中学生の息子さんが母親にだけ反抗がひどい!とお困りのことありませんか?反抗期・思春期の子どもには親に反抗する理由があります。親の言うことを聞かない頑固な子どもが素直になる接し方のコツがありますのでお伝えします。
【目次】
1.母親の言うことを聞かない中学生はいませんか?
2.幼いころから母親にだけ反抗がひどい頑固な息子
3.中学生が反抗する思春期特有の理由とは?
◆脳と体の変化
◆自意識が芽生える
◆家族より友達
4.反抗期・思春期の中学生が素直になる接し方のコツ
◆子どもの言うことを一旦受け入れる
◆中学生の考えを大人だと思って尊重する
◆大人として扱いつつも「君を見ているよ」と褒める
1.母親の言うことを聞かない中学生はいませんか?
反抗期・思春期に突入した中学生のお子さんをお持ちのお母さん。
子どもが母親にだけ反抗がひどい!全然言うことを聞いてくれない!なんて困っていませんか?
・こちらがやってほしいことを全くやってくれない
・小学生までは何でも話をしてくれたのに、中学生になったらなにも話してくれない
・いつもイライラ、口を開けば「うるせえな!」しか言わない
・部屋にこもって何しているのか…
もうどうしたらいいかわからない…と悩むお母さんは実はとても多いです。
この記事では母親にだけ反抗がひどい、言うことを聞かない中学生の子どもと親子関係を良好にするための接し方のコツについてお伝えします!
2.幼いころから母親にだけ反抗がひどい頑固な息子
我が家にも中2の息子がいます。
息子は学校では優等生、リーダー的な役目も任される子です。
しかし、幼いころから敏感さがあり、もともと怒りっぽく衝動性も高いタイプの子です。
発達障害の診断が出るほどではないでしょうが、グレーゾーンなのではないかと思っています。
頑固で理屈っぽく、自分が納得しないことには行動できないし、母親の言うことを聞かない子でした。
幼いころから家で「〇〇しなさい」と言っても言うことを聞かないので、家と学校のギャップが激しすぎて、周囲に私の大変さを理解されず本当に悩みました。
家での子どもの癇癪や暴言に悩んだ末、私が変わり、子どもに合わせた対応をしてきました。
その後学んだ発達科学コミュニケーションの対応で中学生の息子にも接することで、息子とも会話が増え親子関係もぐんと良くなっています。
次項では親の言うことを聞かない中学生が増えてくる理由、反抗的になる理由をお伝えしますね!
3.中学生が反抗する思春期特有の理由とは?
こんな記事を書いている私ですが、現在中学生の息子への対応が完璧かというとそうではありません。
どうも声をかけるタイミングが悪く「うるっせえな!」なんてキレて言われること、正直言ってしょっちゅうあります。
我が子のように元々怒りっぽいタイプでなくても、中学生になりイライラして母親の言うことを聞かないことが増え、反抗的な態度やイライラと怒ったりする行動をとることがあるかもしれません。その理由をお伝えしますね。
◆脳と体の変化
小学校の高学年あたりから子どもは第二次性徴が始まり、脳と体が大きく変化します。
反抗期・思春期には性ホルモンが急に増え、特に感情をコントロールする所で活発にはたらきます。
そのため、感情が不安定になりがちです。
脳は成長とともに後頭部から発達していきますが、行動の計画や決定、判断、衝動をコントロールする脳の前の方にある前頭前野は思春期の頃はまだ未発達なままです。
脳をしっかり発達させればこの反抗期・思春期特有の感情の不安定さは落ち着けることができます。
脳の発達には個人差はありますが、17、18歳になればもう少し判断力や抑制力も付いてくると言われています。
◆自意識が芽生える
反抗期・思春期を迎えた中学生には、いったい自分はなにものだ?という疑問が起こるのもこの時期。意識が自分自身に向いてきます。
ものすごく髪型や服装を気にしてみたり、自意識過剰とも言えるような状態になります。
容姿を人と比べて劣等感を持ったり、いつも自分は人から見られていると他人の目を気にしたりします。
◆家族より友達
お母さんとしては、避けられている感じがして寂しい気持ちになるかもしれませんが、家族よりも友達を優先する気持ちがでてくる時期です。
家族の影響よりも友達からの影響が大きくなってくるのです。
家族より友達と過ごすことが、中学生の子どもにとって一番楽しいことに変化していきます。それは成長の段階として大切なことです。
この時期のイライラ感は脳や体の変化からくる大人と子どもの間の移行期だからと理解すると、子どもの反抗は今だけだな、と思えます。
いくら暴言を吐いていても、まだお母さんに見てほしいこともあるし、嫌いなわけではないというのも理解できるのではないでしょうか。
そんな反抗期・思春期真っ盛りの中学生との親子関係を良くする、接し方のコツをお伝えしますね!
4.反抗期・思春期の中学生が素直になる接し方のコツ
◆子どもの言うことを一旦受け入れる
こんな場面を想像してみてください。イライラしている子どもが帰宅しました。
お母さんは学校でなにかあったのかな?と気になります。
すぐにでも聞きたいと思うけれど、ここで何かあったの?とは聞きません。
子どもが自分から口を開くまで待ちます。
そして、何か言い始めたら、子どもが何を言っても受け入れます。
「部活の顧問、マジうぜえ!ムカつく!」
なんて子どもが言ったとします。
「先生にそんな言い方ないでしょ」
「先生だって、あなたたちの部活に付き合ってくれてるんだからね」
こんなことを言いたくなると思います。しかし、それはNGです!
