発達障害の子どもは毎朝の洋服選びがうまくできずお母さんがイライラすることも多いのでは?言葉の発達がゆっくりしていることも多いので、話がかみ合わずお母さんのストレスがたまることもありますね。この洋服選びの悩みが解消される方法をお伝えします! |
【目次】
1.興味がなく洋服選びを面倒くさがる息子
2.発達障害の子どもの毎日の洋服選びがうまくいかない理由
3.子どもが自ら選ぶためにはママの言葉を変えよう!
◆選択肢を与えてみよう!
◆天気に関する会話を増やそう!
1.興味がなく洋服選びを面倒くさがる息子
発達障害のお子さんを持つお母さんの朝の困りごとで多いのが、洋服選びではないでしょうか?
私の定型発達の小学5年生の娘は洋服が好きなので、小学1年生の頃から「何着ようかな」と自分で洋服選びを好んでしていました。
しかし、わが家の発達障害の小学3年生の息子は、あまり洋服に興味がありません。
洋服に興味がない息子にとっては選ぶこと自体も面倒なことなのです。
そのため、タンスの中をわかりやすくアイテムごとに分け、季節ごとに洋服を入れるなど、選びやすくしてきました。
しかし、息子は、どうしてそうなるのかなあ?と思うような不思議な組み合わせになることがよくありました。
結局、私に指摘されているうちに、だんだん選ぶことさえイヤになっていきました。
そして、言葉の発達もゆっくりしている息子は、二言目には「ママが選んで」と言うようになってしまいました。
最初は仕方ないかと思っていましたが、毎日私が選んでいたのでは子どもの自主性も育まれません。
これではいけない!自分のことはちゃんと自分でできるようになってほしい!と考えている私は、子どもが動くための行動を考えました。
2.発達障害の子どもの毎日の洋服選びがうまくいかない理由
ではなぜ発達障害の子どもにとって、洋服選びがそんなに難しいのでしょうか。
私たちは、天気予報や日々の生活で季節を感じることで、
洋服を変えて温度調整したり、自分の生活に合わせて着るものをイメージして洋服を選びます。
このようにさまざまな情報を集めて理解することで、「この服を着よう」という行動が生まれるのです。
しかし、脳の「理解する」エリアの発達がゆっくりな発達障害の子どもは、ものをイメージする力が弱いため、その日の朝の天気や気候から、自分で考えて何を選んでいいのかわかりにくいのです。
それに加えて、息子は「自分が選ぶものが合っているのか分からない、不安」なところに、お母さんの私から「イケてない!」と指摘されることで、選ぶことが面倒になってしまっていたのです。
ですので、服選びをしたがらないのは、本人が怠けていたり、頑張りがたりないからではなかったのです。
3.子どもが自ら選ぶためにはママの言葉を変えよう!
では、どうやったら自分で洋服を選べるようになるのでしょうか。このままではいけないと思った私は、少しずつ子どもとの関わり方を変えていきました。
◆選択肢を与えてみよう!
最初から1人で洋服を選ぶことは、息子にとってはとてもハードルが高いので、選択肢を与えてそのなかから選べるようにしてみました。
まず私がトップスを2枚、ボトムスを2枚選びます。
そこから「どっちがいい?」と息子に聞くようにしました。
2枚の中からどちらかを選ぶだけでいいので息子も選ぶことができました。
これを平日続け、休日はトップスかボトムスのどちらかだけ息子に選んでもらうということを試すようにしました。
例え2枚であっても平日に着る洋服を選ぶという意識がついてきたからか、嫌がらずに自分で選ぶということができるようになってきました。
さらに、この「洋服を選ばせる」という簡単な会話を毎朝増やすことで、言葉の発達が促され、会話力も少しずつですが上がっています。
◆天気に関する会話を増やそう!
季節感に関しては、前の日に天気予報を確認して「明日は雨だから寒そうだね、それならこのお洋服がいいね」など、息子に理解しやすい言葉にして伝えたところ、息子も納得して選ぶようになってきました。
天気については、私自身は意識的に声かけをするようにしました。
次の日の学校生活にも関わることなので、息子も興味を持ってくれました。
「明日は体育があるから天気がいいといいな」とか「雨なら長ぐつかな」と会話も自然に増やすことができました。
いかがでしょうか?
発達障害の子どもの毎日の洋服選びのお悩みも、ちょっと視点を変えるだけで、親子の会話が増えて言葉の発達が進むきっかけになりますよ。
お子さんの様子を見ながらうまく取り入れて、ぜひお試しいただければと思います。
パステルキッズの生活自立について情報をお届けしています!
執筆者:筒井ともこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)