新型コロナウイルスの影響で全国の学校へ臨時休校が要請されました。人一倍不安が強い発達障害の子どもにとって、「普段と違う」今の状況はとてもストレスフルな環境ですよね。そこで今回は子どもを安心させるためにやってほしい対応を紹介します。 |
【目次】
1.「いつもと違う状況」にお子さんはどういう反応をしていますか?
2.発達障害の子どもの不安が強い理由とは
3.子どもを安心させるためにお母さんができることとは?
◆不安を受け止めてあげる
◆「いつもと同じ」を大事にする
◆毎日1つ楽しみを作る
1.「いつもと違う状況」にお子さんはどういう反応をしていますか?
新型コロナウイルスの影響で、全国の学校へ臨時休校が要請されましたね。マスクが手に入らない、イベントが次々と中止になっているなど今の日本の状況は普段とは大きく違います。
こんな「いつもとは違う状況」にお子さんはどういう反応をしていますか?
我が家の息子は発達障害グレーゾーンの小学1年生で、不安が強いタイプです。休校の話をしたところ、
「来週からずっと学校に行けないの?」
「もう2年生になるまでお友達と遊べないの?」
としくしく泣き出してしまいました。
発達障害・グレーゾーンの子どもは環境の変化にとても敏感です。
ここ最近の世間の動きに「なんか普段と違うな…」と違和感を感じていたところに「突然の休校」という決定的なできごとが起こることで不安が一気に大きくなるケースはとても多いと思います。
手洗いの仕方などといった感染予防についての情報は巷にたくさんあふれています。しかし、発達障害・グレゾーンの子どもに何より必要なのは実は心のケアなんです。
そこで今回は、こんな風に「いつもと違う状況」だからこそ、不安が強い発達障害・グレーゾーンの子どもにやってほしいことをお伝えします。
2.発達障害の子どもの不安が強い理由とは
そもそも発達障害の子どもはどうして不安が強い傾向があるのでしょうか?
それは、目に見えないものを想像したり状況を読むことが苦手だからです。そのために、急な予定変更や見通しの立たない出来事に人一倍不安を感じやすいのです。
さらに自分の感情を処理することが苦手であるため、一度不安を感じてしまうとどんどん不安を大きくしてしまうという傾向もあります。
今回のコロナウイルスの影響は、はっきりといつになったらおさまるということは正直誰にも分からないような状況です。
しかし大人でも先の見えない状況だからこそ、不安が強い発達障害の子どもには適切な対応をしてあげることが必要なのです。
3.子どもを安心させるためにお母さんができることとは?
ではここでは不安が強い発達障害の子どもを安心させる秘訣を3つ紹介します。
◆不安を受け止めてあげる
基本中の基本の対応ですが、まずは子どもの不安な気持ちを受け止めてあげることが大事です。
「いきなり学校が休みになってびっくりしたんだよね」
「お友達と会えないの、さみしいよね」
こんな風に子どもの気持ちを口に出してあげてください。
またスキンシップを取ることも効果的です。背中をさする、ギュッと抱きしめるなどいつもより多めにスキンシップを取ることを心がけてみてください。
◆「いつもと同じ」を大事にする
不安が強いタイプの子どもは、ルーティーンがあると安心します。そのため「いつもと同じ」ことを大事にしてあげてください。
学校がお休み、外出も控えなければいけないなど普段とは違うことだらけの今の状況だからこそ、
・まずはお母さんが冷静になる
・普段と同じ生活リズムを崩さない
・いつもと同じ時間におやつを食べる
こんな風に些細なことでもいいので「いつもと同じ」ようにしてあげることに気をつけてあげてください。
◆毎日1つ楽しみを作る
不安が強いタイプの子どもは、見通しを持たせてあげると落ち着いて対応できる場合が多くあります。そのため、どんなことでもいいので毎日1つ予定を決めることで、子どもに見通しを持たせてあげてください。
例えば
「今日のお昼は〇〇くんの好きなオムライスだよ」
「明日はお母さんと一緒にトランプをしよう!」
「水曜日のおやつはカステラにしようか!」
など、子どもが楽しみにできるようなことを毎日1つでいいので作ってあげてくださいね。
いかがでしたか?「いつもと違う」状況だからこそ、不安が強い発達障害グレーゾーンの子どもには適切な対応が必要です。
お母さんのコミュニケーションで、子どもをしっかり安心させてあげてくださいね!
執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)