おでかけに予定変更はつきもの。でも発達障害・グレーゾーンの子どもに急な予定変更を伝えると、パニックになってしまう…せっかく楽しくおでかけしようと思っていたのに残念ですよね。そこで子どもの不安を和らげ、楽しくお出かけをする方法をお伝えします。 |
【目次】
1.予定変更が苦手!発達障害・グレーゾーンの子どもがパニックになる理由
発達障害・グレーゾーンの子どもの中には、急な予定変更が苦手な子がいます。
予想外のことが起きるとパニックになってしまうこともあり、ママも子どもがパニックになると焦りますよね。
ではどうして、パニックになってしまうのでしょうか?それは、先の見通しが立たないことで、とても不安になってしまうからです。
たとえば、「日曜日に遊園地に行こう!」と子どもに伝えたとします。
そうすると子どもの頭の中は、遊園地でいっぱい。
もし遊園地に行ったら、ジェットコースターに乗って、観覧車に乗って… と、子どもなりに色々シュミレーションしています。
それが突然当日、雨だから映画に変更となった場合、「映画を観に行くこと」は 子どもの中では想定外になるわけです。
私たちなら「まあいっか、雨だし…」と切り替えたりすることができますが、発達障害・グレーゾーンの子どもにとっては、大問題!
「映画館でなにするの?」と頭の中が真っ白。そして「やだ!遊園地って言ったじゃん!」となるわけです。
もっと日常的な例でいえば、おもちゃがいつもの場所にないだけでも、不安になる子もいます。
私の息子は年長さん。発達に凸凹のあるタイプです。
これは私がやってしまったことなのですが、 掃除をしていて、違う場所におもちゃを置いたことがありました。
そうしたら息子が 「ここに置いた車がないっ!どこにやったの?」 と大騒ぎ。
「そこにあるよ。ちょっと動かしただけ」 と言ったら、 「ここに置いて!」 と、ものすごく怒っていました。
そのときは 「えー?ちょっと別の場所に移しただけじゃん」 と思ったのですが、彼にとって「いつもそこにある」というおもちゃが移動していたことはとても不安だったのでしょう。
これらは脳の特性から起きるできごとであり、お母さんの育て方が悪い訳でも、お子さんの努力不足ではありません。
でもそうは言っても、せっかく楽しもうと思って計画したおでかけに、激しく抵抗されたり、大泣きされてばかりいたらお母さんも疲れ切ってしまいますよね。
では、発達障害・グレーゾーンの子どものパニックを防ぎ、安心してお出かけできるようにするには、どうしたらいいのでしょうか?
2.子どもを安心させる予定変更の伝え方とは?
それは子どもに、何種類かのプランを提示すること。なるべく多くの見通しを与えて、安心させてあげることなんです。
つまり想定される事態を、いかに子どもに伝えられるか?ということがポイントになります!
Aがダメだった場合のBプラン、Cプラン…といった感じで、起こりうることはすべて事前に伝えておきます。
そうするといざ、Aプランがだめだったときでも、パニックにならずにBプランを受け入れやすくなります。
先ほどの遊園地でのお話でいえば、
A:もし雨が降ったら?
B:朝起きて、体調が悪かったら?
C:一緒に行くはずのパパが急にお仕事!
このように、考えられることをいくつかピックアップしておきましょう。
もし、天気が悪くて映画館に行くという事であれば、どこの映画館で、何を見るのか?という事まで決めておくと安心です。
「もし遊園地に行けなくなったらつまらないね」
「雨が降っているときに乗り物に乗ったら風邪ひいちゃうね」
「でも雨が降っても、おでかけはするから大丈夫だよ」
「前から観たがっていた映画を観に行こうね。」
「会場で限定のおもちゃがもらえるらしいよ。楽しみだね~♪」
といった感じで、お子さんの気持ちを受け止めながら変更の理由をおだやかに伝えるのがベストです。
お子さんが、より楽しく、安心して暮らせるようにサポートしていきたいですね。 ぜひお試しください!
執筆者:須藤ゆかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)