ではどう答えるか。
とにかく、お母さんが言いたいことは一旦横に置いておいて、オウム返しで受け止めます。
「顧問の先生がムカつくんだね。そうか~」
こんな感じです。
お母さんに聞いてもらえたと感じると、その後続けて話してくれることがあります。そうしたらチャンスです。
「だってさ、一年が片付けしなかったの俺らのせいにされたんだよ!」
「そうなんだ~、一年生が片付けしなかったのを君らのせいにされたんだ~。それで?」
「でさー、謝りに行ったのに態度なってないとか意味不明!」
「そうなんだ~、謝りに行ったのに態度なってないとか言われたんだ。他には?」
このようにして、子どもが話すことにはすべて共感して、促して吐き出させてあげましょう。
そのうちカッカしていた子どもも落ち着いてきます。
ここはいい機会だから正しいことを教えなきゃ!と思われるかもしれませんが、それは不要です。
中学生なら話をしているうちに、どうしたらよかったかお母さんが教えなくても自分で答えを見つけられるものです。
お子さんを信じてお母さんは話を聞いてあげるだけでいいのです。
◆中学生の考えを大人だと思って尊重する
子どもも中学生ともなればしっかり自分の考えもあります。
その考えがお母さんからみていかがなものかとか、世の中を知らない甘いものだったとしても、お母さんの考えを押し付けたり、こうしなさいと命令したりはしません。
中学生に対しては、大人に話をするように相手の考えを尊重することが必要です。
もしお母さんと違う考えを話されたとき、こんな相槌はどうでしょうか。
「なるほどねー。そんな考えもあるのか」
その相槌のあと、お子さんが何か話をしたらその後に、「どうしてそう思うの?」とか、質問を挟んでみてください。
質問の後は「へえー、そうなんだ」とそのまま聞きます。十分話を聞いた後でなら、お母さんの想いを伝えてもいいと思います。
子どもとフラットな関係で話ができれば、お子さんの視野だけでなくお母さんの視野も広がることがありますよ!
中学生は大人だと思って会話を楽しんでみてくださいね。
◆大人として扱いつつも「君を見ているよ」と褒める
中学生ともなれば、周りも見えてきて自分の立ち位置がわかってきます。努力もなかなか実らなくて悔しい思いをすることもあります。
また、親が自分の機嫌をとるためや、行動させるため、見え透いたことを言ったりするのもしっかり見抜いています。
だから、特に努力している過程を褒めたり、すでにできていることを褒めたり感謝する声かけが中学生を褒める貴重な機会になります。
子どもが結果が良くなかった成績表を見せてくれたとします。
まずはどんな成績であっても
「お疲れ様でした。がんばったね。」と褒めます。労をねぎらうこと。これも立派な褒めです。
親がダラダラしていたと思っても「試験前ダラダラしてたから、こんな結果になったんだ」などと指摘はしません。
この時点ですでに、子どもは自分の成績が下がったのはわかっているので十分ショックを受けているのです。
この場で結果についてとやかくは言いません。これで終わりです。
なにか子どもから話してくれたら話を聞き、話を聞いた後、もしアドバイスを求められたら
「じゃあ、成績を良くするにはどうしたらいいと思う?」と、子どもに質問します。そして一緒に考えます。
また、一緒には考えますが子どもが良いと思う方法を自分で選ぶのが良いのです。
親から言われたのではなく自分で選んでいるから、行動できるのです。
中学生の子どもが自分から親にアドバイスを求めたり相談したくなるのは、何を聞いても怒られたり嫌なことを言われないという信頼できる親子関係があるからこそです。
大人でも同じではないでしょうか?
例えば、仕事で自分なりにがんばっていてもうまくいかないことを上司に相談に行ったら
「君のやり方が悪いからだ!ちゃんと仕事しなさい!」と努力も認めず頭ごなしに怒る上司に相談しようと思いますか?
「いつもお疲れ様。君が頑張っているのをみているよ。」と認めてもらえるなら相談に行こうと思いますよね。
そして、助けが欲しくて相談しているのですから「うまくいく方法を一緒に考えよう」と言ってほしいですよね。
中学生の親子関係はもう大人の人間関係と一緒なのです。
子どもが困ったときに相談できたり、親にアドバイスを求めてくるような親子関係にまずもっていくことが大切です。
いかがでしょうか?
お子さんとの会話を共感を生む会話にしていくと、反抗期まっさかりの頑固なお子さんであっても、素直に話してくれたりコミュニケーションも増えていきます。
このコミュニケーションの積み重ねが親子関係を作っていきます。
中学生の子どもが親の言うことを聞かないから困っている現在でも、心では子どもが自分で考え、自立する幸せな大人になることを願っていますよね。
そのためには親は子どもが自分で考えることができるよう対応することが大切です。反抗期を乗り越えるにも良い親子関係があってこそ。
ぜひお子さんとのコミュニケーションを豊かにして、親子で成長する時間を楽しんでいきましょうね!
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執筆者:笹原みらい
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)