1分から始める!発達障害・グレーゾーンの子どもの会話する力を伸ばすトレーニング

発達障害・グレーゾーンの子どもの会話する力を伸ばすトレーニングがあるのをご存知ですか?少し難易度は高いのですがとても効果のあるトレーニング。子どもに合わせて楽しく続けられる方法があります!
 

【目次】

 

1.発達障害・グレーゾーンの子どもの会話がかみ合わないのはなぜ?

 
 
発達障害・グレーゾーンのお子さんと会話していると、「あれ?」っと気になるときありませんか?
 
 
突然、関係のない話をしてきたり、
一つの話題で、どんどん違う話へ展開していったり、
勘違いして理解してしまっていたり…
 
 
なぜこんなことが起こるのでしょうか?
 
 
人と会話をするためには、相手の話を聞いて相手の言った言葉や気持ちに対して自分の考えを伝えることが必要になります。
 
 
まず重要なのは聞く力なのです。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、聞く力が弱いことがあります。
 
 
我が家の息子は、会話していても私の話を「最後までよく聞いていないな」と思うことがしばしばあります。
 
 
そんな時は、本人は聞いているつもりなのでしょうが、早とちりをして失敗します。
 
 
「お母さん、そんなこと聞いてないよー!」
 
 
「言ってなかったかな?ごめんねー。(いやいや、あなたがちゃんと聞いてなかったのよ。)」
 
 
となることが多いです。
 
 
脳の聴覚の領域の発達が遅く思考系の領域の成長が進んでいるタイプの子どもは、相手が話した言葉にいち早く反応し、その言葉から連想される自分の考えがどんどん展開してしまいます。
 
 
そうなると悪気がなくても人の話はうわの空になり、現実からそれて自分の願望に合った判断をしてしまいやすいのです。
 
 
 
 
聞く力は、学校生活でも重要となります。決められた課題をこなしたり、板書したり、友達とコミュニケーションをとったり、聞く力が養われていないと苦手なことが多くなってしまいます。
 
 
学校や社会で困らないように、お母さんが子どもの聞く力を伸ばしてあげたいですよね。
 
 
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2.聞く力を伸ばすトレーニング

 
 
話を聞いている途中で先に考えるクセがついていると、正確に聞く力が育ちません。
 
 
そこで、有効なのが「ディクテーション(書き取り)」です。
 
 
ディクテーションというのは、ある程度の長さのある文章の情報を正確にキャッチできる練習のことです。
 
 
やり方は次の通りです。
 
 
① お母さんがゆっくりと文章を読みあげる
 
② 子どもはそれを聞きながら一語一句漏らさないようにノートに書き写す
 
 
これを一日20分程度を目標にやっていきます。
 
 
文章は子どもの好きなものを選びましょう。最初は短いフレーズからチャレンジしていきます。句読点で区切ってあげると良いですよ。
 
 
 
 
最初から20分やらなくてはいけないわけではありません。子どものできそうな量を判断してあげましょう。
 
 
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3.辛いトレーニングが楽しくなる方法

 
 
ディクテーションは、聞く力の弱い子どもにとっては少し難易度の高いトレーニングです。もしかしたら嫌がることもあるかもしれません。
 
 
そのため、子どもの好きなものと掛け合わせて始めることが必須です!
 
 
我が家の小学5年生の息子は、そもそも書くことが苦手なタイプです。
 
 
自分で考えていることや伝えたいことはものすごくたくさんあるのに、うまく書いて表現することができないのでとてもストレスとなるようです。
 
 
そのため、「息子にはディクテーションは無理じゃないかな?きっと逃げられるかも…」と私は思っていました。
 
 
そんな息子に合ったディクテーションは、パソコンでタイピングすることでした。
 
 
息子は、ブログを作っていて、「次はどうやって書いたらいいかな?」「いつもどうやって書いていたかな?」と私に聞いてくることがありました。
 
 
聞く力よりも、見る力の方が強い息子のために、いつもは紙に書いてあげて「こうしたらいいんじゃない?」とアドバイスしていました。
 
 
私がディクテーションの効果を知ってから、紙に書くのはやめて口頭で伝えてみることにしました。
 
 
すると、嫌がることもなく私が話した文章を聞き取ってタイピングすることができました!
 
 
一回で聞き取れていない時は、少し時間を置いてからもう一度話してあげています。
 
 
例えば、
 
息子:「いつも最後はなんて書いていたっけ?」
 
私:「『読んでくれてありがとうございました。コメント、フォローよろしくお願いします。』だったかな。」
 
息子:「わかった!『読んでくれてありがとうございました。コメント…』」
 
私:「『読んでくれてありがとうございました。コメント、フォローよろしくお願いします。』だよ。」
 
という具合です。
 
 
息子が好きでやっていることに、少しだけ苦手な要素のトレーニングを取り入れることが出来ました!初日のディクテーションはたったの1分ほどでした。
 
 
最初から完璧にやらなくてもいいんです!
 
 
最近では「もっとタイピング上手になりたいから、練習する!」と言うので、私が息子の1日の様子をおもしろおかしく話して、ディクテーションしています。
 
 
書くことが苦手ではない子は、可愛いノートを使ったり、伝言ゲームを紙に書いて伝えるゲームに変えたり、お子さんが楽しく始められるようにお母さんが考えてあげると良いですね。
 
 
お母さんのスマートフォンに興味のあるお子さんなら、フリクション入力をさせてあげてトレーニングするのも良いかもしれません。
 
 
 
 
難しいトレーニングも、楽しみながらできるようになると、その時間は親子の素敵なコミュニケーションの時間になります!
 
 
子どもの聞く力を伸ばして、親子で楽しい会話をできるようになりましょう!
 
 
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執筆者:すずき 真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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