どうしても学習習慣をつけたい!なかなか勉強をしない発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)の子どもについついガミガミ言って、親子バトルになっていませんか?その悩み、実は子どもの好きなことを伸ばす関わりをすることが解決のポイントなんです! |
【目次】
1.その勉強、子どもはやりたくてやってる?
発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)のお子さんの「勉強をやらない」ことに悩まされているお母さん、多くいるのではないでしょうか?
特に、小学校1年生の頃は、音読や漢字の書き取りや計算など、毎日のように宿題が出されますよね。
宿題に取り組ませようとするけれど、毎回繰り広げられるかんしゃくにもう耐えられない。
きつく叱ると言い合いになり、最後はいつも親子バトルでもうへトヘトの状態。
「なんでみんなが簡単にやっている宿題や勉強ができないの?」
「今勉強でつまずいていては、この先どうなるの?」
「なんとかみんなに追いつかせなくちゃ」
と、不安と焦りでいつもイライラして子どもに接してしまっているお母さんもいるかもしれませんね。
でも、子どもを叱ってもなんの効果もないのです。それどころか子どもの自信を奪うことになってしまうだけなんです。
子どもは、自分の気持ちを抑えたりする脳のエリアが未熟です。
さらに発達障害・ASDの子どもは、こだわりが強く、自分の興味関心のあることには集中できるのに、それ以外のことには集中して取り組むことができないといった特性があります。
だから、発達障害・ASDの子どもにとって、興味関心のない勉強は、「やらない」のではなく、「できない」のです。
成長するにつれて、やりたくなくてもやらなくてはいけない場面がたくさんありますよね。
子どものうちになんとかしたいけれど、苦手なことを無理やりやらせると、イヤな気持ちしか残らず、次からも頑張ろうと思うことなんてできないですよね。
次からもやってみよう!と子どもに思わせるにはどうしたらいいのか?
それには「興味関心のあることには集中できる」特性に注目することがポイントなんです。
2.「好きなことを伸ばす」が学習習慣をつけることにつながるのはなぜ?
あなたのお子さんには「好き」なことがありますか?
「好き」とは、ずっとやっていても飽きない、没頭できることをいいます。
だから、好きなことをやるときはずっとやる気が続いている状態です。
そして、好きなことは、人から言われなくても勝手にするし、没頭できるし、継続することができるので、何をするにしろぐっと上達することができます。
だからお母さんが子どもの好きなことを応援し、とことん没頭させてあげると、どんどん高いレベルのことができるようになります。
そうすると子どもに自信がつき、いつのまにか苦手な学習にも取り組む意欲が湧いてくるのです。
3.お母さんが勉強へのこだわりを捨てよう!まずは「好き」を優先すべし!
子どもが学校から帰っても宿題をせずに自分の好きなことに没頭している!
そんな子どもの姿を見ると、お母さんとしてはどうしても宿題に取りかからないことを責めたくなってしまいますよね。
でも、一旦その気持ちは飲み込んでください。
そして、子どもが好きなことをしている様子をよ~く観察してみてください。
なんだかすごい!と感じることがありませんか?
例えば、ゲームに熱中している子どもの手元は、とても細かく器用に動いていませんか?
本を読むことに熱中している子どもは、まだ習っていないような漢字をスラスラと読んでいませんか?
すごいと感じたことがあったら、ぜひ子どもに伝えてあげてください。
なぜなら、お母さんが「すごい!」と感じたことは、子どもの「得意なこと」だからです。
子どもにとって「簡単にできること」だから、自分では「得意なこと」だと気付かないのです。
「とっても器用にゲームのボタンを押せてるね!」
「こんな難しい漢字も読めるの?お母さんビックリしちゃった!」
お母さんが子どもの「得意」を見つけてそれを言葉で伝えてあげると、子どもが自分でも気づいていなかった「得意」を強く認識できるようになります。
そうすると不思議なことに実際にその部分が伸びていくのです。
子どもの好きなことをとことんやらせるなんて、一見すると遠回りに感じるかもしれません。
ぜひ、あせらず見守ってあげてください。好きなことに意欲的に取り組むなかで、自然と学習習慣もついていきます。
さらに「好き」が「得意」につながり、きっと勉強をさせる以上の未来の強力な武器を子ども自身が手に入れることができるはずですよ!
子どもの「好き」を伸ばす!いろんな方法をご紹介しています
執筆者:深井淳子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)