発達障害・グレーゾーンの子どものマイペースな様子にイライラしていませんか?発達障害の子に効果があるサポートグッズを使った私の経験と、朝の支度がスムーズにすすむようになった声かけのコツをお伝えします。 |
【目次】
1.発達障害やグレーゾーンのマイペースな子どもにイライラしていませんか?
2.発達障害の子どもの特性にあった朝の支度サポート方法
◆やることリスト
◆タイムテーブル
◆カウントダウン方式の時計
3.サポートグッズを使ってみた私の経験談
4.マイペースな小学生にハマった朝の支度をスムーズにする3つの方法
1.発達障害やグレーゾーンのマイペースな子どもにイライラしていませんか?
ただでさえ忙しい朝、学校へ行く時間が迫っているのに朝の支度が全然進まず、子どもがぼーっとソファに座っている様子を見て、
「早くご飯食べて!」
「さっさと着替えて!」
「歯磨きは?」
「忘れ物ないの?」
「時計見てる?」
と、のんびりマイペースな我が子にイライラして矢継ぎ早に声をかけていませんか?
実は発達科学コミュニケーションを学ぶ前の私がそうでした。
「そんなに色々言われたらやる気なくなっちゃうよ!」
と子どもに怒り泣きされたこともありました。
発達障害やグレーゾーンの子どもには、自分のやり方や順番のこだわりが強い子もいます。
また、脳の発達がゆっくりな部分があるので、早口で次々に言われると脳が処理しきれずにパニックになることもあります。
だから、お母さんのそんな声かけは、特に発達障害やグレーゾーンの子どもにとっては苦痛でしかないのです。
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2.発達障害の子どもの特性にあった朝の支度サポート方法
発達障害やグレーゾーンの特性にあった朝の支度がスムーズにできるサポートの方法があります。
発達障害やグレーゾーンの子どもは時間感覚を持ちにくく、見通しを持つのが苦手な傾向があります。
また、耳からの情報より目からの情報の方がわかりやすい視覚優位という特性があることが多いです。
そのため、視覚優位の子どもには、文字や絵で示し、目で見てぱっとわかる方法で時間感覚をサポートすることが効果的です。
こういった発達障害やグレーゾーンの子どもの苦手な部分をサポートする効果的なグッズがあるのでご紹介します。
◆やることリスト
ホワイトボードの真ん中にたて線を引いて2つのエリアに分け、左側に「まだやっていない」、右側に「おわった」と書いておきます。
「きがえ」「あさごはん」「はみがき」などが書かれた丸いマグネットをホワイトボード上の「まだやっていない」のエリアに置いておきます。
着がえができたら「きがえ」マグネットを、ホワイトボード上の「まだやっていない」から「おわった」と示されているエリアに移動します。
まだやっていないものは何で、終わっているものは何なのかが、子どもが一目で見て確認できます。
◆タイムテーブル
タイムテーブルは左に時計の絵をかいておき、時計が示している時間には何をするということを示している表です。
例えば、時計の針が
・7時「起きる」
・7時10分「着替え」
・7時25分「朝ごはん」
などのように書いておきます。
この時間に何をすればいいのか、パッと見てわかりやすくなります。
◆カウントダウン方式の時計
通常の時計はその時刻が表示されますが、カウントダウン方式の時計は残り時間が表示される時計です。
残り時間が表示された方が、あとどれくらい時間があるかというのがすぐにわかります。
3.サポートグッズを使ってみた私の経験談
我が家でもこれらのサポートグッズを使ってみました。結果はどうもいまいち…。
その原因は私のやり方が良くなかったことと子どもに合っていなかったことだと思います。
子どもが行動しやすくなるようにグッズを使って工夫したのに、うまくいかなかった私の経験をお伝えします。
◆やることリスト
のんびりマイペースは相変わらずでした。
リストだけでは時間がわからないため子どもが急がなくてはいけないという意識を持つことができず、あまり効果がありませんでした。
◆タイムテーブル
