子どもとお母さん両方とも、発達障害の特性がある場合、どう対応すれば良いか?というお話です。
発達科学コミュニケーションリサーチャーの渡辺みゆきです。
お母さんがアスペルガーの場合の、発達障害・グレーゾーンの子どもとの接し方とは?
レッスンスクリプト
お子さんに、発達障害・グレーゾーンの特性があるかも、と悩んでいるお母さんは多いです。しかし、多くの本やネットでの情報は「お母さんが定型発達」であることが前提で書かれているものが大半です。
もし、お母さん自身が発達障害・アスペルガーの特性を持ってるなら、定型発達のお母さんと同じ方法で対応しても、うまくいきません。
ただでさえ、コミュニケーションを取るのが苦手なのに、自分の子どもにどうやってコミュニケーションを教えれば良いのか、お悩みではありませんか?
私がADHDタイプの息子の子育てに行き詰まり、悩んでいるときに、私自身もアスペルガーではないか?と気づき始めました。
発達障害・グレーゾーンのお子さんをお持ちで、お母さん自身もアスペルガーの特性を持っている場合、お母さんにかかるストレスはとても大きくなります。
お子さんのために、良質なコミュニケーションをとりたい!でも、自分自身にかかるストレスのために、お母さん自身が二次障害を発症してしまうリスクがあるのです。
お子さんの二次障害はもちろん、お母さん自身の二次障害も防がなくてはいけません。アスペルガーのお母さんが、自分自身にかかるストレスを減らすことができると、子育ても楽になります。
一番重要なのは、決して1人で悩まないこと。相談できる人、味方になってくれる人、安心して過ごせる場所を確保しましょう。その上で、自分でできることを見つけましょう。
大人の発達障害の改善の第一歩は「自覚すること」です。自覚できれば、次は「特性を分析」します。そこで、自分自身でどのような場面で困りごとが出てくるのか?自分の得意なことが発揮できる場所はどこか?などを記録しましょう。
自分自身を知れば困りごとに直面しそうな時、困りごとの沼にハマる前に避けることができます。
例えばお子さんと接しているとき、少し距離を置きたい状況でもかまわず「ねーねー、お母さん聞いてー!」「お母さん、ちょっとこっち来てー!」とグイグイ来られると辛いですよね。
そんなときは、辛い気持ちが子供に伝わらないように、少し離れた場所で話を聞いて相づちを打つ。会話を短く切り上げて、他の家事を思い出したかのように、別の部屋に移動するなどの行動をとります。
冷静に対応することで、イライラが爆発することを防げます。 お子さんと接するときは、お子さんの「できないこと」よりも「できること」に目を向ける。
お母さんも「お母さん自身のできること」に目を向けて、「私は今日、こんなことができた!」ということを毎日必ず実感しましょう。
また、発達障害の方が集まるサークルやイベント、セミナーに参加して人との交流を持つこともオススメです。発達障害を持ってる者同士で悩みや情報を共有し、どのように行動をすれば良いかを知る。それだけでも、心の安定につながります。
それでも精神的に辛いと感じたら、お子さんを信頼できる人に預けて1人の時間を確保する、あるいはメンタルクリニックへ行って相談を受けてください。
アスペルガーであろうとなかろうと、自分は自分。お母さん自身が自分を知り、自分をコントロールするための知識を得て、自身の「自己肯定感」を高めていくことが大事です。他の人と比べず、お母さん自身のペースで過ごしてくださいね。
講師:渡辺みゆき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)