勉強嫌いな発達障害の子どもに効く、サポートの極意とは?

子どもの勉強嫌いで悩むお母さんは多いですよね。実は発達障害の勉強嫌いには様々な「苦手」が隠れており、適切な対応をすればスムーズに学習できるようになるんですよ!そこで今回は発達障害に効く、勉強サポートの極意をお伝えします。
 

【目次】

 

1.子どもの勉強嫌いで悩んでいませんか?

 
 
発達障害・グレーゾーンに関わらず、勉強が苦手な子どもに困っているお母さんは多いですよね。
 
 
ついつい心配になり、
 
 
・「もっと勉強しなさい!」とガミガミ言う
 
・漢字を覚えるまで何回も何回も書かせる
 
・「ちゃんと問題を読んでから解いて!」と叱る
 
 
などと対応しているけれど、子どもはどんどん勉強嫌いになっていく一方…こんな風に悩んでいませんか?
 
 
実は発達障害の子どもは、勉強の入り口でつまずいている場合が多くあるんです。
 
 
 
 
例えば、お子さんには
 
 
・集中力が続かない
 
・ノートを取るのが遅い
 
・文字の形を覚えるのが苦手
 
・行や文字を読み飛ばすことが多い
 
・テストで解答欄を間違える
 
 
などの様子は見られませんか?
 
 
こんなちょっとしたつまずきを放っておくと、
 
 
・先生の話をしっかり聞くことができず、授業についていけない
 
・漢字を覚えることができない
 
・文章の内容を理解することができない
 
・答えが合っているのにテストで点数が取れない
 
 
などと困りごとが大きくなってしまい、勉強が嫌いになってしまうのです。
 
 
勉強が苦手だと「自分はみんなと同じようにできない」と自信を失う機会も多くなりがちですよね。
 
 
その結果、不登校やうつなどの二次障害につながってしまうケースもあるんです。
 
 
でも大丈夫!子どもの抱えている「苦手」がきちんと分かれば、勉強嫌いな子からやる気を引き出すことができるんですよ。
 
 
そこで今回は、勉強嫌いな発達障害の子どもに効く、サポート法の極意をお伝えします。
 
 

2.発達障害の勉強嫌いの原因とは?

 
 
先ほどもお伝えしたように、発達障害の勉強嫌いを解消するには、子どもが抱える「苦手」を知ることが大事です。
 
 
ここでは、子どもの勉強嫌いにつながりやすい主な特性を4つお話しします。
 
 

◆不注意傾向がある

 
 
発達障害の子どもは注意力が弱い傾向があります。
 
 
注意力には大きく分けて
 
 
「続ける力」→1つの作業に集中して取り組む力
 
「見つける力」→大事なものを見つける力
 
「同時に見つける力」→一度に複数のことに注目する力
 
「切り替える力」→次の活動へ注意を切り替える力
 
 
の4種類あり、日常生活の様々な場面で必要とされます。注意力が弱いと
 
 
・集中して授業を聞くことができない
 
・指定された箇所を教科書から見つけることができない
 
・先生の話を聞きながらノートを取ることができない
 
・指示に従って活動ができない
 
 
などと授業についていけなくなる原因になってしまうのです。
 
 

◆見たものを正確に捉えることが苦手

 
 
発達障害の子どもは「視空間認知」と言う、目で見たものを正確に捉える機能が弱い傾向があります。
 
 
視空間認知には
 
 
①見たいものと背景を区別する
 
②形や色を把握する
 
③仲間を見分ける
 
④空間的な位置を把握する
 
 
という4つの働きがあります。これらの機能がうまく働かないと
 
 
・教科書の中から特定の単語を探し出すことができない
 
・図形の問題が苦手
 
・文字の形を覚えることができない
 
 
など「勉強ができない!」と自信をなくすきっかけが増えてしまうのです。
 
 
 
 

◆情報処理が苦手

 
 
