繊細で敏感な分離不安の子どもが登校しぶりになる原因とその予防策とは?

分離不安キッズのママはわが子が皆と同じことができないと悩むこともありますよね。感覚が過敏過ぎるため理解し難いこともあると思います。今回は、敏感で繊細な子どもにとって何が大切なのか?成長させるには何が大事なのかをお伝えしていきたいと思います。
 
 

1.感覚が敏感な分離不安キッズが理解されにくい学校での困りごと

 
 
分離不安キッズの登校しぶりには、どのような背景があるのでしょうか。
 
 
子どもの学校生活で、こんなこと思い当たりませんか?
 
 
「マスクがチクチクする」「体育着の肌触りが不快」など気にする
 
 
「教室がさわがしい」「楽器の音がうるさい」など音に敏感
 
 
「給食のにおいが気になる」「味にこだわりがある」と、においが苦痛だったり味にうるさい
 
 
「お友達が先生に叱られているのに、自分が叱られている気分になる」といった人の感情に敏感
 
 
普段の生活の中で、こんなことを考えたこともないし、気にしたこともない!というママがほとんどかもしれません。日常生活の中の1コマという情景でもありますよね。
 
 
どうしてこんなことが気になるんだろう…。どうして皆ができてわが子だけができないんだろう…とママは悩んでしまいますよね。
 
 
 
 
先に述べたチェックリストを見ると、悩んでしまうのも無理もないと思います。
 
 
しかし、実はこのような子どもが5人に1人の割合でいると言われており、1クラス30人だとクラスの中に5~6人はいると言われているので案外珍しいことでもありません。
 
 
このように、ひといちばい敏感な子どものことを「Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド)」と呼び、略してHSCと言います。
 
 
また、ひといちばい敏感な大人は、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼び、略してHSPと言います。
 
 
じゃあ、これって発達障害なの? 学校では問題行動のようにもとれてしまうことがありますが、どうなんでしょうか?
 
 

2.HSCは発達障害?

 
 
あまりも色んなことに敏感で、過敏過ぎるため、ママ自身が理解し難い行動を目の当たりにすると、わが子は発達障害なの?!と考えてしまうこともあると思います。
 
 
確かに発達障害のお子さんの中には感覚過敏を持っている人もいます。なのでどちらも合わせ持っているケースもあるでしょう。
 
 
しかし、あくまでも生まれ持った気質であり、そのせいで繊細さなどが強く出てしまっていると考えられます。
 
 
HSCは病気でも障害でもなくあくまでも「特性」です。
 
 
なので「治るものではない」と認識しておく必要があります。
 
 
どうやったら負担のない生活を送ることができるのか?という視点でお子さんと向き合っていって欲しいと思います。
 
 
それを踏まえて分離不安キッズの学校生活を振り返ってみると…。
 
 
ひといちばい繊細で敏感なため、常にアンテナを張り巡らせて不要な情報までキャッチしながら日々生活をしている子ども達。
 
 
人それぞれ気になることや程度の違いはありますが、非常に敏感な感覚や感受性をもっているため、刺激を受けやすく、ささいなことが気になってしまう感覚の過敏性があります。
 
 
 
 
例えば、
 
 
触覚過敏のある子どもは、体育の時間が憂鬱だったり運動会や学芸会などで着る衣装が想像している以上に不快だったりと大きな負担になります。
 
 
聴覚過敏がある子どもは、さわがしい教室で学習することに抵抗感を示し、音楽の授業がとてもしんどかったりします。
 
 
嗅覚や味覚の過敏がある子どもは、毎日の給食の時間だけでなく、給食の前後の時間も気分が悪くなったり、給食を食べられなくなったりするケースがあります。
 
 
人の感情や空気を読みすぎる子どもは、強い叱責がまるで自分に向けられているかのように感じ、ひどく落ち込んでしまったり涙を流してしまったりする場合があります。
 
 
これほど、分離不安キッズは敏感な感受性をもっているのです。
 
 
もう、お気づきですよね?
 
 
刺激だらけの学校生活は苦痛そのものなのです!
 
 
分離不安キッズは刺激に敏感に反応し、大きなストレスを抱え込みやすく、母子登校や登校しぶりの原因の1つになると考えられます。
 
 
感覚過敏がない人にとっては、まったく気にならないことも多く、集団生活の学校では理解が進みにくいというのが現状です。
 
 
みんなと同じようにできないという不安が大きくなるので、日ごろから不安を取り除いてあげる必要があります。
 
 
では、どうしたら分離不安キッズの不安をやわらげ、ママがいちばんの安全基地になることができるのでしょうか?
 
 
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3.親子時間で分離不安キッズの「不安」を「安心」に変えよう!

 
 
繊細で敏感な子どもだからこそ、早めの対応が鉄則です!
 
 

それには「小さなできた!」をたくさん経験して、成功体験を積み重ねると子どもの脳がぐーんと育ち感覚機能も発達していきます。

 
 
じつは、ママが子どもとのかかわり方や声かけを変えるだけで、分離不安キッズの「不安」「安心」に変えることができます。
 
 
笑顔の男児
 
 
ママのひと言は、繊細で敏感な分離不安キッズにとって偉大なのです!
 
 
そこで、おうちで簡単にできる遊びを毎日の習慣にしてみませんか?1日5分からスタートしても大丈夫です。
 
 

◆ポイント1:実況中継する

 
 
ただ一緒に遊ぶだけではなく、子どもがやることなすことすべてを褒めてみてください。加えて子どもがやっていることを実況中継してみてください。
 
 
 例えば…
 
 
 公園で鬼ごっことかどうでしょうか?お友達としても家族でしても楽しいですよね。
 
 
 
 
「走るの速いね!」
 
 
「鬼に見つからないように隠れていたね!」
 
 
「鬼の動きをめちゃくちゃ観察してたね!」
 
 
 当たり前のことを声に出してみてください。
 
 

◆ポイント2:スキンシップとジェスチャー

 
 
褒めるだけが子どもを肯定することではないのです。スキンシップジェスチャー大事なコミュニケーションです。
 
 
うまく逃げきれたら…
 
 
「ハイタッチ」でスキンシップ
 
 
「グッジョブ!」サインでジェスチャー
 
 
ジェスチャーをする女性
 
 
子どもは素直に「ママが自分のことを見てくれている!」「褒めてくれて嬉しい!」と感じ、安心な気持ちが育み、どんどん自信につながっていきます。
 
 
ほかにも、親子でお料理やお掃除でもいいですね。子どもがママと一緒にやって楽しいことを習慣にすればよいだけです。
 
 
休みの時や、長期休暇の時など、子どもと過ごす時間をうまく利用すると子どもが変わる大チャンスになります!
 
 
ぜひ、分離不安キッズの「不安」「安心」に変えてみてください。自信に満ちたお子さんになれると思いますよ!
 
 
執筆者
発達科学コミュニケーショントレーナー
みやがわあゆみ
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