発達障害&グレーゾーンの子どもの得意を伸ばすのは、お母さんの会話術!お母さんが「言わせ上手」になると、子どもが自分から「得意」をどんどん話してくれます。言わせ上手なお母さんは子どもの「得意分野」をどんどん広げられるんですよ! |
【目次】
1.発達障害&グレーゾーンの子どもの得意を伸ばしたい!子どもの話をしっかり聞こう!
2.子どもが楽しく話してくれる!コミュニケーションのコツを知ろう!
3.子どもの得意を伸ばすお母さんの質問
4.「○○○上手」な会話を攻略しよう!〜発達障害&グレーゾーンのコミュニケーション〜
1. 発達障害&グレーゾーンの子どもの得意を伸ばしたい!子どもの話をしっかり聞こう!
あなたは、「子どもの得意なことを伸ばしたい!」と思っていらっしゃいますか?では、お子さんは何が得意なのでしょう?あなたは、どうやって把握していますか?
お家で簡単に把握するには、お子さんと会話をすることです! なぜなら、得意なことは子ども自身がどんどん教えてくれるからです 。
しかし、お母さんが子どもの苦手なことやできていないことにばかり目を奪われていると、子どもの得意が見えにくくなります。さらに子どもも得意アピールをあまりしなくなってしまいます。
子どもの得意を知って得意を伸ばすための会話術についてお伝えしましょう。
子どもをもっと伸ばしたい!得意なことはもっと得意になってほしい!
そう考えていらっしゃるお母さんは、まず子どもの話をしっかり聞くことが必要です。普段のお子さんとの会話で、自分が話すことの方が多いか。子どもが話すことの方が多いか。どちらですか?
この質問への答えを考えるときに、指示出しは含めずに考えてくださいね。
「お母さんが話している量が多い」、「子どもが話している量が多い」と答えられる人は、どちらでもOKです!
しかし、「指示出しを除いたら、あんまり話してないかも…」というお母さんは、要注意です!
「私、要注意だ!」と感じたお母さんは、きっと少なくないと思います。しかし、あまり気を落とす必要はありません。
今日から変えればいいだけです!具体的な方法をご紹介していきますね。
2. 発達障害&グレーゾンの子どもが楽しく話してくれる!コミュニケーションのコツを知ろう!
例えば、バスケットボールなら「ドリブルが得意!」、「スリーポイントシュートが得意!」と、さまざまな切り口が存在します。
子どもが、「バスケってすごく楽しいんだ!」「今日もシュートたくさん決めたんだ!」と話してくれたとき、「よかったね~バスケ、上手いんだね!」と応じることは、あなたもしていらっしゃると思います。
しかし、子どもの得意を伸ばしたいなら、もっと踏み込むことが必要です。
「今日は何点決めたの?」
「それってスリーポイントも入ってるとか!?」
「ポジションはどこなの?」
お母さんが質問して、質問に答えてくれたら認める、を繰り返します。
「へぇ~!○点も入れたの!」
「スリーポイントってかっこいいね!」
「ポジションは○○なんだ!」
子どもの答えに、「すごい!」という感情を乗せて返せばOKです!子どもがお母さんの切り返しに乗ってきて、あれこれ話してくれたら、それが得意なものの可能性が高いです!
お母さんと子どもが会話を繰り返すことで、どんどん得意を磨くことができます。
しかし、子どもが得意なものについて、お母さんは全く知識がないからどう質問したらよいか分からない…と考えるお母さんもいらっしゃると思います。
お母さんは難しく考えなくてよいのです。ましてや子どもに質問する為に勉強しなきゃ!と思う必要もありません。
「分からないなら子どもに教えてもらう」でよいのです。むしろ、お母さんに知識や経験がなければ、純粋に「へえ〜!」と話を聞けるので、子どもは否定されず、自由に話すことができます。
これが友達との会話のチカラにも発展していきます。
お母さんが「知らない、分からない」ということは、デメリットではないのです!子どもが楽しそうに語っているコトに、子どもの得意が隠されている可能性が高いのです。
「もっと教えて!」という一言を付け足して、会話することに挑戦してみてくださいね!
3. 子どもの得意を伸ばすお母さんの質問
お母さんは、子どもがやる気と自信を持って「もっとがんばりたい!」と、活動を継続できるようなコミュニケーション方法を知っておくことが大切です。
具体的にはどんな質問が子どもの得意を発掘し、伸ばすことができるのでしょうか?
得意なことを伸ばすためには、得意なことをどんどん話すことが大切です!
子どもにたくさん話をさせるためにはどうしたらよいか?「聞き上手」という言葉がありますが、単に聞くだけではなく、「言わせ上手」になりましょう!
「言わせ上手」になるコミュニケーションのポイントは「質問上手」になること!その後、子どもの興味を深め、情報を整理しやる気を刺激していきます。
それが「質問」です。(もちろん、問い詰めるような尋問ではありません。)お母さんが質問をすることで情報の整理を深めたり、違う視点を得たりすることができます。
4.「○○○上手」な会話を攻略しましょう!〜発達障害&グレーゾーンのコミュニケーション〜
子どもが
「バスケってすごく楽しいんだ!」
「今日もシュート、たくさん決めたんだ!」
と報告してくれたとしましょう。
「今日は何点決めたの?」
「それってスリーポイントも入ってるとか!?」
「ポジションはどこなの?」
子どもは「シュートが入る」という行動の楽しさだけを感じているかもしれません。そこで「何点決めたの?」と質問することで、もっとシュートを上手く入れることやチームの勝利に興味がわくかもしれません。
「スリーポイントシュート」という具体的な名前を出すことで、「スリーポイント、今日はたくさん入った!明日もたくさん入れるぞ!」と自分の得意分野の自覚を促すことができます!
「まだスリーポイントはしたことがないから、今度練習しよう!」と新たな目標を作るきっかけを与えることもできますね。
シュートの名前やポジションについては知識のないお母さんが具体的な名前を出すことは難しいと思いますが、「子どもに教えてもらう」を意識すれば大きな問題ではありません。
好きなことならスムーズに教えてくれる可能性が高いですし、言葉で表現するのが難しければ「やって見せてもらう」という方法もあります。
やって見せてもらったときは、お母さんがそれを言語化してあげれば言葉の表現も広がります!
質問を重ねて、子どもから様々な情報を引き出し、お母さんがまとめて整理してあげると、子どもは理解を深められますし新しい目標を持つことができます!これが「得意分野」を創っていきます!
いかに子どもにたくさん話をさせるか? 話が広がりやすい質問をするか?
ぜひ、聞き上手を超えて「言わせ上手」なお母さんになってくださいね!
執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)