やる気スイッチを入れるには?勉強が苦手な発達凸凹の子に学習習慣をつけるアプローチ

学校の勉強についていけていないのに、テレビやゲームばかりやっているお子さんを見るとお母さんとしては先行きが心配になってしまいますよね。そんな勉強が苦手な発達凸凹の子のやる気スイッチを入れて、お家での学習習慣を身につける方法をお伝えします。
 

【目次】

1.「なぜ勉強しないの!?」発達凸凹の子どもが勉強を苦手に思う理由
2.やる気スイッチが入る!学習習慣が身につく!お母さんにしてほしいアプローチ

 

1.「なぜ勉強しないの!?」発達凸凹の子どもが勉強を苦手に思う理由

 
 
「うちの子、宿題もやらないし、学校の勉強もついていけてないんじゃないかしら?それなのに、テレビを見たりゲームで遊んでばかりで勉強にとりくむ様子がない…。」
 
 
そんなわが子を目の前に、お母さんとしてはなんとかしないと…と、もどかしい気持ちになると思います。
 
 
お子さんにイライラしてつい、
 
「なんで分からないのに勉強しないの?」
 
「このまま大人になったら困るのはあなたよ!」
 
と大きな声を出してしまうこともあるかもしれません。そんなお母さんの気持ち、とってもよく分かります。
 
 
けれども、「勉強しなさい!」っていくらガミガミ言っても、叱咤激励しても、子どもはちっとも勉強をやる気にならないのではないでしょうか。
 
 
そもそも発達に凸凹がある子どもは、勉強に集中しにくい子が多いです。
 
 
それは、教えてもらったことを理解するまでに時間がかかってしまうという脳の特性があるため。
 
 
特に耳からの情報は頭に入りにくく、覚えておくことが難しい傾向があります。
 
 
学校の授業は、教科書を読む、黒板をノートに写す、先生の話を聞く、問題について考える、みんなの前で発表するなど、やることがたくさんありますよね。
 
 
しかし、説明を耳で聞き、それを理解するまでに時間がかかる子どもの場合、理解する前に授業が先に進んでしまうため、注意深く話を聞き続けることが難しくなってしまうのです。
 
 
よく分からないまま授業が進めば、学校で勉強するのが辛いものになってしまいかねません。
 
 
 
 
また、勉強が分からないということが続けば、「自分は勉強ができない…」と自信を失ってしまいます。
 
 
そうなるとお母さんとしても不安になってしまいますよね。子どもの将来が心配になって「なんとか勉強に励んでもらいたい」と思うでしょう。
 
 
けれども、無理にさせたり叱咤激励したりするような対応は、勉強を習慣づけるには悪影響にしかならないのです。
 
 
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2.やる気スイッチが入る!学習習慣が身につく!お母さんにしてほしいアプローチ

 
 
それでは、勉強が苦手だと感じている発達凸凹の子にお母さんができることは一体どんなことでしょうか?
 
 
私は、思い切ってお子さんができる!というところまで勉強の内容をさかのぼることをお勧めします。
 
 
仮にお子さんが今が4年生だとしたら、1年生や2年生のドリルをやってみるのです。
 
 
通常、勉強は積み上げて学んでいくものがほとんど。1年生の足し算が分からなければ、2年生の掛け算や割り算はとても理解ができません。
 
 
漢字も、1年生で習った漢字が読めなければ、その後に2年生、3年生の国語の教科書を読んだところで何が書いてあるか分かりません。
 
 
なので、お子さんの学習の積み上げができるように、オーダーメイドの対応をしてあげて欲しいのです。
 
 
「もう4年生なのに2年生のドリルなんて…」とプライドが許さないタイプのお子さんなら、ドリルは表紙を外してバラバラにしてしまいましょう。
 
 
〇年生と表示があれば、マスキングテープやシールで隠してしまうのもいいと思います。
 
 
そして、子どもがよく理解しているところからやるようにしてください。この分かるところからやる、ということが子どもの自信を取り戻すためにとても大切です。
 
 
大人だって、分からないことからは逃げたいって思うことがありますよね。
 
 
大人の私たちが思うよりも、勉強が苦手だと感じている発達凸凹の子どもにとって、勉強に挑戦することはとてもエネルギーがいることなのです。
 
 
そんな中で子どもがやってみて、「できた!分かった!」となれば気分もスカッとすると思います。
 
 
この「できた!分かった!」を感じることで自信を取り戻すことができるのです。
 
 
そして、子どもが頑張って挑戦したタイミングでお母さんから
 
「あら、頑張ってやってるね~」
 
「さすがだな~、もうこんなに問題解けたの?」
 
声をかけてあげてください。
 
 
お母さんの子どもを励ます肯定的な言葉かけは、子どもの「できた!分かった!」に自信を上乗せします。
 
 
子どもがやる気になったのなら、お母さんとしては国語も算数もやってほしいと思うかもしれませんね。
 
 
しかし、学習習慣をつけるためには、「できた」という成功体験が大切。勉強に取り組むこと自体が面倒になって「もうやりたくない!」なんてことになると残念です。
 
 
一回の勉強の量は、子どもが集中して取り組むことができる量で考えましょう。ドリル一枚かもしれませんし、問題一つかもしれません。まずは自信をつけてあげることが最優先です。
 
 
子どもがやろうとした意欲を大切にしてあきらめずに取り組んだこと、それだけを褒めてあげてください。
 
 
こうして日々、できた⇒褒められる⇒またやってみる⇒褒められる…を繰り返していくと、子どもにとって勉強に取り組むことのハードルが下がってきます。
 
 
もし答えが分からなかったとしても、挑戦したこと自体を「頑張ったね」と褒めてくださいね。そうすれば、お子さんに分かからなくても挑戦する意欲が育ちます。
 
 
 
 
お子さんの特性によっては、学習習慣がつくまでに時間がかかることもあります。
 
 
子どもが自分の力を信じて勉強に取り組むようになったら…と考えると、挑戦してみて損はないのではないでしょうか
 
 
お家での「勉強しなさい!」バトル、今日からもうやめにしちゃいましょう!
 
 
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執筆者:井上喜美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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