衝動的に手が出る子どもへの対応に困っていませんか?手が出るのは脳の特性で、自分の思いを手を出すことでしか伝えられずに子ども本人も困っています。手が出やすい子の特徴とすぐにできる対応3ステップをお伝えします。
【目次】
1.衝動的に手が出る子どもに困っていませんか?
2.手が出るのは性格ではなく脳の特性
◆衝動性が強い子どもの特徴
◆相手の気持ちが読めない
◆不安感や好奇心で身体が動いてしまう
3.衝動的に手が出る子へのママの3ステップ対応
①観察してパターンを知る
②気持ちを代弁して共感する
③手を出さなかった時に褒める
1.衝動的に手が出る子どもに困っていませんか?
毎日友達を叩いたり、噛んだり、家の中でも手が出てしまう…。
こんなふうに衝動的に手が出る子どもに困っていませんか?
「なんとかやめさせたい」「このままではいけない」と悩むママの気持ち、とってもよくわかります。
ですが、1番困っているの実は子ども自身なんです。

・思い通りにならなくてイライラする、気持ちをうまく言葉にできない…。
・手を出すしか方法がなくて、結果的に叱られてしまう。
「叩きたいから叩いている」のではなく、「どうしていいかわからなくて手が出てしまう」のです。
2.手が出るのは性格ではなく脳の特性
「うちの子はどうしていつも手を出すの?」そう思ってしまうママも多いですよね。
これは性格の問題ではなく、脳の発達の特性です。
◆衝動性が強い子どもの特徴
発達障害やグレーゾーンの子どもは、自分の気持ちや衝動をコントロールする脳の力がまだ十分に育っていないことがあります。
そのため、怒ったりびっくりしたりすると、反射的に手が出てしまうのです。
・おもちゃを取られたとき、思わず叩いてしまう
・思い通りにできないとすぐ手が出る
◆相手の気持ちが読めない
発達障害やグレーゾーンの子どもは、相手の表情や言葉のニュアンスを理解するのが苦手な場合があります。
その結果、友達の言動を「攻撃された」と誤解してしまい、手が出ることもあります。
・ちょっと押されたら「叩かれた!」と思う
・ケンカではなく、防衛反応として手を出す

◆不安感や好奇心で身体が動いてしまう
不安や緊張が強い子は、「とにかく先に行動して安全を確保したい」という気持ちが先行して、手が出ることがあります。
また、好奇心から「やりたい!」という気持ちが先走ってしまうこともあります。
・新しい環境で緊張していると、つい友達を押してしまう
・好奇心や興味が先に立つと、他の子を押しのけてしまう
このように、手が出る子どもは決して悪気があるのではなく、脳の特性や発達の段階によって反射的に行動してしまうのです。
ですから叱っても言い聞かせても効果はなく、あっても一時的なんです。
ママが手が出てしまう背景を知っておくと、叱る前に「どうして手が出たのか」を理解できるようになり、子どもも安心して少しずつコントロールする力を身につけていけます。
大切なのは、ママが安全基地として落ち着いた対応を続けることです。
次は、家庭ですぐにできる3ステップ対応をご紹介します。
3.衝動的に手が出る子へのママの3ステップ対応
この章では今すぐできる手が出る子への対応3ステップを紹介します!
◆①観察してパターンを知る
まずは、どんな時に手を出しやすいのか、よく観察しましょう。
怒りのパターンを知ることで、次に同じ場面が訪れた時に、未然に手を出すことを防ぎやすくなります。
◆②気持ちを代弁して共感する
お子さんの怒りの奥にある本当の気持ちに耳を傾け、言葉で代弁してあげます。
「○○だったんだね。」
共感してもらえるだけで、怒りがすっとおさまることもあります。
ママが言語化してあげることで、次第に手ではなく言葉で表現できる力が育ちます。
◆③手を出さなかった時に褒める
手を出さなかった瞬間は、すぐに褒めて成功体験として脳にインプットしてあげましょう。
ママの褒め言葉で、正しい方法でのコミュニケーションを覚えていきます。

ママが声かけを変えると、だんだんと自分の気持ちを理解できるようになっていくので
・自分の気持ちを言葉で伝えられるようになる
・手を出さない方法を選択できるようになる
こんな変化が出てきます。
衝動的に手が出るのは性格ではなく脳の特性です。
叱るよりも、パターンを観察し、気持ちを代弁し、できた瞬間を褒める。
この3つの対応を重ねることで、子どもは少しずつ手ではなく言葉で気持ちを伝えられるようになります。
今日から試してみてくださいね!
声かけを変えるだけで手が出る子の困った行動が落ち着きます!
執筆者:山田こはる
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)