私たちの脳には、情報を一時的に覚えておき、目的に合わせて情報を取り出したり考えたりする「ワーキングメモリ」という情報処理能力があります。
 
 
実は発達障害の子どもは、情報処理が苦手なことが多く、
 
 
・空間のイメージをすることが苦手
 
・文章が読めても意味を理解することができない
 
・活動中に目的を忘れてしまう
 
 
など色々な困りごとを抱えています。そのために
 
 
・図形の問題が理解できない
 
・文章問題が苦手
 
・考えている間に何を聞かれたのか分からなくなる
 
 
など勉強についていけなくなってしまうのです。
 
 

◆目を動かすことが苦手

 
 
私たちは日常生活の中で多くの情報を受け取っていますが、情報の8割以上は「見ること」によって入手していると言われています。
 
 
そこで重要になってくるのが、目で情報をしっかり捉えるための眼球運動です。
 
 
眼球運動には
 
 
・ものを眼で追う
 
・視線を素早く動かす
 
・両眼を寄せたり離したりする
 
 
という3つの種類があります。ところが発達障害の子どもは目をスムーズに動かすことが苦手であるために、
 
 
・教科書から指定された箇所を探すのが苦手
 
・文字や行を読み飛ばす
 
・黒板とノートを交互に見ることが苦手
 
 
などと、情報をインプットするところでつまずいてしまうんです。
 
 
こんな風に、発達障害の子どもの勉強嫌いには様々な苦手が隠されています。
 
 
これらの苦手は、脳の発達が未熟なことが原因であるため、本人の努力不足ではありません。
 
 
だからこそ、お母さんには子どもの苦手を理解して、正しい対応をしてあげて欲しいのです。
 
 

3.発達障害に効く、勉強サポートの極意はコレ!

 
 
では、勉強が嫌いな発達障害の子どもにはどのようなサポートをしてあげればいいのでしょうか?
 
 
それはズバリ、「できた!」という成功体験を積ませて自信を回復させてあげることです。
 
 
と言っても「勉強嫌いな発達障害の子どもにどうやって成功体験を積ませればいいの?」と思われるかもしれませんね。
 
 
そこで必要なことは、勉強のハードルをぐっと下げてあげることです。
 
 
例えば
 
 
「集中力が続かない」
 
→「5分だけやってみよう!」「1問だけやってみよう!」などと時間や量を区切る
 
 
「板書が遅い」
 
→先生に板書内容のプリントを用意してもらい、横に置いてノートを取る
 
 
「漢字がなかなか覚えられない」
 
→「『空』は『ウ』と『ル』と『エ』でできてるね」など子どもが分かるところまで分解して教える
 
 
「読み飛ばしが多い」
 
→お母さんと1行ずつ音読をするなど読む量を減らす
 
 
などのサポートがあります。
 
 
発達障害の子どもに勉強の苦手を克服させようとしても、ますます勉強が嫌いになってしまうだけです。
 
 
・子どもがどこでつまずいているのか?を考える
 
・できるところまでハードルを下げて成功体験を積ませる
 
 
という2ステップで、まずは自信を回復させてあげることが必要なんですよ。
 
 
そして大事なことは、お母さんがしっかりほめてあげることです。解いた問題が1問だけでも、漢字の一部分しか書けなくても
 
 
「1問解けたね!」
 
「ウ冠が書けたね!」
 
 
子どものできている部分に注目してあげてくださいね。
 
 
 
 
さらに次のステップでやってほしいことは、教材を使ったトレーニングです。
 
 
子どもは自信がつくと「もうちょっと頑張ってみよう」とやる気を出し始めます。このタイミングでトレーニングを行うと、効果が出やすいのです。
 
 
そこで今回は、パステルキッズに多い「板書が苦手」「ノートが書けない」と言うお悩みに焦点を当てたオリジナル教材を作成しました。
 
 
今回ご用意したのは「探し物ドリル」です。この「探し物ドリル」を使うことで、
 
 
・注意力
 
・見たものを正確に捉える力
 
・大事な情報を覚えておく力
 
・目をスムーズに動かす力
 
 
など、板書に欠かせない様々な力を伸ばすことができちゃうんです!
 
 
こちらから無料でダウンロードできますので、合わせてチェックしてくださいね。
 
 
 
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執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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