子どもに指示が伝わらない理由|「ちゃんと」が通じない本当のワケ

親子が笑っている様子
子どもに指示が伝わらない理由を、実体験と白黒思考の視点から解説。『ちゃんと』が通じない背景と、曖昧な指示を分解して伝える具体策で、親子の衝突を減らします。今日からできる声かけのコツを紹介します。
 
 

1.子どもに指示が伝わらない?「ちゃんと」が通じない日常の場面

 
 
「ちゃんと片付けて」と言ったのに、子どもが動いてくれない
 
 
片付けないで座っているから
 
「早くやって」
「出したおもちゃ全部片付けて」
 
と続けて指示を出す。
 
 
聞いていないのか動かないから、結局イライラしながらママが片付ける…なんてお家はありませんか?
 
 
親の頭には「いつも通りでいいのに」「なんでわからないの?」という疑問が浮かびますよね。
 
 
以前の私もこうして、親も子もモヤモヤしたまま時間だけが過ぎていきました。
 
 
おもちゃが散らかっている部屋
 
 

2.何度言っても伝わらない… 私が混乱した子育ての実体験

 
 
我が家には年長の長女がいます。
 
 
年長さんですと、一人で準備やお片付けができる子も多いですよね。
 
 
「幼稚園行く準備して」と言えば、洋服を着替えて、リュックを背負って靴を履ける。
 
 
このくらいはできるかなと思っていました。
 
 
でも我が家の長女はそれができませんでした。
 
 
「準備して」と言えば、それに関連すること。
 
 
「片付けて」と言えば、おもちゃを全部しまうこと。
 
 
これが、初めてやたまに何回かしかやったことがないことならわかります。
 
 
でも私が指示を出すことは、娘がいつもやっていること、何回もやったことがあることです。
 
 
それなので「なんでできないの?」の疑問ばかりでとても困惑していました。
 
 
YouTubeをみたいという娘に、「じゃあお風呂から出てきたらね」と言ったとき、お風呂から出て裸のまま髪もびちょびちょでYouTubeを見始めた時もありました。
 
 
「なんでもうYouTube見てるの?まだお着替えもしてないじゃん」に「だってお風呂から出たら見ていいって言ったじゃん」と言い返しました。
 
 
その返事にとてもびっくりしました。
 
 
確かに「お風呂から出たらね」とは言いました。
 
 
しかし私の中では、「お風呂から出る」という言葉の中に、体を拭く・着替える・髪を乾かす、という流れまで含まれていました
 
 
YouTubeを見るのは、その全部が終わった後だと当然のように思っていたのです。
 
 
でも娘は字面の通り、言われた通りのことだけ、それだけやればいいと本気で思ったのです。
 
 
『うちもある』と思った方もいるのではないでしょうか。
 
 
毎日やっていることでもいちいち言わないとわからないのかと面倒にも思ったし、それくらいもわからないのは、何か問題があるのだろうかと心配になりました。
 
 
テレビの前で踊っている子どもとリモコン
 
 

「どうしてこうなるの?」が分かると、
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3.子どもに指示が伝わらない理由| 白黒思考で考える受け取り方

 
 
言われた字面を、そのまま受け取るには理由があります。
 
 
それは白黒思考という脳の特性が関係しています。
 
 
白黒思考とは0か100かで物事を判断する思考のことなので、その中間のグレーがない状態と言われています。
 
 
冗談や比喩をそのまま事実として受け取ったり、大人の「言わなくてもわかるでしょ」の含み・察してが前提の話は情報不足です。
 
 
このタイプの子は、
 
  • 渡された言葉=全情報
  • 言われていない条件は存在しない
  • 例外は「ルール違反」に見える
 
 
そのため、察してほしい前提の曖昧な指示は、子どもにとっては「判断材料が足りないまま渡された情報」になります
 
 
大人の中ではつながっている情報が、子どもにはまだ十分に渡っていなかったのです。
 
 
グレーがないんじゃない。
 
 
グレーが伝えられていないだけなんです。
 
 
その状態の子に曖昧な指示を出すと、 
 
  • 言われた通りにやっている 
  • ルールを守ろうとしている

 

 

それなのに、結果として怒られたり否定されてしまうと、怒ったり泣いたりということが起こってしまっていたのです。

 

 

大人が「そのくらいわかるでしょ」と当たり前と思っていることは、今までの経験があるからわかること。

 

 

言葉をそのまま受け取る子は、渡された情報だけで、きちんと考えようとしている

 

 

ここが我が家のミスコミュニケーションの原因でした。

 
 
ピンと気づいた人形
 
 

4.曖昧な指示が伝わらない子どもへ グレーを説明する伝え方

 
 
今までは言わなくてもわかると思っていたことを曖昧にせず、「グレーを説明する」という視点を持つことにしました。
 
 
お風呂という行動に含まれる細かい作業を分解して、1つずつ伝えます
 
 
① お風呂に入ったら、髪の毛を洗って体を洗うよ
② 出てきたらタオルで拭くよ
③ クリームで保湿するよ
④ パジャマに着替えるよ
➄ 髪を乾かすよ
 
 
そうすることで、次に何をすればいいのかわかるし「そんなこと言われてない」「何をすればいいかわからない」と衝突することがなくなりました。
 
 
さらに「やることは全部で5個あるよ」と先に伝えることで、見通しが持てるようになり、「あと何個?まだあるの?」と不機嫌になることも減っていきました。
 
 
1つずつのスモールステップで進めていくと、すべきことが明確で何をすればいいかがはっきりしているので、子どももストレスなく取り組めてスムーズに終えられるようになります。
 
 
着替えを探している女の子
 
 

5.指示が伝わらない子どもが安心して動けるようになった変化

 
 
白黒思考を止めさせる、緩ませると考えるのではなく、白黒で考えていることを受け止めた上で、情報を足すという対応をしたことで、以前に比べて幅を持てるようになりました。
 
 
やるべきことを細かく伝えるママになったため、子どもが安心して動けるようになったのです。
 
 
私自身も、「なんでできないの?」とイライラする時間が減り、娘に伝わる言い方を考えられるようになりました。
 
 
大人の当たり前をいったん横に置いて、子どもの視点から情報を渡してみてください。
 
 
安心があれば子どもは動き始めます。
 
 
親子が笑っている様子
 
 

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執筆者:大森 あみ
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
 
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