不登校でも「行事だけ来る」ことはアリです。 むしろ、学校や友達とのつながりを取り戻し、自信を育む大切なきっかけになります。この記事では、不登校の親の対応の仕方や、私の息子が行事に参加したことで前向きな行動が増えた具体策をご紹介します。
【目次】
1.不登校で行事だけ来るってアリ?親が気になる本音
2.行事参加が「ただの1日」じゃなくなる!中学生が前向きになる3つの理由 
3.「行ってみてよかった!」につなげる不登校親の対応と声のかけ方と関わり方
1.不登校で行事だけ来るってアリ?親が気になる本音
2学期は運動会や文化祭など行事が目白押し。
行事だけでも参加して欲しい親の気持ちと不登校の子が「行事だけ来るのはアリなの?」と悩む親御さんは多いですよね。
結論から言えば、行事だけの参加はありです!
中学学校行事の参加に意味があり、子どもの自信や学校とのつながりを取り戻すきっかけになります。
ただし、親が気になるのは「周囲の目」。
例えばこんな声が気になるのではないでしょうか。
・不登校で「行事だけ来るなんてズルいと思われないかな」
・「普段来ていないのに急に来たら浮かないかな」
・「先生や友達にどう思われるんだろう」

こうした不安は自然なことですが、行事だけの参加でも実は不登校の子どもが友達や学校とのつながりを取り戻す“きっかけ”になることもあります。
行事に参加することで「少し楽しかった」「自分にもできた」という感覚が生まれれば、それは大きな自信になります!
我が家の息子も中学2年生の2学期から不登校となりました。
親としては行事だけでも行って欲しいと思う反面、「行事だけ参加してずるい!」と周りから言われるんじゃないかという思いに揺れ、モヤモヤする日々を過ごしていました。
しかし、あるきっかけから行事にだけ参加した息子が「楽しかった~」と晴れ晴れとした表情で帰ってきた姿を見て、「あぁ本当に良かった」と胸が熱くなりました。
では、不登校の子が行事だけ参加することでなぜ力を得られるのか、次で3つの理由を解説します。
2.行事参加が「ただの1日」じゃなくなる!中学生が前向きになる3つの理由
「毎日学校に行けていないのに、行事だけ参加に来る意味なんてあるの?」と感じる親御さんも多いでしょう。
しかし結論から言えば、行事だけの参加でも子どもにとっては十分に意味があり、前向きな気持ちや自信を育む大切なきっかけになります。
「行事だけ参加する」ことが子どもの力になる理由は、大きく3つあります。

◆①学校や友達との繋がりを持てる
不登校となったことで、学校や友達との関係が薄れ「自分はここにいなくてもいいのでは?」と感じやすくなります。
行事に参加することで「自分にも居場所がある」と体感できるのは大きな安心になります。
◆②「できた!」という小さな成功体験を積める
行事に参加すると言っても全て参加する必要はありません。
「準備だけ参加する」「応援だけする」といった参加の仕方でも全然OK!
それでも「できた!」という小さな成功体験になり、次の挑戦につながります。
◆③孤立感や罪悪感を減らせる
学校に行けないことで子ども自身が罪悪感を抱くこともあります。
行事に参加することで「自分は一人じゃない」と感じられ、心が軽くなり、次の一歩を踏み出しやすくなります。
このように不登校の子にとって行事への参加は「ただの1日」ではなく、子ども自身が前向きな気持ちになれるきっかけを作ってくれるチャンスなんです。
ほんの少しの小さな体験でも積み重なることで、大きな自信になり次また何かに挑戦しようという意欲になります。
ただ、不登校の子が行事だけ来ると「どうして?」という視線を向けられることも事実ですよね。
しかし、そんな周りの目を気にしすぎ、子どもが成長する機会を逃すなんてもったいないですよね!
だからこそ親が環境を整えサポートをしていくことが子どもが成長するための一歩を踏み出しやすくする方法です。
次では、親がどんな対応や声かけをすれば、子どもが安心して参加できるのか具体的に解説しますね。
3.「行ってみてよかった!」につなげる不登校親の対応と声のかけ方と関わり方
不登校の子が「行事だけ参加する」とき、親としてはどう関わればいいのか悩みますよね。
周りの目も気になる中で、子どもが安心して参加できるようにするにはどうしたらいいのでしょうか。
結論から言えば、親が安心できる環境を整え、小さな成功体験を子どもと一緒に振り返ることが大切です。
不登校親の対応として大切なのは、次の3つです。

