「生まれてこなければよかった」と親に言う子は愛情不足?笑顔が戻る関わり方

 

「生まれてこなければよかった」と親に言うわが子の言葉に胸が苦しくなる…。愛情不足かもと自分を責め、暴言のたびに対応を繰り返していませんか?ですが、本当に見直したいのは困りごとが起きていない時間の関わり方。その分かれ道を、いま一度見つめ直してみませんか?
 

【目次】

 
 

1.「生まれてこなければよかった」と親に言うわが子に、愛情不足かもと自分を責めていませんか?

 
 
「生まれてこなければよかった」
「どうして生んだの?」
 
 
愛情たっぷりに育てているわが子に、こんな言葉を投げられてショックを受けたことはありませんか?
 
 
ママにとってとても悲しく、苦しいことですよね。
 
 
 
 
「こんなに愛情を注いでいるのに。どうして?」
「伝わってないのかな。」
「なんとかこの状況から抜け出したい…。」
 
 
自分の命を否定する子どもの言葉は、止めたいと思うのは普通です。
 
 
でも、本当に見直したいのは別のところなのかもしれません。
 
 
“どう止めるか”ではなく“どこから見直すか”が分かれ道なんです。
 
 
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2.暴言を言う時間に頑張って対応してもうまくいかないのはなぜ?

 
 
多くのママは、まず困りごとが起きた場面に目を向けます。
 
 
・暴言をやめさせたい
・「生まれてこなければよかった」と言うのをやめさせたい
 
 
そして、少し落ち着いたら様子を見る。
 
 
また起きたら対応する。
 
 
けれど、この繰り返しの中で実は見落としやすい時間があります。
 
 
それは「困りごとが起きていない時間」
 
 
 
 
・穏やかにしている時間
・ただただYouTubeを見ている時間
・好きなことをしている時間
 
 
発達科学コミュニケーション(発コミュ)では、子どもの脳は日々の体験の積み重ねで変化していくと捉えます。
 
 
強い怒りや否定の体験が重なると、その回路が強くなりやすいです。
 
 
逆に安心や肯定の体験が積み重なると、その回路が育っていきます。
 
 
だからこそ、必要なのは困りごとへの即対応ではなく、困りごとのない時間の積み重ねの見直しなんです。
 
 

3.困りごとばかり見ていた私が見落としていた時間

 
 
実は私も子どもが不登校項になったころ、友達への暴言や自分の命を否定する言葉を言う息子に悩んだことがありました。
 
 
不登校になった頃の平日の夕方。みんなが学校から帰ってくるころの時間に荒れ出す…。
 
 
午前中は穏やかに過ごしていたのに、外から聞こえる子どもたちの声や友達の何気ないひと言をきっかけに空気が一変します。
 
 
「なんで学校ずっと休んでるの?」
 
 
そう言われたと瞬間、窓を開けて大声で叫ぶ。「死ね!」「あっちいけ!」
 
 
そして…
 
 
「俺なんて生まれてこなければよかった。」
「なんで生んだの?」
 
 
という言葉を投げてくることが続きました。
 
 
そのときの息子は、目つきが変わり自分でも止められないような様子で、ただ必死に何かを訴えているようにも見えました。
 
 
 
 
その時の私は、困りごとに目を向けてなんとかしようとしていました。
 
 
・暴言をどう止めるか
・どう言い返すか
・どう諭すか
 
 
「生まれてこなければよかった」と親に言うその瞬間を、どうにか変えようとしていたのです。
 
 
けれど、発コミュの学びの中ではっとしました。
 
 
困りごとが起きていない時間に、私は何をしていただろう?
 
 
YouTubeを見ている息子を横目に家事を進め、「いつまで見てるのかな…」と思うだけ。
 
 
好きな工作をしている時間は、「活動的になってよかった」とホッとするだけ。
 
 
妹と仲良くする姿を見て、安心するだけ。
 
 
怒っていない時間を“何も問題がない時間”として流していたのです。
 
 
でも実は、その時間こそが脳に記憶を積み重ねるチャンスだったのです。
 
 
「困りごとが起きていないときの関わりが大事なんだ。」
 
 
この気づきで息子は少しずつ落ち着いていきました。
 
 

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4.子どもが落ち着き始めた「ビルディングメモリー」という関わり

 
 
私がしたことはビルディングメモリー」です。
 
 
子どもの脳にポジティブな記憶を積み重ねていく関わりのことです。
 
 
特別なことをするわけではありません。
 
 
たとえば、YouTubeを見ているなら一緒に見て「この動画面白いね」と実況する。
 
 
「何作ってるの?」と興味を示す。
 
 
妹と遊んでいたら「仲良しだね!」と笑顔でいる。
 
 
行きたいと言った場所に出かけ「楽しかったね」と振り返る。
 
 
ただただ、今日あった小さな出来事に関心を示す。
 
 
そんな積み重ねです。
 
 
 
 
続けていくうちに目つきが少しずつ柔らかくなり、激しい暴言の回数が減っていきました。
 
 
「生まれてこなければよかった」と親に言う言葉が、突然ゼロになったわけではありません。
 
 
けれど、怒りに飲み込まれる時間が短くなっていきました。
 
 
これは困りごとを力で抑えた結果ではありません。
 
 
脳に積み重ねる、記憶の質を変えた結果です。
 
 
リビングでわが子の隣に座り「この動画、面白いね!」と声をかけられる自分になる。
 
 
その入口として、まずはビルディングメモリーという視点を知ってみてください。
 
 
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よくある質問(FAQ)

 
 

Q1. 「生まれてこなければよかった」と親に言うのは、愛情不足が原因ですか?

 
 
わが子からこんな言葉を向けられると「私の関わり方が悪かったのかも」と自分を責めてしまいますよね。ですが本文でもお伝えした通り必ずしも愛情の量が足りないから起きているとは限りません。大切なのはその言葉だけをどう止めるかではなく日々どんな時間が積み重なっているかという視点です。
 
 

Q2. 「生まれてこなければよかった」と子どもに言われたときは、どう対応すればいいですか?

 
 
強い言葉に直面するとすぐに否定したり正したりしたくなるものです。ただネガティブな感情のピークにある時間だけで関わりを変えようとすると苦しさが長引いてしまうこともあります。まずは困りごとが起きていない時間の関わりを見直すことが遠回りに見えて実は近道になる場合もあります。
 
 

Q3. 「何も起きていない時間」の関わりだけで、本当に子どもは落ち着いていきますか?

 
 
劇的に変わる魔法の方法ではありません。けれど日々の穏やかな時間の中で安心や肯定の記憶が積み重なることで感情に飲み込まれる時間が短くなっていくことがあります。どのくらいの量や順番で関わるのかはそれぞれのご家庭で異なります。だからこそ一人で判断しきらずに学びながら整えていくことが大切です。
 
 
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執筆者:若月綾
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)

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