早産児だから?それとも、発達障害?診断は出ていないけど、子どものできない部分を見るたびに、そんな不安がよぎる。この記事では、早産児の子どもを育てる私の経験とともに、早産キッズを育てるうえで大事な事についてお伝えします。
【目次】
1.これって、早産児だから?それとも、発達障害?
2.早産児育てに大切なのは、自信を失わせない事
3.「できた」に注目して脳を育てる方法
1.これって、早産児だから?それとも、発達障害?
診察で、発達障害の診断は出なかった。
だけど――
・周りの子と比べて落ち込む
・ 集団の中での違いが目立つ
・ うまくいかないことが続いて不安になる
そんな経験、ありませんか?

私の長男は、31週で生まれた早産児。
3歳位から、療育に通わせていました。
でも、そこで出会う他の子と比べて、我が子の困りごとは、何か違うように感じていました。
他の子は、できるところ・できないところがハッキリしている。
でもうちの子は「全部がちょっとずつできない」ように見えたんです。
長男はできないことが積み重なり、私に叱られ、園で出来ない自分を直視し、自信を失っていました。
何かにチャレンジしようという気持ちが、まったく起きなくなっていきました。
療育の先生にも相談したけれど、「がんばってますよ!」と言われるだけ。
やる気がないの?わざと?――そんな風に責めてしまいそうになっていました。
それでも、「この子を伸ばす方法がきっとあるはず」と思い続けて、やっと出会えたのが、発達科学コミュニケーションでした。
2.早産児育てに大切なのは、自信を失わせない事
早産児は予定より早くおなかの外に出てくるので、脳の発達がゆっくりです。
その為、同じ年の子と比べてしまうとできない事が目立つ場合もありますが、その子のペースでちゃんと成長しています。

ここで、注意点。
その子のペースで成長しますが、【できない!】経験が積み重なると、自信を失い、行動しなくなってしまいます。
脳は行動する事によって発達します。
その為、行動しなくなってしまうと、脳の発達もペースダウンしてしまいます。
つまり、早産キッズ子育てにおいて重要なのは、《自信を失わせない事》なのです。
3. 「できた」に注目して脳を育てる方法
できないことが積み重なり、私に叱られ、園で出来ない自分を直視し、自信を失っていた長男。
私が実践したのは、『できなかったこと』ではなく、『できたこと(すでに終わった事)』・やってみようとしている『途中』の行動を見つけて、『できそうだね』と伝えることを意識しました。
例えば
・朝、リビングに来たら・・「一人で起きられたね」
→リビングに来るという事は、一人で起きたという事!!そこに注目!
・朝、着替えていたら・・「もうパジャマ脱いだんだね!」
→洋服を着始める、という事はそれまで着ていた服を脱いだという事!!
・食事中の立ち歩きが少し減ったら・・「昨日より少し長く座っていられたね」
→立ち歩かない=座っている、という事。プラスの側面に注目する
・身体を先生の方に向けていたら・・「先生の話を最後まで聞こうとしてたね」
→衝動性や多動性のある子にとっては、興味のない話を最後まで聞くのはハイレベルな課題。 最後まで聞けなくても、結果に注目するのではなく、やろうとしたプロセスに注目
そんな風に声をかけていくと、長男の中に少しずつ「ぼく、できてる!」という気持ちが貯まり始めました。
お母さんの声かけによって、自分ができている事に気づいた子は、「やってみたい」「次はこうしてみようかな」と、自分から動けるようになります。

いかがでしたか。
予定より早く産まれてきた早産キッズたち。
彼らは、本来であれば『しなくてもよい苦労』を、生まれた直後からしています。
そんな頑張り屋さんな彼らに、親としてしてあげられることは『発達が加速する環境を用意する事』ではないかと考えています。
まずは、『できて当たり前』な事でも、『できてるよ!お母さんは見ているよ!』という気持ちを声に出して伝えてみてください‼
小さな声かけの積み重ねが、脳の発達をグッと後押しします。
まずは今日、たった一言「できたね」と伝えることから始めてみてください。
パステルキッズの学校生活をより良くするためのヒントが多数あります!
執筆者:大島さくの
(発達科学コミュニケーション トレーナー)
(発達科学コミュニケーション トレーナー)