通常級がいいの?それとも支援級?そもそも軽度やグレーゾーンのお子さんなら支援級を検討する必要ってある?と迷っていらっしゃいませんか?今回は支援級のメリットや支援級選びのポイントについて詳しくお伝えします。 |
【目次】
1.今の時代、支援級を検討する目的とは?
みなさんのお子さんは、通常級がピッタリですか?支援級がピッタリですか?
以前もこのテーマでお届けしていますが、まだチャックしていない方はチェックしてみてくださいね。
そもそも、軽度&グレーのお子さんが支援級を検討することって意味あるの?とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんね。
学習に遅れのないタイプなら、なおさらですよね。
特別支援教育は、少しずつ姿を変えています。支援級もその1つ。
私たちが子どもの頃の特別支援は、基本的には知的障害(自閉症、ダウン症も含む)のあるお子さんの受け皿として機能していました。
この頃は、まだ「特殊教育」と言われていた時代でした。
21世紀に入ると、その名称も「特別支援教育」に変わり、知的障害のないお子さんも支援の対象になりました。
確かに今でも、支援級の多くは通常級では学習が難しいお子さんの個別支援の場になっています。
しかし、今はそれだけではありません。
知的障害のない軽度のお子さんが勉強以外の特性に個別支援を受ける場になっています。
つまり、今の時代で支援級を検討する目的は主に2つあります。
1.学習に関する個別の配慮を受ける
2.集団活動の参加に関する個別の配慮を受ける
2番の観点を、お父さんや周りの方々が知っているか?ということが、家族内の意思決定に影響しますね。
2.通常級?支援級?意外と知らない支援級の4つのメリット
ここからは、なぜ支援級を検討するのか?という点について、支援級の4つのメリットから考えてみましょう!
◆① 先生が専門知識を持っている!
発達障害・グレーゾーンの子どもには一般的な子育て術が通用しないことが多いです。だから、専門的な知識やスキルが大事。
支援級におられる先生は、特別支援の知識が通常級の先生より豊富です。
正直、例外的な先生もおられますが… 実際に支援級の先生とお話をしてみて、わが子を預けたいと思うかどうか?判断してくださいね。
◆② 個性や発達の特性を尊重できる!
専門的な知識やスキルが必要なのは、お子さんの個性をつぶしたり、発達の特性をエスカレートさせないため。
通常級では対応できないことも、支援級なら合理的な配慮を受けやすくなります!
◆③ 二次障害を予防しやすい!
通常級や家庭で放置されてしまったり、逆効果の対応をされてしまって二次障害へと発してしまうケースが増えています。
代表的なのは、不登校の傾向、攻撃的な態度、鬱々としたメンタル面です。
1つでも心配があるなら、適切な対応を受けられるのはどこなのか?を考えてみてくださいね。
◆④ 通常級へ戻れる支援級もある!
これはメリットというワケではありませんが、昔の支援級とは大きく違う点です。
昔も「通常級には戻れない」という決まりはありませんでしたが、現実的には少なかったと思います。
それは、支援級にいるお子さん達が知的障害がメインだったからです。
今では、集団活動に適応できないお子さんを受け入れる支援級がありますから、通常級に戻るお子さんが出ています。
※ただし、支援級の考え方は地域性や学校の風土によってまちまちですから、お住いの地域の状況をよく調べてくださいね!
3.支援級を選んで後悔しないための3つのポイント!
このように、お子さんが伸び伸びと過ごしながらも発達を支援してくれるメリットの多い支援級ですが、支援級を選んで後悔しないための3つのポイントがあります。
ここからは、3つのポイントについて解説します!
◆①カリキュラムをしっかり調べる
まず、入ろうとしている支援級が
・学力が遅れがちな子へ向けた学級
・集団活動が遅れがちな子へ向けた学級
のどちらが色濃いか知っておきましょう。
特に、IQが100以上で支援級を検討している場合には、学習面が物足りなくならないか時間割をもらってください。
お父さんの反対の理由は、カリキュラムを知らないことが原因かもしれません。
最近の支援級は、(場所にもよりますが)教科の勉強がしっかりしている所も多いです。
「歌をうたって遊んでいるクラス」という先入観があるなら、時間割はしっかり聞いておきましょう!
