親の想いは、発達障害・グレーゾーンの子育ての「パズルでいう大切なピース」です。 〜想いと○○が一致すると最強の環境になる!!〜

子どもの発達に必要なものは何でしょうか?それは、「親の想い」です。でも、発達障害・グレーゾーンの子育てでは、想いが強くてもうまくいかないこともありますよね。今日は、想いと○○を一致させて、子育て環境をより良いものにする方法をお伝えします。
 

【目次】

 

1.「親の想い」が、子どもを発達させる!って知っていますか?

 
 
子どもの成長には、
 
・発育=体が大きくなる“量”の成長
 
・発達=新しいことを学習していく“質”の成長
 
の2種類があります。
 
 
このうち、発育は「遺伝」の影響が大きい要素であり、発達は遺伝子よりも「環境」の影響が大きいことが特徴です。
 
 
「環境」というと、どこに住んでいるのか(土地柄)、どんな家族構成か、どんな学校に通っているか、どんな習い事をしているか、どんな先生がいるのか、などを思い浮かべますよね。
 
 
もちろん、これらも子どもを取り巻く環境であることに違いありません。 では、これ以上に子どもの育ちに影響を与えるものをご存知ですか?
 
 
それは「親の想い」です。
 
 
気持ちや想いや心などの目に見えないものが、なぜ「環境」なのか?ピンと来ない場合もありますよね。
 
 
その理由は、です。
 
 
ヒトの脳は、感情や思考が、行動に結びついて表現されるようにできています。
 
 
 
 
もしも、私たちが思ってもいないのに勝手に手が動いたり、考えてもいないのに勝手に話したりしたらすご~く困りますよね?
 
 
裏を返せば、人は想ったり考えたりしないと行動が起きないような仕組みで動いているのです!!
 
 
想いとか、心とか言うと非科学的なことを言っているように感じられるかもしれませんが、私たちの精神や心は、脳の働きそのものなんですよ。
 
 
ですから、親が何を想い、何を考えているのか?が、親の行動を決めるのです!!
 
 
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2. なぜ「親の想い」が子育てに大切なのでしょうか?

 
 
では、なぜ親の想いや行動が環境と呼べる程に重要なのでしょうか?それは、育ちのメカニズムにあります。
 
 
子どもの発達は、すべてが遺伝子でプログラムされているのではありません。実際には、発達の環境条件が揃わないと子どもの隠された力が発揮されないんです。
 
 
例えば、綺麗なバラが咲く種(遺伝子)から生まれた花でも、太陽の光を十分に受けられなかったり、水を十分に得られなかったりする環境だったら、綺麗な花を咲かせることはできませんよね。それと同じです!!
 
 
人も、養育者による環境刺激(行動による働きかけ)がないと発達も発育も進みにくくなることが分かっています。
 
 
子どもがお花なら、親は天気のようなもの!
 
 
私たちも、どんなに素晴らしい遺伝子を持っていても、環境条件が揃わないと持っている力を発揮することはできません。
 
 
 
 
環境条件の中で、最も大きいものが「人」の影響です。
 
 
例えば、まだ喋らない赤ちゃんに対して、「この子はもうすぐ話し始めるだろう。まだ話せなくても言うことは分かるだろう」と思って、親はたくさん話しかけますよね? その行動が、子どもを刺激して本当に話せるようになってくるのです。
 
 
「まだ話さないから話しかけなくてい〜や!」と思う家庭では、刺激が足りなくなることもあります。
 
 
まだ歩いていない赤ちゃんに対して、歩くだろうと思って体を起こしたり、外に連れ出したりする親の行動が本当にその能力を引き出すパズルのピースの役割を果たすのです!!
 
 
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3.「想い」と「○○」を一致させて子どもの発達を積み上げよう!!

 
 
発達がゆっくりだったり凸凹だったりするお子さんをお持ちの親御さんは、人一倍、想いが強い方もたくさんいらっしゃいます。そのようなご家庭には、「想いが足りないから、子どもが発達しない」ということは当てはまりません。
 
 
親が諦めずに、1つ1つの発達を積み重ねることが重要ですよね!! ただし、ここで大事なのは、想いだけでは、うまく実現しないことがあるという現実です。
 
 
なぜか?
 
 
植物の花が咲いたり実をつけたりするためには、科学的に妥当な環境が必要だからです。日光の照射が、1日何時間以上になれば花が咲くとか、何時間以上の日が、何日間継続したら実になるなど…最後の最後は、科学的な条件が必要なんです。
 
 
いくら「咲いて欲しい」という想いが強くても、条件に見合わない日光の当て方をしていたら残念ながら花は咲きません。 しかもこの条件は、花の種類によって異なりますよね。
 
 
またまた人も同じ。
 
 
子どもそれぞれの発達状況に合わせて、個別に、科学的な条件を揃えてあげることが大事なのです。
 
 
私は、発達科学の知識と経験によって子どもに必要な「科学的な条件」を個別にアドバイスをしています。
 
 
なにかの能力を引き出すためには、「想い」と「行動(科学的な条件)」が揃っていることがポイントです。科学的な条件を作り出すには、親の行動が必要不可欠だからです。 そして行動するには、想いが欠かせませんよね。
 
 
言葉を引き出す場合でも、歩くことを引き出す場合でも、読み書きを上達させる場合でも、落ち着きのなさを改善する場合でも、「想い」と「行動」が一致することが大事です。
 
 
発達を積み上げることは、非常に緻密な戦略の上に成り立ちます。
 
 
特に、軽度発達障害やグレーゾーン(パステル)の場合には、環境の影響がすご〜く大きく影響します。ですから、私は、想いのあるお母さんと数多く出会いたいと想っています。
 
 
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執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー 学術博士,臨床発達心理士)
 
 
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