登園しぶりから笑顔へ!繊細な子と集団生活を乗り越える秘訣

 

登園しぶりをする繊細な子の園生活に不安を感じていませんか?実は、登園しぶりの原因は園の環境だけではないのです。集団生活に苦しむ繊細な子の背景や、集団生活を乗り越える、ママができる関わり方の秘訣をお伝えします。
 

【目次】

 
 

1.繊細な子の登園しぶり、その原因は園の環境だけ?

 
 
繊細なお子さんの園での集団生活に不安を感じることはありませんか?
 
 
ママの関わり方を変えることで繊細な子どもに本物の自信が育ち、集団生活がラクになります
 
 
繊細な子を持つママの中には、次のような不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
 
 
初めてのことや場所が苦手
 
集団活動になかなか馴染めない
 
感覚が敏感でストレスを感じやすい
 
先生と相性が合わない
 
登園しぶりをする
 
 
私自身も息子が3歳で入園したとき、同じような不安を抱えていました。
 
 
息子は園のルールに馴染めず、怒られることが増えて次第に笑顔が消えていきました
 
 
癇癪を起こすことも増え、登園しぶりが始まりました
 
 
それから次第に、怒られるのが怖いと泣き「ぼくなんて…」と自己否定するようになりました
 
 
それ以外にもお遊戯に参加しない、トイレに行かないなど、集団生活のストレスが積み重なりました。
 
 
そして私は、園の環境が合わないのかもしれないと思い、転園を決意しました。
 
 
 
 
しかし、新しい園でも息子は馴染むのに時間がかかり、集団生活の中で「やりたくない!」と言う感情的な反応は強くなっていきました
 
 
登園しぶりの頻度は減ったものの、結局転園しても根本的な解決にはなりませんでした
 
 
このままではこの子の将来はどうなるんだろう…と漠然とした将来への不安を感じていました。
 
 
そして私はこの時、登園しぶりの本当の原因は園の環境だけではなく、もっと深いところにあると気づいたのです。
 
 
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2.集団生活で苦しむ繊細な子の背景

 
 
繊細な子が集団生活に苦しむ理由は、大きく分けて以下の2つにあります。
 
 

◆①脳の特性

 
 
繊細な子は、新しいことや場所に強い不安を感じやすい特性があります。これは脳のタイプに由来するもので、性格や気質とも言えます。
 
 
繊細な子は人の表情や空間の雰囲気を敏感に察知し、警戒心が強くなることがよくあります。
 
 
また、失敗や他人の目を恐れるあまり、行動しにくくなる傾向もあります。
 
 
さらに、一日中頑張って集団生活を送るだけで、心も体も疲れ切ってしまうことがあります。
 
 
私の息子も、発表や発言の場面で「恥ずかしい」という気持ちが強くなり、失敗を怖がってなかなか行動できないことがよくありました。
 
 
このような行動は、脳が情報を処理して、アウトプットするのが苦手なために起こります。
 
 
 
 

◆②育つ環境

 
 
親子の関わり方も、繊細な子の適応する力に大きく影響します
 
 
子どもは生まれ持った気質に約50%、育つ環境に約50%影響されると言われています。
 
 
環境とは、主に親子の関わりです。
 
 
子どもを守りたい、困って欲しくないという思いで、親が先回りして指示やサポートをしてしまうことがありませんか?
 
 
子どもの好奇心からくる行動でも「やめて!」と制止してやめさせてしまっていませんか?
 
 
こうした関わり方は、子ども自身が気づき、考え、行動する経験を減らしてしまいます
 
 
私は子どものために良かれと思って、自分が代わりに全部やっていました。
 
 
せっかくの子どもの脳の成長のチャンスを奪ってしまっていました。
 
 
その結果、指示を待つだけの受け身な姿勢が強まり、自己肯定感を育むチャンスが減ってしまいます
 
 
つまり、繊細な子には脳の特性に合った対応が必要で、ママの関わり方が脳を育てる環境を作るということです。
 
 
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3.笑顔を取り戻すためにできるママの関わり

 
 
自己否定するようになる前にこのことを知っていたら・・・と何度も思いましたが、登園しぶりをしている今がチャンスです。
 
 
繊細な子の集団生活の不安を解消するために、私が実践した方法はたった1つです。
 
 
それは、「できていること」に注目することでした。
 
 
私たち大人は、どうしてもできていないことに目が行きがちです。そして、つい注意したり、確認したり、指示を出したりしてしまう思考パターンに陥ります。
 
 
しかし、繊細な子にとっては、できないことを注意されたり、指示されたりするのは大きなストレスです。
 
 
注意されることで「自分はダメだ」という感覚が強まり、ますます行動しにくくなってしまいます。
 
 
そこで私は、できていないことは一切スルーし、できていることだけを見つけて褒めるようにしました。
 
 
例えば、
 
・騒いでいる時に「静かにしなさい」と注意するのではなく、静かにできている瞬間を見逃さずに「静かにできているね」と声をかける
 
・着替え始めたときには、「早く着替えなさい」ではなく、「着替え始めたんだね」と具体的に褒める
 
・靴を揃えず脱ぎっぱなしにしてしまった場合も、「靴を揃えなさい」と指示するのではなく、「靴を脱げたね」と行動そのものを肯定する
 
このように、完璧にできた時の大きな成功よりも、「頑張ってるね」と頑張っていること自体を肯定しました。
 
 
1つのできていることに注目し、それを繰り返すうちに、子どもは自分の力を実感し、本物の自信を育てることができます
 
 
息子も、「ママに褒められた」という小さな成功体験を積み重ねるうちに、集団生活での行動が少しずつ変わっていきました。
 
 
困ったことがあっても先生に助けを求められるようになり、登園しぶりも徐々に減っていきました。
 
 
そして、明るい笑顔が戻ってきたのです。
 
 
 
 
できないことではなく、できていることに注目する
 
 
このたった1つの工夫で、繊細な子どもに本物の自信が育ち、集団生活がとてもラクになります
 
 
ママの関わり方がほんの少し変わるだけで、子どもたちの笑顔はきっと戻ります。
 
 
焦らなくても大丈夫です。一歩ずつ、お子さんと一緒に進んでいきましょう。
 
 
 
 
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執筆者:くぼ あかり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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