意外と知らない発達障害のひとつ・吃音が悪化してしまった子の症状を軽くするママのコミュニケーション

話すのが苦手な発達障害グレーゾーンの子ども達。言葉のはじめが連続されて発音される吃音と言われる症状、進行すると随伴症状という状態になり見ている大人も本当につらいです。私が今まで経験したことからコミュニケーション術をお伝えします。
 

【目次】

 

1.これって発達障害?言葉がうまく出てこなかった我が家の吃音男子ヒストリー

 
 
皆さんのお子さんの中には会話を始めるときなどに皆さんのお子さんの中には会話を始めるときなどに
 
「マ、マ、マ、ママさぁ~
こ、こ、こ、これがね」
 
など、会話を始めるときにことばの初めが連続されて発音されることはありませんか?
 
 
これは発達障害者支援法に含まれる発達障害のひとつ言語障害の吃音という症状です。吃り(どもり)というと聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
 
 
我が家には年中さん5歳の吃音がある息子がいます。息子は定型発達の子たちと全く変わらず、 1歳ごろから少しずつ言葉を覚えていき、市の健診などでは言葉の発達の遅れなどは一度も指摘されることはありませんでした。
 
 
しかし、2歳ごろから、「マ、マ、マ、ママ」などの吃音症状が出てくるようになったのです。
 
 
息子は私たち夫婦にとって初めての子どもだったので、特に知識はありませんでした。そういう話し方なんだな、話始めるときはみんなこんなもんなのかな?と思っていました。
 
 
しかしちょうどそのころ保育園の先生から問題行動が多いと指摘をされることも多くなって、先生から市でやっている言語聴覚士の先生との療育相談に言ってはどうか? と言われて私は本格的に悩み始めたのです。
 
 
なんでなの?私の対応が悪いのか?と自分を責めたり発達障害と検索しはじめたのはこの時期でした。毎日のように泣いて、息子がいけないことをすれば叱ってばかりいました。
 
 
 
 
息子には発音不明瞭な音がある構音障害もあるのでなおさら心配でした。
 
 
矯正しようとして、発音が違うと指摘したり、自分の心の余裕がない時には吃音を強く指摘して「なんでちゃんと話せないの?」と怒ることもありました。
 
 
年少さんに上がる前には、初期段階の繰り返しの段階から随伴症状がある段階に進んでしまいました。
 
 
随伴症状とは話すときに手を振ったり体を揺らしたりなど勢いをつけないと話始められないという段階です。その当時息子は話す前に「せーの」と言ったり、体を動かして自分で勢いをつけてから話始めていました。
 
 
思い返すと今でもつらくなりますが、ちょうどその時期は3歳になったばかりで、弟が生まれ、赤ちゃん返りで乱暴になったり癇癪を起したりすることが頻繁にあった時期でした。
 
 
私は二人の育児に追われ心の余裕もなく、息子の赤ちゃん返りへの対応で手いっぱい。
 
 
保育園に行けばまた先生から問題行動を指摘され、うまく言葉が出てこない息子にいらだち、息子に吃音で話しかけられるだけでイライラしていました。
 
 
「ちゃんと話して!」「何言ってるかわからない!」と言ったり、うまく話せない言葉を言い直させたりなどさせていたのです。
 
 
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2.吃音の原因と特性

 
 
ではなぜ吃音症状がでるのか?というと 実際のところ研究でもはっきりとしたことはわかっていません。幼児期の吃音は大半は「生まれつき」なのです。
 
 
子どもは2.3歳は急激に言葉が発達してくる時期。
 
 
頭で考えたことを言葉として口に出すときに一番吃音が出やすい時期でそれを口に出すことがうまくいかない場合に話すためのリズムを整えるため吃音になってしまっているのです。
 
 
大半の場合は成長に伴いだんだんと自然になくなってくることが多いのが事実です。しかし、吃音が出始めてから時間が2~3年以上経過している場合などは一般的には完治は難しいと言われています。
 
 
《吃音の進行段階》
第一段階:
音の繰り返しや引き伸ばし。
例)「マ、マ、マ、ママ」「マー、ママ」など
 
 
第二段階:
音の繰り返しや引き伸ばしが徐々に変化。(複数の症状が出現)
例)「マ、マ、マーーマはさ」など独特のリズム。
 
 
第三段階:
言葉に詰まる(ブロック)が増える。話すときに緊張し、それが表情や体などに現れる。(随伴症状など)
例)手足を動かしリズムをとりながら話す。
 
 
第四段階:
ブロックの頻度が増加。言葉が出なくなる。吃音が出るのではないかという不安が大きくなり恐怖を感じる
 
 
出典『吃音のことがよくわかる本』
 
 
 
 
また、吃音の特徴として
 
 
・吃音が出るときと出ないときがあったり、日によっても出る時間と出ない時間があったりする。
 
 
・一概に吃音症状が出なくなったからと言って完治というわけではなく、環境の変化、精神的負担などによって再発することも多い。(全く出なかったのに思春期になり再発することも多いそうです。)
 
 
会話する相手によっても吃音が出たり、出なかったりする。
 
 
ということがあげられます。
 
 
とにかく家でできる一番の対応は悪化させないためにゆっくりと話を聞いてあげる環境を作ることなのです。
 
 
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3.吃音児との具体的なコミュニケーション方法

 
 
その後息子は年少から療育に通うようになり、言語聴覚士の先生へのリハビリ通院も始めました。
 
 
実際に言語聴覚士さんから具体的な会話の方法を教えていただき、その通りにやってみると2週間ほどで随伴症状はぐっと減っていったのです!
 
 
それでは私が実際にやっていたコミュニケーションのポイントを3つお教えします。
 
 
・親がゆっくり言葉と言葉の間を取って話す。
 
・会話を遮らない。
 
・話が伝わっているということを伝える。
 
 
伝わった時は「~なんだね」と反復し、うまく言葉が出てこなくても「~っていいたかったんだね」と伝える。
 
 
大人が思っているよりも何倍もゆっくりその子その子の理解のペースに合わせて会話してあげることがなにより大切です。
 
 
ちゃんと伝わっているんだよ、わかっているよという注目を与えることで子どもも安心して会話することができます。
 
 
もちろん中には子どもが保育園などで話し方をお友達から指摘されたり、わざとそうやって話しているわけじゃないのに変にマネされたりすることもあるかと思います。
 
 
だからこそ家では安心して会話できる環境を整えちゃんと伝わったんだという成功体験を作ることが一番大切なんです。
 
 
現在息子は療育施設で週1回の訓練と月1回の通院での訓練で、だいぶスムーズに会話できるようになってきています!
 
 
まだ吃音はなくなってはいませんが、長いスパンで焦らず対応することがとても大切だと感じています。
 
 
 
 
最後に私が伝えたいのは吃音は言語障害 「生まれつき」が大半だということを忘れてほしくないのです。 もちろん環境などで後天的に吃音になる方もいらっしゃると思いますが、幼児期の吃音の大半は生まれつきです。
 
 
だからママが 
 
 
赤ちゃんの時にちゃんと話しかけてあげなかったからだ… 
 
本を読み聞かせてあげなかったからだ…
 
仕事ばかりであまりコミュニケーションをとってあげられなかったからだ…
 
 
こんな風にどうか自分も子どもも責めないでください。
 
 
こういった行動が一番吃音を悪化させます。 吃音で悩んだらまず一番に環境を整えること。療育に行ったり、通院するより、おうちでリラックスした環境で話をすること。
 
 
それを第一に考えてみてください。 それだけで絶対に変わります!ぜひ今から試してみてください。
 
 
 
 
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執筆者:神保早苗
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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