物を捨てられない子どもにイライラしてしまっていた私。けれど関わり方を少し変えただけで、息子は自分から「整理したい」と言うようになりました。物への執着がやわらいでいった関わり方をお伝えします。
1.物に執着する子に困っていませんか?
子どもが物に執着して困っているママはいませんか?
- 物を捨てたり、手放すことをとても嫌がる…
- 使わなくなったおもちゃなのに、なかなか手放せない
気づけば、家の中はおもちゃでいっぱい… 。
片づけても、片づけても、また元通り。
家がどんどん雑然としていくと、ママの心にも少しずつ余裕がなくなってしまいますよね。
「物を大切にすることは良いこと」そう思いながらも、「このままで大丈夫なのかな…」と不安になってしまうことがあるかもしれません。
もし、物へのこだわりが強くなりすぎて、子ども自身もママも苦しくなっているとしたら…。
必要なものとそうでないものを、少しずつ仕分けられるようになってほしい。
それはこの先、自立して生きていく上でも大切な力となります。
この記事では、物に執着していた子どもが、少しずつ物を手放せるようになった関わり方をご紹介します。

2.物を捨てたがらない息子を説得しようとしていた私
私の息子は、物を手放せない子どもでした。
もうとっくに興味がなくなっているおもちゃや、壊れている物でさえも
「まだいるから」
と言って、全部取っておこうとしていました。
どんどんおもちゃでいっぱいになっていく部屋を見て、
「こんなにたくさん、取っておけないよ」
「これ、使ってないよね?」
そんなふうに、息子に声をかけていました。
片付けしたい気持ちと、息子の気持ちを尊重したい気持ち。
その間で、私自身も少しずつ苦しくなっていきました。
私がどんな声をかけても、息子は断固として物を手放すことを拒みます。
こうして、物であふれる部屋で生活する日々が、しばらく続きました。

3.物への執着の裏に隠れていた発達の特性
そんな中、発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学ぶ中で、ある気づきがありました。
自閉スペクトラム症(ASD)の子どもの中には「物に執着する」という特性がある子がいることを知ったのです。
私の息子にも、ASDの特性があります。
物に執着することは、わがままでも性格の問題でもない。
そう知ったことで、私は少しホッとしたのを覚えています。
物への執着は、普段の会話を肯定的なものにし、子どもの安心を育てていくことで、 少しずつやわらいでいくことも学びました。
まだ成長途中の子どもが「物への執着」という形で、気持ちを表していることもあるということも知りました。
だからこそ「どうしてできないの?」と否定するのではなく、まずは気持ちを受け止める関わりが大切だと気づきました。
それまでの私は「どうしてそんなに捨てられないの?」と、つい否定的な声かけをしていました。
でもそうではなく「大事なんだね」と、まずは息子の気持ちを受け止めてあげることが必要だったのです。

4.気持ちを受け止め、選択肢を示す関わり
そこで私は、息子が手放したがらない物に関しては、口出ししないことにしました。
「これはまだ必要」と息子が言ったときには、
「そうなんだ、大事なんだね」
こんなふうに、息子の気持ちを受け止めることを繰り返しました。
また、「これはもうママは使わないから、使ってくれる人にバトンタッチしようかな」と、私自身が必要なものとそうでないものを仕分ける姿を、あえて言葉にしながら見せるようにしました。
「捨てる」のではなく「リサイクルする」という選択肢があることを伝えていったのです。
すぐに変化があったわけではありません。
それでも、このやり取りを続けていくうちに、息子は少しずつ「リサイクル」という考えに興味を持ち始めました。
「ぼくの使ってない物も、誰かが喜んで使ってくれるのかな?」
そんな言葉が、息子の口から出てくるようになったのです。

5.必要ないものを楽しみながら仕分けられるようになった息子
気持ちを受け止めてもらえるようになってから、息子は少しずつ物への執着を手放せるようになっていきました。
最近では、自分から
「部屋の物を整理したい」
「もう使わないものをリサイクルショップに持って行きたい」
と言うようにもなりました。
私が勝手に判断するのではなく、息子と一緒に物を仕分けていくことを今も大切に過ごしています。
「リサイクルショップでの売上金は、息子のお小遣いになる」というご褒美つきで、息子のやる気も少しずつ高まってきました。
もし、物を捨てたがらない子どもにイライラしてしまうことがあったら、まずは、その思いを受け止めてあげるところから始めてみてください。
自分の気持ちを受け止めてもらう経験を重ねることで、子どもは少しずつ「必要なもの」と「そうでないもの」を自分で選べるようになっていくのだと思います。

執筆者: 三谷 のぞみ
発達科学コミュニケーション アンバサダー





