発達障害であるかどうかは関係なく、コミュニケーションの方法によって子どもの将来が変わってくることがアメリカの社会的実験からも明らかになっています。タイプ別コミュニケーション術を学び子どもの脳を発達させ、お子さんの明るい未来を楽しみましょう! |
【目次】
1.質の高いコミュニケーションは、子どもの将来に役立つ!?アメリカのある社会的実験から…
2.発達障害の有無には関係なくコミュニケーションの得意・不得意で、方法を変える理由
3.コミュニケーションが苦手な子どものタイプ別コミュニケーション術
①マイペースなタイプ
②慎重なタイプ
1.質の高いコミュニケーションは、子どもの将来に役立つ!?アメリカのある社会的実験から…
ご存知な方も多いと思いますが、1960年代にアメリカで、ある社会的実験が行われました。
無作為で選ばれた幼児がいる家族の2グループ
Aグループ:普通教育の家族
Bグループ:質の高い教育を受けさせる家族
このBグループの「質の高い教育」とは、「子どもの自発的な活動を促す」「発達を促すコミュニケーション」という教育です。
2年後結果がどうなったでしょうか?Bグループの幼児は知能テストでとてもいいテスト結果を納めました。
まあ、そうでしょうね…(笑)しかし、この結果は長続きしませんでした。3年もたつと知能は一緒の成績になっていたのです。
ここからが大事!知能は一緒の成績になったが、質の高い発達を促すコミュニケーションをとってきた子どもは、明らかに違う力がついていたのです!それは非認知能力がアップしたということです!
非認知能力とは…好奇心・自制心・社会性などのこと。
この力がついた子どもたちは、その後の追跡調査で明らかに、40歳になった時の年収の差、生活保護家庭の割合に違いがあることがわかったのです。
つまり、自分の人生を好奇心や探求心によって切り開き、自制心を持って働く。そして、社会性の中で、奉仕や支援ができる人とし生きることができる、ということです。
これにより、幼児や小さいときの教育・コミュニケーションはとても重要である!と、各国で言われるようになっていったのです。そして、幼児教育に力を入れていこう!それが将来、自分らしく生きることに役立つと考えられるようになりました。
つまり、幼児期に、質の高いコミュケーションをとっていくことで将来、自分で生きていける力がつくということです!!
目の前には困りごとがたくさんあるかもしれません。心配なことがあるかもしれません。そんな愛する子どものためにできることって何でしょうか??
私は、将来、子どもが自分で生きていけるような力をつけていくことだと思っています。それには、親子のコミュニケーションは必須です。
親子のコミュニケーションで『もう遅いのではないか…』ということは全然ありません!
質の高いコミュニケーションというと、
難しいの?
勉強しなくちゃいけないの?
私にもできるの?
と思ってしまいがちです。でも、そんなにハードルを上げなくても大丈夫です。
2.発達障害であるかどうかに関係なくコミュニケーションの得意・不得意で、方法を変える理由
お子さんはどんなタイプですか?お子さんのタイプによって、コミュニケーションを変える方が、断然スムーズに脳に伝わるんですよ。
コミュニケーションが得意なお子さんなら、どんなコミュニケーション方法でも、うまく回ると思います。なぜなら、コミュニケーションエリアの脳の発達が優れているので、処理能力も早いし、対応力もあるからです。
しかし
・コミュニケーションが少し苦手だな…
・親から見ても気になるな…
というお子さんには、そのタイプに合わせたコミュニケーション方法をとっていく方が、断然コミュニケーション能力が上がっていくんです。
ここで、コミュニケーションが苦手なお子さんのタイプを2種類お伝えします。
①マイペースなタイプ
・自分の世界に入り込みやすい子
・切り替えが苦手な子
・周りにあまり興味のない子
・時間感覚が希薄な子…etc
②慎重なタイプ
・初めてのことが苦手な子
・周りを気にしすぎる子
・自己表現が苦手な子…etc
あなたのお子さんは当てはまりましたか??当てはまったとすれば、タイプ別にお子さんに対するコミュニケーションの取り方を変えるだけでうまくいくようになります♪まずは子どものタイプを見極めてくださいね。
3.コミュニケーションが苦手な子どものタイプ別コミュニケーション術
コミュニケーションが苦手な子どものタイプについては①マイペースなタイプ②慎重なタイプがありましたね。
◆①マイペースなタイプ
まずは、マイペースなタイプのお子さん(のんびりなお子さんも含む)が行動にスピードがつく方法をお伝えします♪わが子もマイペースタイプです。
3月生まれだから、仕方ないのかな、と考えてきましたが、小学校はそんな甘いものではありません。一斉に指示が出され、一斉に動いていかなければ置いていかれます…。
この学校でのスタイルにも困難を感じる子どもは多いと思いますが、マイペースなお子さんって、言われたことをすぐに行動に移せないんです。
それは、なぜかというと脳で、『指示を受ける→動く』というルートができていないからなんです。それならどうしましょうか?
