発達障害・グレーゾーンだけじゃない!学校で声が出ない、かんもく傾向の子への支援策はこの2つ

学校で声が出せない、不安が強い子ども。困っているのは、実は発達障害やグレーゾーンの子どもだけではないんです。「かんもく」は不安障害の一つ。原因となる不安を増殖しないために、学校で安心して過ごすのに必要な支援を2つお伝えします。
 

【目次】

 

1.学校で話すことができない?

 
 
皆さんの周りに、学校で話せないお子さんはいませんか?
 
 
普段、公園でお友達と遊んでいる姿を見ると、元気に笑顔で楽しく走り回るごく普通の子。しかし、学校では声を発することができない。
 
 
え?あのとき、話したり、笑ったりしていたよね?と不思議に思うことも。
 
 
場所が変わり、学校となると、
 
 
・みんなの前で朗読や発表ができない
 
・授業中は、答えがわかるのに手をあげることもできない
 
・公園では話せているお友達とも話せない
 
・先生に何か聞かれても固まり言葉を返すことができない
 
・学校では周りの子が、その子の声を聞いたことがない
 
・出席確認の返事ができない
 
 
おとなしい性格だから、内向的な子どもだから、今できないだけ…いずれできるようになるだろう。
 
 
性格や気質の問題、そんなふうに思われている子どもがいるんです。周りが、そのように理解してしまっても、仕方がないですよね。だって、話せないのが学校だけなんですから。
 
 
発達障害やグレーゾーンの傾向があるから?と思いがちですが、実はそうとも限らないのです。
 
 
学校で話せないこと以外は、日常生活や学習面において特に問題もなく、見過ごされてしまうことも多くあります。
 
 
しかし、これは「かんもく」という不安障害の一つ。絶対に見過ごしてはいけない症状なんです。大げさではなく、不安の強いお子さんからの「SOS」と捉えても良いかも知れませんね。
 
 
「かんもく」は気づいたときに適切に対処しないと、状況が悪化してしまうことも。見守っていたら悪化していたという状況は絶対に避けたいですよね。
 
 
 
 
今回は、一日のうちで長い時間を過ごす学校生活において、「かんもく」に必要な支援策を2つお伝えします。
 
 
お子さんの、安心できる居場所作りに、お役に立てていただければ幸いです。
 
 
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2.私が出会った発達障害やグレーゾーンでもない「かんもく」傾向の子

 
 
ここで、過去の私の話しをさせてください。
 
 
小学生の頃、私は「かんもく」の女の子に出会いました。小学校4年生のときでしたので、今でもはっきりと記憶に残っています。
 
 
その女の子は、登校時の際は、周りの子たちとも笑顔で話し、ごく普通の女の子でした。しかし、学校の校門を入った瞬間に表情が固まり、一言も声を発せなくなるのです。
 
 
授業中に手をあげることもなく、声を発することもなく、休み時間もずっと自分の机に座り一点を見つめ、トイレ以外は行かないという印象の女の子でした。
 
 
子ども心に、なんともいえない違和感を感じたことを強く覚えています。その子とはクラスが4年間一緒でしたが、その子の声を学校内で聞いたのは、小学校卒業を控えた1ヶ月前でした。
 
 
私も周りの子も、なんとなく違和感がありながらも、この子はこういう子!と割り切って学校生活を送っていました。しかし、大人になった今、その当時の女の子の気持ちを考えたら胸が苦しくなります。
 
 
きっとすごく困っていたんだろうな…と。今、考えてもその女の子は、学校で話せない以外に日常生活で違和感を覚えたことはありません。
 
 
先日、その当時の担任の先生と話しをする機会があり、その女の子の話しも出たのですが、当時、「かんもく」という言葉もあまり周知されていない時代で試行錯誤したと話しておられました。
 
 
 
 
実は、私の娘も「かんもく」傾向にあり、幼稚園では思うように言葉が発せられないのです。
 
 
小学校のときの彼女のことを思い出し、実家に戻った私は自分の小学校の卒業アルバム、当時の記憶、小学校時代の私の担任の先生との対話の中から、娘の支援につながるものを探していました。
 
