小学生なのにひらがなが書けない子にオススメ!書く力を育てる「お散歩クイズ大作戦」

 

ひらがながうまく書けないお子さんに悩みを抱えていませんか?文字を書くことが苦手な理由について、脳の特性を交えてお伝えしていきます。親子で楽しく、運動の脳のエリアを鍛えて、書く力を育てる「お散歩クイズ大作戦」をご紹介します。
 

【目次】

1.ひらがながうまく書けない我が子
2.”文字を書くことが苦手”は脳に理由がある!
3.親子で楽しく、書く力を育てる「お散歩クイズ大作戦」
◆作戦1:毎日のお散歩で運動の脳のエリアを鍛える!
◆作戦2:黒目の動きを鍛える!「お散歩クイズ」
◆作戦3:お散歩で見たものや好きなものをノートに書く!

 
 

1.ひらがながうまく書けない我が子

 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは、文字を書くことを苦手に感じることがありますよね。
 
 
ひらがながうまく書けないお子さんに、悩みを抱えていませんか?
 
 
実は、ひらがながうまく書けるようになるには、運動の脳のエリアを鍛えて、書く力を育てることがポイントなんです。
 
 
我が家には自閉症スペクトラム(ASD)傾向の小学3年生の息子がいます。
 
 
実は、息子が小学1年生のとき、ひらがなを読むことは得意でしたが、ひらがながうまく書けませんでした。
 
 
ひらがなを書いも、何を書いているのか分からない、読みづらい文字になっていました。
 
 
・ぐるっと手を回す動きの文字がうまく書けない。(す、ぬ、ね)
 
・同じ部分を重ねて通る文字が苦手。(え、そ、ゆ、れ、わ、ん)
 
・小さな文字が書けないので、枠から大きくはみだしてしまう。
 
 
頑張って、書くことに挑戦しても、読めない文字になってしまうのです。
 
 
そこで、私は、息子が書いた文字の中から、できている文字を見つけて、褒めて、花丸をしました!
 
 
すると、「い」「け」など書きやすい文字は、少しずつ枠の中に入る読みやすい文字になっていきました。
 
 
しかし、手をぐるっと動かす文字などは、書けないままでした。
 
 
お友達に、「何を書いているか読めないよ」と言われてしまい、息子はとても落ち込んでしまいました。
 
 
 
 
ところが、そんな文字を書くのが苦手な子どもが、楽しくひらがなが書けるようになる、「書く力を育てる方法」を見つけることができました!
 
 
この方法を1年生の夏休みからはじめました。
 
 
2年生になる頃には、小さめの文字が書けて、苦手なぐるっと手を回す動きの文字や、同じ部分を重ねて通る文字も読める文字が書けるようになりました。
 
 
自分で書けた文字を読んで、「文字を書くことが、楽しい!」と言っていました。
 
 
この記事では、文字を書くことが苦手な理由について、脳の特性を交えてお伝えしていきます。
 
 
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2.”文字を書くことが苦手”は脳に理由がある!

 
 
なぜ、文字を書くことが苦手なのでしょうか?
 
 
実は、文字を書くことが苦手な原因は、発達障害・グレーゾーンの子どもが持っている脳の特性にあります。
 
 
・運動の脳のエリアの発達が未熟
 
・見る力が弱い
 
・文字の形を覚えて、アウトプットすることが苦手
 
 
 
 
文字を書くのが苦手ということは、運動の脳のエリアの発達が未熟なことが関係しています。
 
 
運動は大きく分けて、体全体を動かす粗大運動手先や目などを動かす微細運動があります。発達する順番は、粗大運動→微細運動となります。
 
 
文字を書くということは、手先を使うので、微細運動をトレーニングすればいいのでは?と思うかもしれませんが、実は、まず、粗大運動で脳を発達させることが重要となります。
 
 
それと、黒目の動かし方も、微細運動になります。
 
 
黒目の動かし方がぎこちないため、見る力が弱くなるのです。見る力が弱いと、形を記憶して書き出すことも苦手になります。
 
 
つまり、文字を書くのが苦手を改善するには、運動の脳のエリアを鍛えて、書く力を育てることがポイントなんです。
 
 
さらに、運動の脳のエリアは、脳全体の発達の土台となるものです。しっかり伸ばして、脳全体の発達を加速させていくことが重要です。
 
 
脳は楽しいときにグングン伸びます!子どもの好きなことで伸ばす!ということです。
 
 
楽しく、運動の脳のエリアを鍛えて、書く力を育てていくことが大切になりますよ。
 
 
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3.親子で楽しく、書く力を育てる「お散歩クイズ大作戦」

 
 
お散歩を続けることで、読みやすいひらがなを枠の中に書けるようになっていました!
 
