 
 
朝の忙しい時間に、「なんで動かないんだろう」とイライラしてしまいますよね。
 
 
ところがそんな動かない子どもに自信をつけ、サッと行動するような声掛けをついに発見しました!
 
 
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2.園に行きしぶるその原因は?子どもの中で起こっていることを知る

 
 

◆子どもの脳では何が起こっているか

 
 
行動を起こそうとする時、脳はいちばんパワーを使います。
 
 
やりたい事であれば頭も身体も動き出しやすいのですが、不安や苦手意識があると動き出せません。
 
 
このいちばんパワーが必要な時にかける声かけが子どもを動かすポイントになります。
 
 
園でも先生が無理に動かそうとあれこれ言ったり、他の先生まで来て説得されると子どもの脳はますます硬直状態に…
 
 
行事の多い二・三学期、園児を上手くまとめて動かしたい先生はついつい言葉がきつくなってしまい、繊細さん、マイペースな子はストレスに感じることが多くなります。
 
 
幼稚園に行くとこうなるとわかっていると、行き渋りになるのも頷けます。子どもも行きたいと思っても身体が動かないのかもしれません。
 
 
それを上手く伝えられずに困っているのが原因で、癇癪やグズグズといった行動で表していることがあります。
 
 
 
 

◆周りの状況を把握する力が弱い

 
 
ASDの子は周りの状況を判断する力が弱いため、今急がなきゃ、とか周りの子が早くしているから自分も早くやろう、と言う発想がなかなかできません。
 
 
何かをしながら周りを視る、時間を考える、と言う部分の脳の発達が未熟なためです。
 
 
家では自分から行動できるようになっても、園や集団の中だとできなくなってしまうことはよくあります。
 
 
周りに気を取られ行動が止まっている、そのうちに何をするべきだったのか忘れてしまい、次の行動がわからなくなっていると言うことも起こります。
 
 
発達凸凹の子は先生の指示を聞いて動き出し、周りの誘惑に負けずに行動をやり終えるにはたくさんのハードルがあるのです。
 
 
何人も一度に見ている先生に一人一人の行動の進み具合を把握するのは難しいでしょう。集団行動をさせようとしているときなら尚更ですよね。
 
 
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3.朝の準備も園生活もスムーズに!自己肯定感を上げる声かけ例

 
 
まずやってほしいことが「実況中継」。子どもの「行動を認める」、「実況中継する」ことをやってみてください。
 
 
朝、「起きられたね」、「トイレに行けたね」など、行動を認めて、言葉で伝える、それだけで子どもの中では一つの成功体験になります。
 
 
この言葉が多いほど成功体験の数が増えていき自信がついて行くのです。
 
 
自分で動き出したら褒める
できたらまた認める・褒める
終わったら「できたね」と認める・褒める
 
 
これだけ1つの行動に、成功体験を感じさせる言葉が3回かけられます。
 
 
行動の途中で他のことを始めてしまう場合には、途中途中でそこまでできている事を言ってあげましょう。
 
 
「ズボンは履けたね」
 
「次は何を履くのかな?」
 
「あと靴下で着替え終わるね、終わったらりんごが食べられるよ」
 
 
と言う風にヒントを与えて、次の行動を気付かせてあげます。
 
 
 
 
まず、できていないことは指摘しない、できたことだけを肯定、認める、褒める、で子どもの成功体験を積み、どんどん自信を増やしてあげましょう。
 
 
自信がついて、できることが増えた子どもはぐんぐん成長します。 すると子どもは面白いくらい自分から動くようになりますよ!
 
 
朝の憂鬱が一つ減るだけで、気持ちが大分違います。
 
 
大人が適切なコミュニケーションを取れば、子どもの行動は変わる!
 
 
このコミュニケーションを続けると、親子関係が変わります。「大きくなったら色々話してくれなくなるだろうな」と言う心配は無用。親子の信頼関係が深まります。
 
 
信頼関係が深まるとお母さんの声がよく届くようになります。
 
 
「何度言っても聞かない」からの脱出です!
 
 
今から良い関係を築いて、子育てって楽しい!を実感してください。
 
 
 
 
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執筆者:五上亮子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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