◆①安心できる環境を整える
不登校の子が安心して行事に参加できるように、参加前・参加中・参加後の環境を整えることが大切です。
例えば、学校に「全部は難しいけれど一部だけ参加させたい」と事前に伝えておくと、子どもも安心して参加できますよ。
◆②小さな役割を与える
「準備だけ」「一種目だけ」など本人が選べる小さな役割を持たせると、”自分にも居場所がある”と感じやすくなります。
また、いくつかのパターンを事前に用意して本人に選ばせると「自分で決めた」という実感が強まり、安心感と自信につながります。
◆③楽しい記憶のフィードバック
子どもが帰ってきたら根ほり葉ほり聞く必要はありません。
「おかえり!疲れたね」とまずは行事に参加したことを受け止めることに専念します。
子どもが行事についてポツポツ話してくれるのを待ち、「参加できたね」「大きな声出せてたね」とできたことにフォーカスした声掛けをしてあげてください。
そうすることで、子どもの脳にポジティブな記憶として残りやすくなります。
息子の場合も「綱引きだけ」と決めて参加。
そこで誰よりも声を出してみんなと綱を引っ張り、全力を出し切り友達と笑顔でいる息子の姿を見て行かせて本当に良かったと感じました。
息子にとってはこの体験が大きな自信となり、後に週1で学校へ行けるようになりました。
「不登校で行事に来るなんて…」って迷う気持ちがあるのは、私もすごくわかります。
だけど行事にちょっと参加できただけでも、子どもの顔が明るくなる瞬間ってあるんです!
学校に行かせることをゴールにするのではなく、子どもの脳の力を伸ばし、将来への自信につなげる関わりを目指していきませんか?
毎日の中のほんの小さな“できた”が積み重なれば、きっとまた次の一歩につながります。
だから完璧じゃなくて大丈夫。
親子でできたことを喜び合っていけば、未来は少しずつ変わっていきますよ。
もし「登校刺激」以外にどんな関わり方が大切かもっと知りたい方は、こちらの動画も参考になります。
不登校で行事だけ参加に来るときのよくある質問(FAQ)
Q1:行事に行かない日はスマホばかりだけど大丈夫?
A1:大丈夫です!不登校中はスマホに依存しがちですが、行事参加は「スマホ以外の時間」を体験できる貴重なきっかけです。バランスを整えるためにも、親がスマホとの関わり方をサポートすることが大切です。
詳しくは 中高生のスマホ制限は逆効果って本当?暴言ばかりの日々から笑顔を取り戻す方法 を参照。
Q2: 行事参加に向けて親が疲れてしまうときは?
A2:まずはママの心身を整えるのが先!「どうにか参加させたい」と頑張りすぎて、親の方が疲れてしまうこともあります。そんなときは、まずママ自身の心を整えることが、子どもに安心感を伝える第一歩です。ママが疲れた時の対応方法は 発達障害ADHDの子のママが子育てに疲れたときに即活用できるコミュニケーション術 にまとまっています。
Q3:行事に出ても友達の輪に入れないことが心配です…
A3:行事参加は、たとえ友達の輪に入れなくても「その場にいる」こと自体が大きな一歩です。親が安心感を伝えることで、子どもは徐々に人との関わりを持ちやすくなります。
親の対応法は “仲間外れにされやすい女の子の特徴と親ができる対処法 をどうぞ。
執筆者:平野可奈子
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)

 
  
  
  
  