 
そこで、かんもくへの支援につながる2つの大切なことがわかったのです。
 
 
次項で説明していきますね。
 
 
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3.学校で安心できる居場所作りに必要な支援とは

 
 
自分の過去の記憶、恩師の対話、卒業アルバムから、「かんもく」の支援に必要なヒントが2つ得られました。
 
 
その2つをお伝えしたいと思います。
 
 

◆①友達の中で一番の理解者を作ること

 
 
私が小学校のときの、かんもくの女の子の横には、常に代弁をしてくれる特定の友達がいたんです。
 
 
子どもの私たちからしたら、一番仲良しの女の子!というくらいにしか考えていなかったのですが、今考えたら、かんもく傾向の彼女にとって、その女の子はなくてはならない存在だったのです。
 
 
彼女が学校で唯一、耳打ちで話せるのはその女の子だけでした。その女の子が、先生への伝言、周りの友達への伝言を伝えていたのです。
 
 
かんもく傾向の子どもには、学校や担任の先生の理解が不可欠です。しかし、学校や担任の先生に本音を話せるか?というと、とても困難なことがあります。
 
 
そこで、友達という、一番身近な存在に理解者を一人でも作ることが重要と考えます。
 
 
恩師も当時を思い出し、その話をしてくれました。「かんもく」の子には、友達の中に一人で良いから理解者を作ることが支援に繋がると。
 
 
卒業アルバムからもわかるように、常にその女の子の隣には決まって理解者であった子が写真に写っていました。もちろん、何かをするときのグループも一緒です。
 
 
私の娘にも幼稚園に、一番仲良しのお友達が一人います。そのお友達には、娘もなんでも話すようです。
 
 
娘が感じた嫌な気持ちや、先生へ伝えたいことを、年中さんの1年間はそのお友達がずっと娘の代弁者として、周りへ伝えてくれていました。
 
 
まだまだ全て自分で伝えるとまではいきませんが、年長になった今では、自分で先生や周りのお友達と、直接話したりできるようになってきました。
 
 
年中のときのお友達が、娘の一番の理解者でいてくれたおかげだと思っています。
 
 

◆②学校と担任の先生の協力を得て、配慮を求めること

 
 
①で、身近なお友達の中で理解者を作ることが重要とお伝えしました。
 
 
お友達の中で理解者ができたら、次は学校と担任の先生に協力を得ます
 
 
例えば、
 
 
・就学時に、学校へ相談し、そのお友達とクラスを一緒にしてもらう
 
・進学時のクラス替えでは、そのお友達と一緒のクラスになるよう配慮を求める
 
・クラス内では、席が近くになるようにしてもらう
 
・発表や学校行事のときには、同じグループにしてもらう
 
 
などです。ここの配慮は、学校や担任の先生の力を借りなくては叶いません。
 
 
そして、理解者になってくれているお友達や親御さんにも、感謝を伝え、理解を求める必要があるかもしれません。
 
 
いずれにしても、「かんもく」傾向にある子どもの安心できる居場所作りには、普段から本人を取り囲む人たちと、私たち親も良い関係を築くことが大切ですね。
 
 
学校へ何か伝えたいことがあれば、不満を直接ぶつけるのではなく、提案や相談という形で歩み寄る姿勢をとりたいですね。
 
 
 
 
我が家もこれから就学しますが、この支援策2つを念頭において、娘の安心できる居場所作りに努めてあげたいと思いました。
 
 
ちなみに、私が小学校のときの「かんもく」だった女の子ですが、中学校に入学してからは、かんもくを克服したようで、どこでも笑顔で誰とでも、話しをする姿を見かけるようになりました。
 
 
きっと、それまでの彼女を取り囲む、周りの温かい対応が克服へと導いたんだなと思います。
 
 
「かんもく」を先々へ持ち越さないために、気がついたそのときに、できることを適切に行い支援につなげていきたいですね。
 
 
「かんもく」に悩むすべてのお子さんが、一日も早く克服できますよう、心より祈っています。
 
 
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執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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