発達障害・グレーゾーンの子どもの「片づけ脳」をグングン育てる夏にしませんか?お母さんの対応・初級編~成功のカギは「超・スモールステップ」~

片づけない子どもにイライラしていませんか?ちょっと待って下さい!片づけない子どもにではなく、言うことを聞いてくれないことに対してイライラしている方が多いはずです。発達障害の子どもには「超・スモールステップ」な対応で、さらばイライラ!
 
 

【目次】

 

 

1 片づけが得意になる秘訣は「楽しく行動」すること!!

 
 
あなたは片づけが得意ですか?私は苦手です。ADHD気質なこともあって、学生の頃からしょっちゅう探し物をしていますでも、大人になって少しずつですが、探し物をする時間が減ってきました。
 
 
なぜ、探し物をしている時間が減らせたかというと、ズバリ「楽しく行動」し続けているからなんです!
 
 
私は「もとに戻す」ことがとにかく苦手です。特に自転車や家の鍵をよく失くします。なので、自分の行動をよく分析して、帰ってきてから必ず通る玄関に鍵を戻すトレーを置きました。
 
 
それからここ半年、鍵をなくしていないことに気がついたんです。嬉しくなって、ご褒美として、鍵を戻すプラスチック製のトレーをかわいい木の器にチェンジ。
 
 
これは、鍵を戻すたびにテンションもあがって一石二鳥です。
 
 
こんなふうに「楽しく行動」すると脳は育つんです。
 
 
たとえば毎日筋トレしていると、筋力がアップしますよね。筋力がアップすると持久力がついて、マラソンされている方なら、タイムが縮まります。そうすると「うれしい!もっと頑張ろう」と思って、ますます頑張ります。
 
 
それと同じで脳も使えば使うほど育つ=得意になっていくんです。
 
 
反対に苦手なことは「つまらない」からやりたくないですよね。筋トレはやらなければ筋力が落ちていきます。脳も筋肉と同じで鍛えなければ、いつまでも「苦手」のままなんです。
 
 
 
 

 

2 片づけが苦手な発達障害のリョウくんとお母さんの片づけバトル

 
 
リョウくん(6歳)はASD(自閉症スペクトラム)とADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されています。
 
 
リョウくんは、散らかっているという認識が薄いこと、1回手から離れたものはどこにいったのかわからず、探し物が苦手です。
 
 
今日もお母さんはリョウくんと「片づけバトル」をしてしまいました。その原因は、お母さんが「片づけて」と言っているのにリョウくんが片づけなかったからです。
 
 
お母さんが10回言って、10回目にようやく言葉に反応したものの「えー!!めんどくさい」「おかあさんやってよ」「なんで僕が片づけるの?」と文句タラタラです。
 
 
こうなるとお母さんも「あんたが散らかしたんでしょ。」「お母さんのおもちゃじゃないし。」「そんなこというなら全部捨てるよ!」「もうおもちゃは買わない!」
 
 
もちろんこんなことを言ってもリョウくんが片づけ始めることはありません。お母さんがしぶしぶ一人で片づけている日々が繰り返されていました。
 
 
リョウくんは小学校1年生。学校では、持ち物の管理は自分でしなくてはいけません。小学校で困らないようになって欲しいから言ってるのに。
 
 
保育園では先生が声をかければ自分でもとに戻せるって聞いていたのに家ではどうしてできないのかしら…とため息がとまらないお母さんでした。このままでは、夏休みの間は毎日リョウくんと片付けバトルになってしまうかもしれない!と思うと頭が痛くなりそうです。
 
 
そこでお母さんはお友達のカオリさんに相談しました。すると意外な言葉が返ってきたのです。
 
 
「自分から片づけようと思って片づけ始めるのは大人でも難しいよ。それは、子どもにはちょっと目標が高すぎるんじゃないのかなあ?」
 
 
 
 

 

3 えー?こんなことで片づけしたことになるの?お母さんの「超・スモールステップ」な対応が「片づけ脳」を育てます!!

 
 
カオリさんからのアドバイスで、お母さんは気がつきました。 「最初から最後まで全部できなくても、1個でもできたらOKということにすればいいんだ!」と。
 
 
それからはお母さんが中心になって片づけをすることにしました。食事の前や寝る前を片づけの時間と決め、リョウくんに「片づけはじめるね」と声をかけ、お母さんがおもちゃをどんどん片づけていきます。
 
 
リョウくんが、知らんぷりしてごろごろしていてもこれは想定内です。
 
 
そんなときは散らかったおもちゃをお母さんが箱に集めます。そして最後のひとつをリョウくんに持たせて、「箱に入れて」と声をかけて、入れることができたら褒めるようにしました。
 
 
「しかたないなあ!!」「うるさいなあ、わかったよ!!」と言って乱暴にガチャガチャ音を立てながら片づけ始めたときも、乱暴な言葉や態度見て見ぬふりをするのが成功のカギです。
 
 
乱暴な言葉や態度は、スルーして。まず行動したことを褒めます。「あら。やってくれるの!!助かるわ!」笑顔作業をすすめます。
 
 
ある日はご褒美作戦です。
 
 
リョウくんの場合のご褒美は終わった後ではなく、始まる前です。
 
「ねえ、ちょっといいもの食べない?」と言って大好きなグミをお口にポイ。「おいしーい」といい気分になったところで、
 
 
「じゃあ、あそこの〇〇とってきてくれる?」
「いいよ」
「助かるわー」「できたからもう一口たべる?」
「食べるー」
じゃあさ、次はね…」の繰り返し。
 
 
作戦は大成功!すぐに部屋が片付きました。
 
 
また別の日は収納棚の前にリョウくんを立たせて、「リョウは、ここに立ってるだけでいいからね。」と指示します。そして棚に片づけるものをどんどん手渡していきます。
 
 
棚には文字でラベリングしてあるので、読むのが得意なリョウくんは指定された場所にどんどん入れることができます。
 
 
「リョウは片づけのプロだね!」「片づけマスターリョウ!!」こまめに褒めながらやると嬉しそうです。
 
 
一番大切なのはお母さんが疲れているとき。夏休みは暑いなか子どもと一緒に外出する機会も増えます。お母さんが疲れすぎて一緒に片付けできないかもしれないと思った日は無理しなくてOK!
 
 
無理をすると、ガミガミ子どもに言いたくなります。
 
 
そんな日は迷わずお休みして下さい。お母さんが段ボールにちらかったおもちゃを集めて、終わり。翌日、時間のある時に片づけるようにしましょう。
 
 
今ではリョウくんはお母さんの「一緒にやろう」の言葉に素直に片づけする日が多くなり、親子で笑顔で過ごす時間が増えました。お片付けがうまくいき出したので、夏休み中の片付けバトルも避けられると思うと、お母さんも一安心です。
 
 
いかがでしたか。 子どもは好きなこと、楽しいこと、おもしろいことには積極的に取り組みます。
 
 
「苦手」なことは大人がスモールステップにしてあげて、取り組みやすくするだけで「片づけ脳」がグングン育ちますよ!
 
 
もっと子どものお片付けスキルを磨きたい方は『今年の夏休みはお片付けバトルを回避する!発達障害ADHDタイプ片付け苦手な子どものお片付けスキルの磨き方』もおすすめですので、ぜひ読んでみてくださいね。
 
 
 
 
執筆者:宮本蒔子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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