子どもがYouTubeに夢中でごはんを食べない様子にお困りのママはいませんか?私もかつては息子の食事に1時間かかり毎回イライラしていました。そんなママでもちょっとした工夫で子どもが集中して食べられるようになる方法をお伝えします。
1.ごはんを食べない子どもにイライラして食事の時間が苦痛になっていませんか?
楽しいはずの食卓が、子どもがテレビやYouTubeに夢中でごはんを食べなかったり、立ち歩いたりして思うように進まない…。
しまいには「食べさせて」という始末。
そんな状況にイライラしているママはいませんか?
我が家でも同じような悩みを抱えていました。
食事がなかなか進まない子どもに「しっかり座って」「ちゃんと食べなさい」と怒ってばかり。
食事の時間が「楽しい家族のひととき」ではなく、私にとってストレスの原因になってしまっていました。
そんな中、子どもへの指示出しを少し工夫してみると、徐々に子どもが集中して食べるようになり食事時間がグッと短くなってきました。
この記事では、ごはんを食べない子どもにイライラして食事の時間が苦痛になってしまっているママに、叱らずに子どもが集中して食べるようになる方法を私の経験談とともにお伝えします。

2.「しっかり座って!」「ちゃんと食べなさい!」と怒ってばかりでした
我が家の5歳の息子は切り替えが苦手。
食事前はたいていタブレット端末でYouTubeを見ています。
「ごはんだよ」と伝えても、なかなかやめられません。
いつからか「見ながら食べる」と言い、端末を食卓において食べる習慣がついてしまいました。
よくないとは分かっていても、もともと少食なので見ながらでも食べてくれればよし、という思いで容認してしまいました。
案の定、ここからどんどん食事のマナーが崩れていきました。
YouTubeに夢中なので、食べるスピードが遅くなる
↓
遅いので食べさせる
↓
自分で食べなくなり「食べさせて」と言う
↓
食事に飽きて何度も立ち上がる
↓
注意すると母の膝の上に座ってくる
また、食べているものを意識して見ていないのでこぼしたり、コップを倒したりなんてことも多々ありました。
このような悪循環に陥ってしまい、ダラダラ食べで食事に1時間近くかかるようになり、イライラしっぱなしの私。
「しっかり座って!」「ちゃんと食べなさい!」「もうYouTube消すよ!」と、私の怒号とともに強制的にYouTubeを消したり、膝の上に乗ってきても自分の椅子に座らせたりが日常でした。
しかし、もちろん子どもも反抗するのでどんどん食事時間がお互い苦痛なものとなってしまったのです。

3.ごはんを食べない子どもに伝わる声かけのコツ-脳の負荷を軽くしよう!
YouTubeを見ながら食べるということがきっかけでたくさんの問題がでてきてしまい、何から手をつけていいのか分からなくなりました。
食事時間がただの栄養補給になってしまい、母親の私がイライラする時間に変わっていったのです。
どうしていいのか分からなくなってしまった私は一度に直そうとして、「しっかり座って!」「ちゃんと食べなさい!」こんな指示出しばかりになっていました。
このような言い方では子どもには伝わっていません。
「しっかり」や「ちゃんと」が具体的になんなのかを伝える必要があります。
「しっかり座って」の中身は
・YouTubeを消す
・自分の椅子に座る
・席を立たない
・両足を足台につける
・姿勢よく背中を伸ばす
「ちゃんと食べなさい」の中身は
・自分でお箸やスプーンを使って食べる
・こぼさないように気をつける
・残さず食べる
これだけのことを荒々しい口調で曖昧な言葉で言っていたので、子どもはただ「お母さんいつも怒ってる」というようにしか映っていなかったと思います。
そもそも何か行動をし始める時は、脳に負荷がかかります。
その負荷をどれだけ抑えてあげられるかがお母さんの声かけで変わってきます。
子どもにやってほしいことを細かく分解して伝えるのです。
そうすることで、お母さんからの指示を聞いて、【考えて、行動する】という脳の2ステップの処理を【行動する】という1ステップに抑えてあげることができます。
【考える】内容を具体的に伝えてあげると何をすればよいかが明確なので行動しやすくなります。
例えば、「しっかり座って」を「YouTube消そうね」「おしりぺったんして座るよ」「背中ピンとするとかっこいいよ」というように何段階かに分けて指示を出すと子どもに伝わりやすくなります。
また「ぺったん」や「ピン」など擬態語や擬音語を入れてちょっと面白おかしく言うのも効果的です。
その時に、ひとつの行動をし始めたり終えた後に褒めることも大事なポイントです。
やってほしいことを分解すると、自然と褒める回数も増えるので子どもの中にも「できた」が積み重なり自信につながっていきます。

4.集中して食べるようになる!指示を分解したら食事時間がグッと短縮
「指示を分解すること」-これを踏まえて、私がイライラしながら子どもに言い放っていた「しっかり座って」や「ちゃんと食べなさい」の中身が何なのか、を分解してみると
今の子どもにとって必要なことって何だろうと考えるようになりました。
「両足を足台につけること」?
「姿勢よく背中を伸ばすこと」?
「こぼさないように気を付けること」?
「残さず食べること」?
それよりもまず「YouTubeを消す」ことが先決だと思いました。
しばらく習慣づいていたことなので「ごはん中にYouTubeは見ないよ」と言っただけでは変わりません。
そこで、YouTubeを消せたら、「ごはんの後にお菓子パーティーしよう」や「ママとゲームやろう」などとご褒美作戦をまずは取り入れました。
すると、それを楽しみにYouTubeを消して食卓につくことができるようになったのです。
そして、今度は次のステップとして「自分の椅子に座る」ことを目標にしました。
このように子どもにしてほしいことを細かくすることで私のイライラも減っていきました。
なぜなら、頭の中で「あれもできてない、これもできてない」と思っていたことが、「これができた」に変わっていくからです。
そしてできたことに対して褒めることを続けていくと子どもも自信がついていきます。
子どもにやってほしいことを声かけしようとすると、つい「片づけて」「着替えて」など一言で済まそうとしてしまいますが、それを分解して指示を出すと子どもは動きやすくなります。
我が家では、YouTubeを消して食べられるようになったことで食事時間が15分程度にグッと短くなり、集中して食べられるようになりました。
まだ「食べさせて」や「ママのところで食べる」と甘えてくることもありますが、「食べてくれればオッケー」と初心に立ち返りある程度のことは目をつぶっています。
子どもへの指示出しでうまく伝わってないと思ったらその内容を分解してみることをオススメします。

執筆者: 渡辺 さくら
発達科学コミュニケーション アンバサダー