発達障害・グレーゾーンでADHD傾向の子どもの記憶力と注意力・集中力がガッツリUP!〜「公園で○○○をしよう」〜

発達障害・グレーゾーンで注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の子どもは、集中力・注意力・記憶力が不足しています。子どもの脳は、行動すると発達します。公園でお母さんと一緒にできる、集中力と注意力・記憶力をアップするおもしろい遊びを紹介します。
 

【目次】

 

1.ADHDの子どもは、とにかくあわただしい

 
 
発達障害・グレーゾーンで注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の子どもは、とにかく動き回ります。落ち着きがありません。
 
 
「立ち止まって何をしているのかな」とお母さんが思っても、すぐに動き出します。高いところに登ってしまったり、外では木の枝を拾って振り回し始めたり。
 
 
お母さんがよく見ていないと、子ども自身だけでなく周りにいる人にも怪我をさせてしまうかもしれません。
 
 
空気が読めないので、お母さんが誰かと話をしていても、「ねぇねぇっ!」と大きな声で割り込んでしまいます。
 
 
お母さんが「ご飯を食べようか?」と言っても、耳に入りません
 
 
宿題をやらせようとしても、やりたくなければやらずに逃げてしまいます。
 
 
忘れものが多く、自分が困るまで必要なものがないことに気づきません。
 
 
そして、大人から叱られることが多く、自信をなくしているのです。
 
 
 
 

2.なぜ落ち着かないのでしょう

 
 
ADHD傾向のある子どもは、短期記憶苦手です。だらだら長い話をしていると、ちょっと前のことを忘れて、話の内容が理解できません
 
 
注意力不足しているので、うっかり人の話を聞き漏らしてしまいます。
 
 
集中も続かなく、じっとしているのが苦手なので、刺激を求めて動き回ってしまいます。やることがない暇な瞬間を作ると、勝手に動き出してしまいます。
 
 
しかし、興味があっておもしろいことには、積極的に取り組むという面もあります。
 
 
子どもの目を見てわかりやすい指示を出すと、お手伝いをどんどんやってくれることもあるのです。注目されるのが大好きだからです。
 
 
手伝ってくれたことやできたことをほめると、とても喜んで、次のお手伝いをしてくれることもあるのです。
 
 
周りの空気が読めずに思うがままに動いてしまうので、自分勝手な子どもだと思われがちです。でも、困っている人を我先に助けたくなって、頑張っている姿もよく見かけます。
 
 
子どもの脳は行動することで発達します。
 
 
だから、お母さんが上手に声かけて子どもの機嫌をよくすると、ADHD傾向の子どもの記憶力注意力・集中力を高めるトレーニングがいつの間にかできている、というチャンスを作れるのです。
 
 
 
 

3.集中力・注意力・記憶力をアップさせる「宝探し」

 
 
 お天気の良い日に、自然がいっぱいの公園に出かけましょう。
 
 
ADHD傾向の子どもたちは、走り回ったりベンチの上にくつのまま登ってしまったりするかもしれません。
 
 
でも、お母さんはそこでガミガミ怒らずに、「さぁ、これからおもしろいことをするよ〜!」と、お子さんが興味を示しそうなことを楽しそうに言って、機嫌よくお母さんのそばに連れてきてください。
 
 
さぁ、「宝探し」の始まりです。
 
 
なるべく短い言葉で、お子さんに見つけてきて欲しいものを指示します。たとえば、最初は、「どんぐりを見つけてこよう。」簡単な指示をします。
 
 
次は、「手のひらに乗る大きさ5つ探して来てね!」。条件が3つになります。
 
 
 
 
注意深く聞かないとわかりません。探している間も、3つの条件を覚えている必要があります。
 
 
集められたら、ひとつの場所にまとめて置きます。
 
 
わざとびっくりして、ほめてあげましょう。少しずつ条件を複雑に難しく、でも、楽しくしていきます。
 
 
たとえば、お母さんがあらかじめ5cmの長さに切った紐を用意しておきます。「この5cmの紐より短い木の枝を3本歩いて持ってきてね。」などど、言って紐を渡します。
 
 
そうすると、お子さんは、
 
 
・紐を無くさないように持ち続ける
・紐と木の枝を比べて短いか確かめる
・3本見つける
・走るのではなく歩く
 
 
4つのことに気を配りながら、動き回ることになります。
 
 
次は、「どんぐりを20個茶色い落ち葉を3枚持ってきて。」
 
 
などと指示を出せば、注意深く地面を見たり、ちょっと多めの数を集中して数えたり、二種類のものを組み合わせて持ってきたりということを記憶しなければなりません。
 
 
公園を楽しく動き回りながら、ADHD傾向の子どもの、記憶力・注意力・集中力を鍛える遊びです。
 
 
ぜひ、楽しんでみてくださいね。お子さんが楽しめるようであれば、何回も遊んでみてください。
 
 
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執筆者: ここのひなた
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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