発達障害・グレーゾーンの子を持つお母さんは、すでに2学期からのことを心配されている方も多いのではないでしょうか?安心して2学期を迎えるためにお母さんにしてほしい学校との連携方法をご紹介します。 |
【目次】
1. 発達障害・グレーゾーンの子の特性はなかなか理解されません
2. 特性を理解されないと様々な問題が…。
3. 2学期が始まる夏休みの間に連携を!
4. 先生に特性をうまく伝える方法
◆ポイント1:お母さんが子どもの特性を理解していること
◆ポイント2:家での対応方法を伝える
1. 発達障害・グレーゾーンの子の特性はなかなか理解されません
今年の夏休みは新型コロナの影響により、夏休みが短くなっている地域が多いですね。
1学期、登校しぶりがあった子のお母さんはすでに2学期の心配をされているかもれません。
発達障害・グレーゾーンの子どもは、様々な特性を持っています。
1学期の終わりに、個別面談で先生から色々な指摘をされてしまったお母さんもいるかもしれませんね。
・授業に集中できない
・忘れ物が多い
・集団活動がうまくできない
・切り替えがうまくできない
・すぐに友達とトラブルを起こしてしまう
これらは、脳の特性によるもので本人がどんなに気をつけていても自分ではどうにもできないことなのです。
発達障害・グレーゾーンの子は一見するといわゆる普通の子となんら変わらないように見えてしまいます。
ですので、先生や周りの子にはなかなか理解が得られず誤解されてしまうことが多々あります。
昔よりは発達障害という名前も浸透し、さまざまな支援も受けえられるようになってきました。
けれど、実際には特性のある子どもへの対応や理解は、先生によって異なるのが現状です。
先生が特性への理解がない場合には、「困った子」「変わった子」として扱われてしまうかもしれません。
2.特性を理解されないと様々な問題が…。
1学期末の個人面談で先生に困りごとを指摘され「2学期からどのようにしていけばいいの?」と頭を抱えてしまったお母さんもいらっしゃるかもしれませんね。
発達障害・グレーゾーンの子の場合に、特性が軽度、または知的な遅れがない場合には、発達の特性が気づかれにくいということがあります。
そのために周りから叱られたり、非難されることがどうしても多くなりがちです。
グレーゾーンの子は診断がついていないだけに、先生は「やる気がない」「ふざけている」「サボっている」というふうに誤解をしているかもしれません。
個人面談で先生に指摘された困りごとも、発達の特性によるものかもしれません。特性からくる困った行動は、叱ったり注意をしても良くなるものではありません。
発達障害の子どもはネガティブな記憶を残しやすい特性もあり「自分はダメなのだ」「誰にも認めてもらえない」などと劣等感や孤立感が強め、心のバランスを崩してしまうことがあります。
鬱々とした状態になり、登校しぶりや不登校といった新たな問題が出てきてしまいます。場合によっては、周りの大人を信用しなくなり、反抗的な態度が出てくることもあります。(二次障害)
3.2学期が始まる夏休みの間に連携を!
夏休み明けは登校しぶりになる子が増える時期です。1学期に困りごとがあった発達障害・グレーゾーンの子の場合には、夏休みの間に学校に相談することがオススメです。
2学期は1年間の中で学校行事が最も多い時期で先生はとても忙しくなります。今年は、新型コロナの影響もあり、先生はいつも以上に神経を使うことが多く負担が大きくなっています。
また、夏休み明けは子ども自身も、生活のリズムがなかなか戻らなかったり、残暑や新しい生活様式へのストレスなど、疲れが溜まりやすい時期です。
ですので、ぜひ2学期が始まる前の夏休み中に先生に相談してみてほしいのです。
今年は、夏休みが短く先生に会える機会が短いかもしれませんね。夏休み中に会えないようでしたら、2学期のなるべく早い時期に相談する機会をお願いしてみてくださいね。
4.先生に特性をうまく伝える方法
発達障害・グレーゾーンの子どもが学校生活をスムーズに送るには、先生との連携が必須です。
先生に特性を伝え、適切なサポートをしてもらうために大事なポイントをご紹介します。
◆ポイント1:お母さんが子どもの特性を理解していること
子どもの苦手なこと、得意なことをきちんと理解していることが大切です。
苦手なことだけではなく本人ができることや、一所懸命取り組めることなどを伝えましょう。
うちの息子の場合には、みんなに注目されることが苦手なので、発表などは緊張してしまってできないことがありますが、黙々とドリルや文章を書くなどの課題をすすめることは得意です。
子どもに頑張って伸ばして欲しい長所を先生にも知ってもらい、長所を伸ばすお願いをしてみましょう。
◆ポイント2:家での対応方法を伝える
子どもの特性について、家ではどのような対応をしているのか伝えることはとても大切です。
先生自身も対応に困っていることもあると思います。
「うちの子にはこういう特性があります。家ではこのようにして対応しています。」
「学校では、先生のご判断で〇〇していただければ…。」とお母さんの方から伝えてみてください。
うちの息子の場合に、家では宿題をするときにイライラすることが多く、そのイライラは私に向かってきます。
そんなときに、私は、ひたすらスルーをします。感情に巻き込まれないようにして、本人がクールダウンできるまで待ちます。落ちついてできるようになってから声かけをします。
学校ではお友達の言動や些細なことでイライラしてしまい、授業に集中できないことがあります。
先生には、「学校でイライラして授業に取り組めないときには、なるべく本人が自分自身でクールダウンできるのを待ってもらいたい。そして落ち着いた時に、できそうかな?と声をかけていただけますか?」とお伝えしています。
先生側の意見を聞く姿勢を持って、お願いすることは簡潔に伝えることが大切です。
最後に、当たり前のことですが、先生への感謝を必ず伝えることも忘れずに。
先生の支援のおかげでできるようになったことや、先生に褒められて喜んでいる子どもの様子などをこまめに伝えるようしましょう。
そして、パステル総研では、オリジナルのサポートレターをプレゼントしています。私も、先生にサポートブック(レター)を渡して3年になります。
毎年、新学年や新学期が始まる前に、そのサポートブックをもとに、先生と話し合いをしています。
子どもの成長が感じられた部分をお話し、これからの成長へ向けてのサポートを前向きに、先生にお願いすることができています。
どうぞ、お子さんの前向きなサポートを先生にお願いしてみてくださいね。
こちらから無料でダウンロードできますので、ぜひ活用してくださいね!
お子さんの学校生活の「不安」を「安心」に変えるヒントをお伝えしています。
執筆者:深井淳子
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
<