【お悩み相談室】発達障害・ADHD傾向の小学生の息子は、朝の支度が遅く通学班の集合時間ギリギリです。余裕をもって行かせることはできるでしょうか?

発達障害・ADHD傾向の小学生の息子は、行動がゆっくりのため、朝の支度が遅くいつも通学班の集合時間ギリギリです。私にせかされながらバタバタと焦って準備するので息子は機嫌が悪くなり、怒りながら家を出て行きます。どうしたら余裕をもって行動し機嫌良く学校に行かせることができるでしょうか?

 

11歳・男の子のママ

朝準備して出るのがいつもギリギリだと親子ともに大変ですね。お母さんとしては、余裕をもって行動し、お子さんに気持ちよく学校に行ってほしいですよね。私の息子も発達障害・ADHD傾向があって、同じ状況で悩んでいました。私が解決できた方法をお伝えしますね。

 

発達科学コミュニケーション

トレーナー 内山未奈

 

【目次】

 

1.ついのんびりしてしまう発達障害・ADHD傾向の子ども

 
 
私には、発達障害・ADHD傾向の小学6年生の息子がいます。
 
 
私の息子も、相談者さんのお子さんと同じように、朝の支度が遅く、通学班の集合時間になってから
 
 
「顔洗ってくる」
「トイレ行ってくる」
 
 
と支度を始めるのでバタバタでした。支度する時間はたっぷりあったのに…
 
 
私も
 
「支度するんだよ!ってお母さん言ったよね?」
「もう時間なんだから早くしなさい」
 
と息子にイライラ
 
 
私にガミガミ言われて、息子は機嫌が悪くなり、怒りながら学校に行く。という毎日でした。
 
 
・余裕をもって支度ができるように朝起こしているのに、いつもバタバタしてしまう。
 
・朝から怒りたくないのになかなか動かない息子に怒鳴ってばかり
 
苦手なことが多いなか、息子は頑張って学校に行くので、気持ちよく学校に行かせたい。
 
 
どうすればいいんだろう?と、私は悩んでいました。
 
 
ですから、相談者さんの気持ちがよく分かります。
 
 
 
 
実は、発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)は「時間感覚の障害」と言われることもあるように、時間に対する感覚が鈍いようです。
 
 
この時間感覚鈍さに悩んでいるお母さんは多いですよね。
 
 
ちょっとした工夫をすることで、発達障害・ADHD傾向の時間感覚の鈍さを変えることはできます。
 
 
では、まず、どうして時間感覚が鈍いのか?ついてお話しますね。
 
 
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2.発達障害・ADHDの時間感覚が鈍い理由

 
 
発達障害・ADHDは、不注意多動衝動性をはじめ、さまざまな特性が表れます。
 
 
感覚においても、定型発達の人とは違う感じ方をしていることがたくさんあります。
 
 
その中の1つに時間感覚があります。
 
 
時間感覚に関係する脳の部位は、1か所に集中しているのではなくいくつかの部位に分かれているといわれています。
 
 
発達障害・ADHDは小脳や前頭葉の発達が未熟なため、時間に対する感覚が鈍いと考えられますその結果として
 
 
・予定を意識して行動するのが苦手
・時間を守るのが難しい
・計画を立てるのが苦手
・決められた時間に家を出ることが苦手
 
 
と、困りごととして現れてしまうのです。
 
 
 
 
発達障害・ADHD傾向の子どもは、時間がゆっくり過ぎていくと感じているといわれています。
 
 
ですから、相談者さんの息子さんや私の息子のように、「まだご飯食べていても大丈夫」「まだ支度をしなくても大丈夫」と思っているのです。
 
 
そのため、気づいたら通学班の集合時間になっていたということが多いのです。
 
 
これは、発達障害・ADHD傾向の特性のよるもので、本人の努力不足ではありません。
 
 
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3.時間を〇〇するだけ!

 
 
では、発達障害・ADHD傾向の子どもに時間感覚を理解させるにはどうすればいいのでしょうか?
 
 
時間感覚=脳のリズム
 
 
ととらえて、乱れた脳のリズムをコントロールするために、時間を固定します。
 
 
私は、決まった行動をする時間を固定しました。
 
 
・朝ごはんを食べる時間
・支度をする時間
・家を出る時間
 
 
この3つの時間を息子が余裕をもって行動できる時間で固定しました。
 
 
朝ごはんは、急に「ごはんできたよ」と伝えるのではなく「あと5分でごはんだよ」と前もって声かけをします。
 
 
それによって、切り替え苦手な発達障害・ADHD傾向の息子も朝ごはんを意識し切り替えができます。
 
 
支度する時間と家を出る時間に関しては、スマホのアラーム機能を使いました。
 
 
朝は、お弁当を作ったり、洗濯物を干したり、自分の支度をしたり、お母さんも忙しいですよね。
 
 
私も、うっかり声かけすることを忘れてしまうことがあります。
 
 
でも、アラーム機能を使うことにより忘れることがありません。
 
 
また、アラームは息子の好きな曲を設定しました。
 
 
好きな曲なので息子の反応も良く、のんびり朝ごはんを食べていても曲を歌いながら朝ごはんを食べ終わり、次の行動にうつします。
 
 
また、曲の終わりを知っているため息子は、「曲が終わるまでに準備しなくちゃ」と意識するようになりカウントダウン効果もあります。
 
 
お母さんは 「朝ごはん食べにきたね」 「歯みがきしてるね」 「服着替えたね」 など、お子さんの行動に褒めの声かけも忘れずにしてくださいね。
 
 
朝の時間の流れをつかんできた息子は、朝ごはんを食べたら歯みがきをして支度をする。と覚えたため、支度の時間のアラームはなくしました。
 
 
そして、私が何も言わなくても朝の支度を全部終わらせ、あとは出るだけの状態になっている日が増えました
 
 
スマホの調子が悪かったのか、曲が流れない日があったのですが、息子の方から「曲が流れないけど、学校行く時間だよね?」と教えてくれるまでになったのです!
 
 
まれに、家を出る時間のアラームが流れ始めてものんびりしていて支度ができてない、という日もあります。
 
 
しかし、余裕をもってアラームを設定しているため、そこから支度をしても集合時間ギリギリになることはありません。
 
 
ですから、私もイライラして息子をせかさずにすみます。息子も私にガミガミ言われないので機嫌が悪くなりません。
 
 
 
 
決まった行動をする時間を固定する
 
 
このポイントをおさえることで、こんなに朝の時間が変わります!
 
 
お子さんの時間感覚の乱れをなくして、親子で気持ちよく「行ってきます!」「行ってらっしゃい!」をしましょう。
 
 
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執筆者:内山未奈
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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