学力に問題がないのなら、通常級へ戻った前例があったかどうかを聞いておくのも良いでしょう。
◆②どんな特性をどう支援して欲しいのかを決めて入る
支援級に入って、「思ったのと違っていた」とならないために必要なのは、
・何を目的にして支援級に入るか
・どんなふうに支援して欲しいか
を明確にして支援級を選ぶことです。
この2つが学校任せになってしまうと、先生の異動があったときなどに「こんなはずじゃなかった!」となってしまいがちです。
お子さんのどんな特性に配慮が必要で、どんなふうに支援が必要なのか、を明確にした上で、 「それは普通級では難しいですが支援級ならサポートが可能です」という意思疎通を学校側とすり合わせることが大事です。
支援級だからと言って、学校へ丸投げでいいということにはなりません! カリキュラムを知った上で、わが子を支援できる環境として支援級を検討しているなら周りの方々も応援してくれます。
◆③「家ではもうお手上げだから」という理由で支援級を選ばない
なぜこの理由で支援級を選ぶべきではないのでしょうか?
それは…支援級は、家庭教育をする場ではないからです。
学校の先生は、母親ではありませんよね。
子育ての悩みが、特別支援の先生の専門性で改善できるならば、支援級ほど素晴らしい場所はありません。
学力や集団活動など、主に学校で培われる力を、個別に引き上げてくれることには特別支援の先生方はプロですし、学校という環境がベストです。
ところが!!!
・お母さんとの意思疎通ができずに子どもがキレてばっかり
・反抗的になって手が付けられない
・お父さんが厳しすぎて子どもがストレス過多になってメンタル症状が出てきた
などの家庭内のコミュニケーションが発端になっている問題は、支援級だけでは改善しません。
もちろん、学校でも家庭でも落ち着かなかった子が支援級にうつることで少し落ち着いてくることはあります。
お母さんが好きで子どもと揉めている訳ではないことも、もちろん分かっています。
だからこそ、根本となる親子のコミュニケーションが手付かずだと、「学校では上手くやれるけど、家ではまだまだ手がかかって…」という状態が残ってしまいます。
ベストなのは、家でも学校でも発達支援が受けられること!!なんです。
4.家ではスキルを身につけた「お母さん」が発達を支援する!
私がまだ学生だった頃、特別支援を学ぶ大学のコースに1学年に1〜2人、 先生になりたい目的ではなく、「我が子が発達障害だから」という理由で対応を学びに来ていたお母さんたちがおられました。
何百万円も学費を支払って、何年も仕事を休んで大学に通って来ているお母さん。
すごいな〜と思う反面、そんなやり方でしか発達支援が学べないなんて、(社会が)おかしくない⁉と思っていました。
しかし裏を返せば、発達支援というのは、本来、大学でしか学べないほど専門性の高い内容なんです。
発達障害の子育ては、最高レベルに難しいんです。
だから私は、こうしてお母さんが学べるようなオンラインの仕組みを創りました!
それでも、子ども一人ひとりに合う方法を私がすべてアドバイスしても追いつきません。
だから、お母さんたちにはお金と時間の自己投資をしてもらい、その覚悟のある人だけと個別相談をして「これで行きましょう!」というプランを手渡して、子育てを変えていく学びをスタートしてもらっています。
うちの子にはどうするのがベスト?と思ったら、人に聞くのではなく、自分で考えられるようになりたい!
と思う人だけを対象としてこの発達科学ラボを運営しています。
私から習えば、子どもの脳のどこが得意でどこが不得意で、どうすれば得意を伸ばしたり 苦手を減らす対応ができるのか?を自分で考えられるようになります!
発達支援は、家庭が軸になると上手くいき始めます!
家庭の問題は、家で解決する!
改めてこの意識を持ち、お母さんご自身のスキルアップを真剣に考える方のサポートを全力でしていきますよ。
学びだけでなく仕事もしたい人 !子どものために仕事を変えたい!自分のためにも仕事を変えたい! そんなママに向いてます!
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学んで子育てを変えたい人 !今の生活スタイルをあまり変えずにまずは子育ての悩みを解決したい人に向いてます!
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来年度は、もう今の悩みから解放されて、ママが先導してどんどん脳が育つ家になっている!
そんな未来を想像できる人が学ぶと成果が出てきます!
「支援級選び、失敗した!」とならないためのヒントを配信しています。
執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)