「自分で決めなさい」では、自立できません

やる気・学習意欲

「勉強は自分のためでしょ」

「もう中学生なんだから、自分で考えて」

「あなたはどうしたいの?」

子どもに自分で考えてほしくて、
こんなふうに聞いたことはありませんか。

ところが返ってくるのは、

「別に」

「わからない」

「どうでもいい」

そのたびに、
この子には夢がないのかな。
自分で考える力がないのかな。
このまま何も考えない大人になったらどうしよう・・・

不安になって、

「だったらこの学校は?」

「このくらい勉強しておいた方がいいよ」

と、結局ママが決め始める。

そして子どもは、

「うるさい」

「別に行きたくない」

と反発する。

これ、
子どもに主体性がないからではないんです。

そもそも、

「自分で決める」と
「全部自分で考える」は違います。

まだ経験の少ない子どもには、
今、自分に見えている世界の中だけで、

「将来どうしたい?」

と聞かれても、
未来そのものが見えていないことがあります。

真っ暗な部屋で、

「好きなものを選んでいいよ」

と言われても選べないのと同じです。

だから必要なのは、
親が何も言わずに見守ることではありません。

少し先を生きている大人が、

「こんな未来もあるよ」

「こういう選び方もできるよ」

と、子どもがまだ知らない未来に
光を当ててあげること。

そのうえで、最後に、

「じゃあ、あなたはどうしたい?」

を返すことです。

ただし、

ここで一つ、
ものすごく大事なことがあります。

「そんなこと言ったって、
うちの子は私の話なんて聞きません」

そう思ったママもいると思います。

その通りなんです。
発達凸凹のある子に、
いきなり未来の話をして、

「あなたはどうしたい?」

と聞いたからといって、
すぐに本音を話してくれるわけではありません。

むしろ、

「知らない」

「うるさい」

「今それ関係ないじゃん」

で終わるのが目に見えている・・・

ここを飛ばして、
「子どもの主体性を尊重しましょう」
と言われても、
夢物語にしか聞こえないと思います。

だから私は、
その前にやることがあると考えています。

まず、親子のコミュニケーションを整えることです。

ママが話しかけた時に、

「また何か言われる」

「どうせ否定される」

「また勉強の話でしょ」

と子どもが身構えていたら、
どれだけ素敵な未来を見せても、
言葉は届きません。

逆に、

「ママは自分の話を聞いてくれる」

「否定せずに分かろうとしてくれる」

「何を言っても大丈夫」

という安心が積み重なっていくと、
少しずつ子どもは本音を話し始めます。

ここが発コミュでつくっている土台です。

我が家でも、
中学生の息子がある日、

「1か月、ゲーム禁止にする」

と言い出したことがありました。

私が、

「テストがあるからゲーム禁止」

と決めたわけではありません。

私が全部黙って、
息子が突然その結論にたどり着いたわけでもありません。

発コミュを学んで実践してきたことで

日頃から、
今どうなっているのか。
このままいったらどうなるのか。

本当はどうなりたいのか。

そのためには、
どんな方法がありそうか。

そんな話を、
少しずつできる関係がつくられてきました。

だから、

私の言葉を聞ける。
私も息子の言葉を聞ける。
お互いに本音で話せる。

その土台があったうえで、
最後に息子自身が、

「じゃあ俺は、1か月ゲーム禁止にする」

と決めた。

だから
同じゲーム禁止でも、
ママに取り上げられたゲーム禁止とは、
まったく意味が違います。

自分で選んだことだから、
自分の未来のための行動になるんです。

ここが、

勉強を

「やらされるもの」から、

「自分で選んだもの」

に変える分かれ道です。

私たち親は、
主体性を育てようとすると、

「口を出してはいけない」

「子どもに全部決めさせなくちゃ」

と思いがちです。

けれど、

子どもに全部丸投げすることが、
自立ではありません。

逆に、

「この学校がいい」

「この勉強をやりなさい」

と未来まで親が決めてしまえば、
いつまでも人生の主語はママのままです。

大切なのは、その間です。

まず、
本音を話せる親子になる。

そのうえでママが、
子どもにはまだ見えていない可能性を見せる。

「こんな未来もあるよ」

「あなたには、
こんなこともできるかもしれないよ」

「もしここまでできたら、
次は何をしてみたい?」

未来を広げる

必要なら、

「こんな方法と、
こんな方法もあるよ」

選択肢だって渡していい

そして最後は、

「どれにする?」

「あなたはどうしたい?」

決定権を返す

人は、

誰かから与えられた未来より、

「私はここへ行きたい」

と自分でYESを出した未来に向かう時、
動く力が生まれます。

だから私は、
子どもが勉強しない時に、

「どうしたらやらせられる?」

と、テクニックだけを考えるママではなく、

まず、

「この子は今、
私に本音を話せる状態かな?」

と考えられるママを増やしたい。

そのうえで、

「この子にはまだ見えていない未来を、
私はどこまで一緒に見せてあげられるだろう」

「最後のYESを、
ちゃんとこの子に返せているだろう」

と考えられるママを増やしたいんです。

勉強することも。
進路を選ぶことも。
将来を決めることも。

親の正解を歩く人生ではなく、
その子自身が、

「自分はこっちへ行く」

と決められる人生にしてほしいからです^^

そのために、
発コミュで整えるのは、

ただ言うことを聞く子にするための
コミュニケーションではありません。

お互いに本音を話せる関係をつくること。

そして、
その子だけの人生を、
その子自身が選んで歩いていける土台をつくることです。

今日、子どもが「わからない」と言ったら、すぐに未来の質問を重ねなくても大丈夫です。

まずは、

「そっか、今はわからないんだね」

と一度受け止める。

それだけでも、

「ママは答えを押しつけない」

という小さな安心が積み重なります。

そこから少しずつ、本音を話せる親子になっていく。
未来は一緒に広げる。

最後のYESだけは、子どもに返す。

その順番で、勉強も人生も、子ども自身のものにしていけばいいんです。

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