心配することはありません。皆さんが、作ってあげればいいだけです。そこで、作るための方法をお伝えします。
それには… 『お母さんが何かを言って、言ったことをすぐ書く!』というゲームがオススメです。
楽しくできるものを考えて下さいね!例えば、好きなマンガなどがあれば…
①そのキャラクターの名前をお母さんが言う。
②お母さんが言ったキャラクターの名前をお子さんが紙に書く。
ということを続けます。字が書けない子は絵でもOKです。
これで、『言われる→書く』(聞く→行動する)というルートができるのです。
このように、コミュニケーションをとりながら脳のネットワークを作っていく。脳を育てるには、コミュニケーションが必須です!
コミュニケーションが子どもにとって心地よく、そして聞きたくなるようなコミュニケーションが大事なのです。マイペースなお子さんがすぐ行動する!という脳の中のルートを作る参考にして下さいね。
また、マイペースなお子さんはどうしても自分のペースで進んでいく傾向があるため、興味があるものはすぐ行動できるけど、興味がないものは全く反応ナシ。
そして、自分の得意なことへの集中力は脱帽してしまうほど、集中し過ぎて、時間を忘れてしまうこともあるくらいです。加えて、このタイプにお子さんは、自分なりの思考回路を持っています。
ですから、他者の心の理解の仕方も独特という場合があります。なので、本人はがんばってコミュニケーションをとろうとしているけど、うまくいかなかいことも…。
うまくいかないから、コミュニケーションをとるのがまた苦手となっていく…。
こういうタイプのお子さん今はまだ、空気が読めなかったり、人に合わせられなかったり、人にも興味は薄く、論理的な主張を優先するかもしれません。
しかし将来的には、トラブルを起こさないようにしつつも、迎合しない姿勢を磨いていくことで、普通の人が見過ごしたり、我慢していることの本質を見抜いて解決できる人となります!
こういう力をつけようと思ってもなかなかつけられないものです。ですから、子どもに備わっている力を伸ばしつつ、困っていることはお母さんのコミュニケーションで教えてあげることが大切です。
社会性を身につけてあげるだけで、お子さんは今よりももっとのびのびと過ごしていけるようになるでしょう!
◆②慎重なタイプ
慎重なタイプのお子さんは、危険察知能力が高いですね!
現代は平和になりそこまで危険を察する臭覚がなくても生きていけます。なので、この能力は現代人である私たちは、昔の人たちより劣ってきていると言われています。
このタイプのお子さんは、今はまだ、新しいこと・慣れないことへの不安や緊張が強いので人と関わることも苦手かもしれません。
しかし、将来的には… 苦手なものや怖いものを認識し、適度な距離感を保つ姿勢を磨いていくことで、自分の身を危険から遠ざける感性と守備力を備えた人になります!
ですから、お子さんをみて慎重で危険を冒さないお子さんなら、そのお子さんが危険を感じず安心できる、穏やかでいられるような声かけをしてあげればいいだけです♪
ぜひ、参考にしてくださいね。
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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