 
手先の動きも、とてもなめらかで、書くことにどんどん意欲的にチャレンジしていました。
 
 
ひらがなが書けるようになった秘訣は、親子で楽しく、書く力を育てる「お散歩クイズ大作戦」です。
 
 
実は、運動の脳のエリアを鍛えて、書く力・見る力を育てるには、お散歩がぴったりなんです!
 
 
では、「お散歩クイズ大作戦」について、その方法をご紹介します。
 
 

◆作戦1:毎日のお散歩で運動の脳のエリアを鍛える!

 
 
運動の脳のエリアを鍛えるため、粗大運動である「お散歩」にチャレンジすることにしました。
 
 
1年生の夏休みから、毎日息子と「お散歩」をはじめました!少しずつ毎日継続することが大切となります。
 
 
最初は、1日15分〜20分くらいの短めのお散歩から始めました。
そして、だんだんと、お散歩時間が30分、1時間と伸びていきました。
 
 
親子で楽しく、おしゃべりをしながら、毎日、継続することができました!
 
 

◆作戦2:黒目の動きを鍛える!「お散歩クイズ」

 
 
見る力を育てるためには、「黒目の動かし方」がとても重要になってきます。
 
 
そこで、黒目の動きを鍛えるため、楽しく歩きながら、黒目を動かすために、「お散歩クイズ」をすることにしました。
 
 
お散歩コースは、木、山、川、池などがあるところがオススメです。
 
 
「お散歩クイズ」の方法は、歩きながら見えるものをクイズにします。クイズは、黒目を上下左右などに動かして答える問題にします。
 
 
では、「お散歩クイズ」の例を5つあげてみます。
 
 
例1)右の木と左の木にとまっているスズメの数は、合わせて何羽かな?
 
例2)川の水の中にいるカモと陸にあがっているカモの数、合わせて何羽になるかな?
 
例3)柿の木には、何個くらい柿の実があるかな?
 
例4)あっちの山とこっちの山、もみじが赤くなっているのが多いのはどっちかな?
 
例5)橋の上から見て、水の中を泳いでいる鯉は、何匹いるかな?
 
 
このように、近くのものから遠くのものや、上下左右のものを問題にすることで、黒目をしっかり動かして、答えることが必要となります。
 
 
そして、「お散歩クイズ」をすると、そのあとの会話もはずみます!
 
 
「昨日より5羽も多くスズメさんいたね」「柿の実が今日は少なくなっていたね」など。
 
 
同じパターンを好む、自閉傾向の息子ですが、自然というのは、毎日同じではないので、自然のものをクイズすることで、経験値をあげることができました。
 
 
そして、お散歩クイズを毎日続けることで、文字を書くとき、黒目を上手に動かして、お手本を見ながら、ひらがなを書くことが得意になってきました。
 
 

◆作戦3:お散歩で見たものや好きなものをノートに書く!花丸で自信をつける!

 
 
文字を書くことを好きでいるためには、楽しいものや好きなものを書くことが大切!
 
 
ひらがなドリルなどの問題の文字を書くのは、自分と関係ない言葉が多いため、書いてみたいという興味がわかないのです。
 
 
息子とお散歩で見たもの、息子が喜んだことなどを思い出して、ノートにお手本を書きました。
 
 
お手本は、必ず、見やすいように左側に書きます。
 
 
お散歩で見たもの:カモ、こい、はと、すずめ、かき、もみじ、ブランコ、すべりだい、など。
 
 
他には、息子の大好きなものもノートにお手本を書いてみました。息子は、電車が大好きです!
 
 
息子の大好きなもの:電車の名前、駅名
 
 
そして、お手本を見ながら頑張って書いた文字には、花丸をして、できていることをしっかり褒めて、成功体験として記憶に残します。
 
 
できているところをしっかり声に出して褒めます。
 
 
「ぐるっと回すのばっちりだね!」「かっこよくはねてるね!」「枠の中にしっかり入ってるね!」など。
 
 
息子は、花丸と褒めの言葉で自信をつけて、もっと文字を書きたいと、お散歩のあとのノート時間も楽しく自分から取り組みをしていました。
 
 
 
 
我が家の「お散歩クイズ大作戦」はいかがでしたか?
 
 
「お散歩クイズ大作戦」をはじめてから、手先の動かし方、黒目の動かし方がなめらかになったため、 カクカクしがちだった文字が、丸みを帯びた文字へと変化して、とても読みやすくなりました!
 
 
息子も、読みやすいひらがなを書けるようになったことが、本当にうれしくて、大きな自信になりました。
 
 
小学3年生の今でも書くことが好きです。社会見学のときなども、聞いただけの話を、しっかりメモして分かりやすく書いて帰ってくるようになり、とても嬉しいです!
 
 
ひらがながうまく書けないお子さんに、悩まれている方は、ぜひ、「お散歩クイズ大作戦」に挑戦してみてくださいね!
 
 
親子で楽しく、書く力を育てることができますよ。
 
 
 
 
 
 
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執筆者:北島 由梨
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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