自分で決めることができればこれからの時代を幸せに人生の舵取りができます。しっかり自分で決めて進んでいけるように発達障害の子どもの意思決定力の基礎は幼児期からの親子関係がポイントです。幼児期から意思決定力を育てるシンプルな対応をお伝えします。 |
【目次】
1.自分で決めることが大事!人生が幸せに向かう意思決定力とは?
2.意思決定力はいつからつけていくのがベスト?
3.基礎の力を作るのは幼児期からの親子関係がポイント
4.幼児期のシンプルステップが後のしっかりステップに変化する対応
1.自分で決めることが大事!人生が幸せに向かう意思決定力とは?
今、大きな時代の変換期にあります。
昨年からのコロナウィルスの流行で新しい生活に変化しています。
これまでの常識が通用しなくなり、AIが台頭して、現在幼児の子どもたちが働く2040年頃には今ある多くの仕事はなくなり、新しい仕事が生まれていると言われています。
また、これまでのような終身雇用は崩壊するとも言われています。
そのような社会情勢の中、今の子どもたちにとって大切なチカラって何だと思いますか?
それは「意思決定力」です。
意思決定力とは自分で考え、自分で適切な選択をし、自分の思いをしっかり外に発信できるチカラです。
これからの変化の時代、自分で人生を左右する大事な決断をする場面が増え、今よりもっと意思決定力が必要になってきます。
みなさんは一日に何回人は意思決定する機会があるか知っていますか?
実は一日に5000回以上も意思決定する機会があると言われているのです。
ご飯は何を食べようとか、何を着ようとか、何時に出ようというような日々の小さな決定から、仕事や人生の重大な決定まで、大小様々な意思を決定する機会があります。
しかし、最近は自分の大切な場面でさえ、自分で決めることができない大人が増えていることを耳にします。
自分では大切なことが決めることができないから、親に決めてもらおう!上司に決めてもらおう!友達が決めてくれたら良いや!などというようにです。
子どもの頃は親や先生に決めてもらって従っていれば、日常生活でさほど困ることはないかもしれません。
しかし、自分で決められない子どもが大人になり社会に出たらどうでしょうか?
いつまでも周りに頼り自分で決めることができないと、仕事をする上でも他人とのコミュニケーションをとる上でも支障が出てきます。
我が子にはしっかり自分で考え、自分で決めることで適切な選択をしながら生きていってほしいと思いませんか?
今回は幼児期のうちからの親子関係でシンプルながらもしっかり「意思決定力」が育てられる対応をお伝えします。
2.意思決定力はいつからつけていくのがベスト?
その答えはズバリ!幼児期からです。
意思決定力は一日にして成らず。
つまり、幼児期から日々自分で選択していくことを積み重ねていくことが意思決定力のもとになります。
子どもが自分で選択しようとしていることを選ぶ隙を与えずにお母さんが代わりに選んであげたり、まだ小さいから、わからないからなどといろいろな理由をつけて子どもが自ら選択しようとすることを止めてしまっていませんか?
例えば、お祭りの露店でくじ引きをして数ある景品の中から1つ選ぶ場面とかありますよね。
子どもがあれこれ悩んで決めたおもちゃ、または一目見て即決したおもちゃ。
どちらも子どもが自分で考えて選んだものです。
でも、お母さんから見たら、ガラクタ同然。
どうせすぐ飽きるんでしょ!とか、もっと使えるものが他にあるのに…と思われることも多いと思います。
ましてや家計を守るお母さんは、ついつい「少しでも使えるものを選んでよ!」と思ってしまいますよね。
実際、子どもが選んだものを変えるように説得して、お母さんが選んだものに交換していた経験、ありませんか?
けれども、幼児だからと子どもが自ら考え、自分で決める機会を奪ってほしくはないのです。
3.基礎の力を作るのは幼児期からの親子関係がポイント
とはいえ、発達障害やグレーゾーンの育児をしているとお母さんは常に不安と心配がつきまとうことがありますよね。
私もそうでした。
発達障害の特性から苦手が多いと私がこの子を助けてあげなきゃ!困らないように先回りして考えてあげなきゃ!と必死でした。
しかし、私が行ってきたような対応では、意思決定力は思うように伸びません。
そして、あろうことか子どもが判断を必要とする全ての場面において、私の返事を聞いてから動くようになってしまっていたんです。
もうお分かりの方もいらっしゃるかもしれませんが、心配というのは建前で、そもそも子どもを信頼していないからこその親の行動でもあるんですよね。
意思決定力を育てるには、幼児期からお母さんが子どもを信頼して、子どもの選択を尊重し続けることが大切になってきます。
4.幼児期のシンプルステップが後のしっかりステップに変化する対応
子どもの意思決定力の基礎を育てる最良の関わり方とは、
「幼児期から子どもの選択するものに口を出さない!」
これだけです!シンプルではありますが、実は難しいことでもあります。
しかし、このシンプルなステップを踏むことで、後のしっかりステップに変化していくんですよね。
子どもがしっかり考える時間が持てるよう、1つの結果を出せるよう子どもを信頼して見守る親子関係が意思決定力を育てるのに必要なのです。
子どもが考えて選んだ結果を
「いいね!」
「自分で選べたね!」
と、ぜひ褒めて認めてあげてください。
お母さんが認めてあげることで、子ども自身も自分が考えた結果に対し自信が持てるようになります。
おやつがたくさん入った袋から、今日食べるものを決めるというような小さな選択からで大丈夫!
発達障害だからと心配いりません。
意思決定力は後天的なスキルなので、幼児期のうちからの親子関係でしっかりと伸ばすことができますよ。
これからの時代にさらに必要になってくる「意思決定力」を伸ばして、お子さんが自分で選んだ道を自信を持って歩まれることを応援しています。
子どもの自主性を育てる対応はこちらの記事でも紹介しています。あわせてチェックしてくださいね。
これからの時代を生きる発達障害の子どもにつけたいチカラをお伝えしています!
執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)