発達障害の子が「風呂嫌い」の理由は?お風呂を嫌がる前に気持ちを変えるママの一手

 

発達障害の子が「風呂嫌い」で困っていませんか?それにはその子なりの理由があります。ここでは、お風呂に入るというママの考え方を見直しながら、発達障害の子がお風呂を嫌がる前に行うママの対応をお伝えします。
 

【目次】

 

1.発達障害の子が風呂嫌いで困っていました

 
 
「お風呂に入ろう!」と声をかけても、だらだらしてなかなか動き出さない
 
 
入ったら入ったで水を出しっぱなしにして中々洗おうとしない。
 
 
髪を洗うのは断固拒否。無理に洗えば大騒ぎでお母さんもぐったり…
 
 
このようなことが続くと、毎日イライラしてしまいますよね。なにかと忙しい夜の時間に、スムーズな行動をしてくれないのはお母さんにとってはストレスでしかありません。
 
 
私も毎日、もうすぐ年長になる5歳の息子とお風呂に入る・入らないで親子バトルを繰り返して悩んでいました。
 
 
息子の場合、水はとても大好きで一時期プール教室にも通うほどでした。
 
 
ふと目を離すと水道をひねりずっと流れている水を眺めていたり、洗濯機の回る様子を見たがったりと、水に関すること自体は好んで近寄っていく子です。
 
 
ただ、お風呂は別もの。感覚過敏のある息子は顔に水がかかることとシャンプーの泡の感覚を極度に嫌っています。
 
 
そのためお風呂の中の水遊びはするけれど、髪を洗うことは拒否。
 
 
毎日「お風呂入ろうよ」と「入らない!」のひと悶着で、あまりに酷い時は癇癪まで起こす始末。
 
 
 
 
シャンプーを無添加に変えたことで多少の嫌悪感は和らいだものの、一時のことで根本的な解決法は見つからずにいました。
 
 
下の子が生まれて私がそちらの入浴を優先しなくてはならなくなったこともあり、毎日お風呂から逃れようと何かと言い訳をし続ける息子。
 
 
入れる頃には私がぐったりしてしまっていました。
 
 
先ほどお伝えした息子のように、発達障害の子がお風呂を嫌がるには様々な理由があります。
 
 
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2.お風呂を嫌がる理由

 
 
発達障害のある子が風呂嫌いな理由は、様々な特性をもっているためだと考えられます。
 
 
例えば、アスペルガー傾向のある子どもがお風呂に入らない理由は、こだわりや切り替えの苦手さといった特性が関係しています。
 
 
我が家の息子のようにお水は好きなのに、お風呂は嫌いといったケースの子もいます。
 
 
お風呂の時間を大人都合で突然言われてしまったり、何かで遊んでいてキリが悪かったりとペースを乱されるのが嫌な子もいます。
 
 
さらに、感覚過敏のあるお子さんの場合、音の響き、シャワーの水圧、シャンプーの刺激など浴室独特の空気感に違和感を感じている可能性が高いのです。
 
 
ペースを乱された!という負のイメージに追随して、感覚的に違和感のある空間へ足を運ばねばならない…
 
 
この負のイメージ×負のイメージがお風呂を遠ざけてしまっているんです。
 
 
 
 
ですが、規則的なことを好むアスペルガータイプのお子さんは水好きの子も多い。
 
 
つまり楽しい環境とタイミングを整えてあげれば、感じている違和感を和らげられる可能性は大いにあるんです。
 
 
毎日お風呂を嫌がる息子を見て、「そもそもお風呂に入る意味ってなんだっけ?」と私自身で一度考えてみたところ事態は好転していきました。

 
 
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3.発達障害の子がお風呂を嫌がる前にするママの対応

 
 
みなさんは、なぜ毎日お風呂に入るのか考えたことはありますか?
 
 
身体をきれいにするため?
温まってリラックスするため?
 
 
それぞれあると思いますが、少なくとも上記2つは大人目線ではないでしょうか。
 
 
子どもは身体が多少汚くても平気だし、リラックスしたいとも考えていませんよね。
 
 
子どもにとって大切なこと。それは「楽しいかどうか」ということではないでしょうか。
 
 
要はお風呂嫌いな子どもにとって、浴室は面白くない場所になっているんです。
 
 
だったら、楽しい場所にしてしまえばお子さんはお風呂に入るようになりますよね。
 
 
そこで私が取り入れたのが環境づくりと声かけのタイミングです。
 
 
ここで前提として、感覚過敏のどうしても不快が強いものに関しては強制しないほうがよいということをお伝えします。
 
 
感覚過敏はその人にしかわからないかなりストレスがかかることです。
 
 
ストレスが緩和されることで感覚過敏も和らいでいきますので、もしシャンプーが嫌など明確になっている場合はまずそこは触れないであげてください。
 
 
どうしても必要な場合、例えば病気に繋がるなどの場合は本人に伝えて納得してもらったうえで対応することをお勧めします。
 
 
さてその前提をお話したうえで、まずは環境づくりについてお話します。
 
 

◆環境づくり

 
我が家は帰宅後何か遊び始めてしまうと途中で切り上げるのは難しいと判断し、帰宅したその足でお風呂に直行できる工夫をしました。
 
 
具体的には洗面台の鏡に矢印と「おふろはこっち」という文字を書いた紙を貼りました。
 
 
ちょうど我が家は洗面台の横に浴室があったので、この紙1枚でも目印になりましたが、ご家庭によってはビニールテープでマッピングをしてナビゲーションしてもよいかと思います。
 
 
大切なのは楽しいことをやり始める前にお風呂の存在をアピールしておくことです。
 
 

◆声かけのタイミング

 
 
子どもが何かに夢中になる前にお風呂の声がけをします。
 
 
我が家の場合は帰宅後にお風呂に直行することが狙いなので、手を洗えたタイミングで 「手を洗えたね!早い!ついでにお風呂入っちゃおうか」と声をかけます。
 
 
さらに「お風呂入ったら好きなテレビ見ていいよ」とご褒美も付け加えるんです。
 
 
そうすることで、手を洗って褒められた上にご褒美まで用意されていると知った子どもはすんなり行動に移してくれました。
 
 
お風呂に入れたあとも大切です。
 
 
「すぐにお風呂に入れたね」「お母さん助かった!」など、簡単で良いので声をかけてくださいね。
 
 
入浴の前後でポジティブな肯定の声かけを受けるということが行動を後押ししてくれるんです。
 
 
 
 
これを繰り返すことで、親子のお風呂へのストレスが減り、息子の感覚過敏による嫌悪感も減っていきました!
 
 
いかがでしたでしょうか。
 
 
環境づくりと声がけのタイミングで親子バトルを減らすことができます。発達障害の子の「風呂嫌い」で困っているママは一度試してみてくださいね。
 
 
お風呂に限らず、日常生活の中で行うことで子どもがなかなか動いてくれないと困った時は、その行動のそもそもの意味が子どもの目線になってといるか・いないか見直してみるとよいト思います。
 
 
そして、子ども目線でない場合は一度深堀して、お子さんが楽しくなる工夫をしてみてくださいね。
 
 
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執筆者:仲田なぎさ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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