はじめは目新しさも手伝ってうまくいっているようにみえましたが、だんだん時間が守れなくなってきました。
そのため私は出発時間から逆算して「何時何分までにこれをやる」というキチキチ設定をしてしまい、親子でがんじがらめになっていました。
かえってイライラが増し、何のためにやっているかわからず本末転倒でした。
これではいけない!と、順番はどうであれ、大体の時間内にできていればOKとハードルを下げたら親子で楽になりました。
今思えば、マイペースで順番のこだわりもある子どもに自分のペースを押し付けてしまったのが失敗の原因だったと思います。
◆カウントダウン式の時計
カウントダウン方式の時計で朝の支度がスムーズにできるようになったお友達もいました。
我が家でもこの時計を使い「時計を見てね!」とよくいっていたのですが「見てるよ」と返事はしながらも急ぐ様子はありません。
私が子どもに伝えたかったのは「時間を確認しながら、家を出る時間に遅れないように支度をしてね!」ということだったのです。
しかし、子どもは時計を見てはいるものの、ただ時計を見ただけ。私が伝えたかった意味が伝わっていなかったのです。
こちらから伝えたいときは、何をしてもらいたいか意味を含めてすべて言う方が伝わります。
発達障害やグレーゾーンの子どもには「言わなくても分かっているよね?」は通用しないと思っていいいでしょう。
4.マイペースな小学生にハマった朝の支度をスムーズにする3つの方法
発達障害グレーゾーンのうちの子の場合、朝の支度をスムーズに進めるのには、以下の3つの方法が効果的でした。
◆笑顔でやさしく、すでにできていることに着目した声かけをする
「まだ歯磨きしていないな~」と思っても、すでに終わっていることに着目して声かけすると、次にやることもスムーズに進むようになっていきました。
「着替えは済んだね」「朝ごはん食べたね」 お子さんによっては 「もうは終わっているなんて早いね!スゴイね!」
と、少々大げさにほめた方が効果的な場合があるでしょう。
マイペースなうちの子もこのような声かけで次の行動に移るのがスムーズになりました。
「笑顔で♪」「ゆっくり♪」「優しい声♪」で声かけするのがポイントです。
「お母さんはあなたのことをみているよ!」「ほめているよ!」というメッセージをお子さんの脳に届くように伝えることが必要です。
お子さんが「お母さんにほめられている!」としっかり感じるためには、言葉だけでなく、お母さんの表情や声色を優しくすることが大切です。
お母さんにほめられているな、と感じると、お子さんの脳にほめがしっかり届きます。
◆必要があれば「手伝おうか」とヘルプする
ちょっと手伝ってあげることで、スモールステップで成功体験を増やしていくことができ、自信がついてきます。
自分でできるのに手伝うのも…と思いがちですが、少し手伝うと一気にスムーズに終わることもあります。
自信がついてきたら手伝う範囲を徐々に減らしていくことで自分だけでできることも増えていきます。
忘れ物が多い傾向の子どもは、お母さんと一緒に確認することで安心できる場合もあります。
「手伝おうか?」 「一緒にやろうか?」 がうれしい子もいますね。
お母さんのサポートがあれば、失敗する経験が少なくなり、次は自分でできる!と自信がついて、少しづつ自分から行動できるようになります。
◆「手伝ってほしいときは声をかけてね」と伝えて、あえて離れる
お母さんが近くにいることで、手伝ってもらえる、声をかけてもらえる、とのんびりしてしまうことがあります。
お母さんも子どもから離れて忙しく家事や支度をすることで、子どもは「自分でやらないといけない」という意識も生まれます。
ただ、不安に感じる子もいるので、「手伝ってほしいときには声をかけてね」と伝えることで安心できます。
お父さんなど他の家族が近くにいればサポートをお願いしてもいいでしょう。
ぜひ、お子さんとご家族にあった声かけや方法をみつけてください。
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執筆者:Ruriko Yune
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)