体の違和感を気にしすぎるのはなぜ?そのとき子どもに起こっていることと関わり方

まるを出す男の子
少しの体の違和感を何度も訴える子どもに戸惑うことはありませんか。成長途中の子どもの脳は感覚を整理する練習中です。小さな違和感を大きく感じる理由と、気持ちを整える関わり方をお伝えします。
 
 

1.体の違和感を気にしすぎる子ども

 
 
「体がいつもと違う気がする」と言われたことはありませんか?
 
 
熱はない。
 
 
顔色も悪くない。
 
 
さっきまで元気に遊んでいた。
 
 
それでも、本人は真剣です。
 
 
何度も続くと「気にしすぎでは?」と戸惑ってしまうこともありますよね。
 
 
大人なら気にならない小さな変化も、はっきりとした「異変」のように感じてしまう。
 
 
これは神経質でも気にしすぎでもありません。
 
 
実は、発達途中の子どもの脳が、この「気にしすぎ」を引き起こしていることがあります。
 
 
この記事では、体の違和感を感じすぎてしまう理由と、体に違和感を感じても落ち着いて自分の状態を判断できるようになる関わりのヒントをお伝えします。
 
 
考えている男の子
 
 

2.体の変化を敏感に感じ取る息子

 
 
私の息子も、少しの体の変化をとても敏感に感じる子どもでした。
 
 
  • 右耳が熱い気がする
  • 胸の奥がなんだか変
 
見た目にはわからない、本人にしかわからない違和感です。
 
 
当時の私は、
 
「気のせいじゃない?」
「大丈夫だよ」
 
と、深く受け止めることなく答えていました。
 
 
もともと息子は、不安を感じやすいところがあり、小さな変化も強く意識しやすい子でした。
 
 
そのため私は、「また気にしすぎている」と思ってしまっていたのです。
 
 
けれど息子は、
 
「本当なんだってば」
「どこかおかしいのかな」
 
と、次第に不安そうな表情を見せるようになりました。
 
 
私はそんな様子を見て、「こんな小さなことを気にしていて、この先大丈夫なのだろうか」と心配していました。
 
 
悩むお母さん
 
 

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3.体の感覚を整理する力が育っている途中の子ども

 
 
そんな中、Nicotto講座で学ぶうちに、ある大切なことに気づきました。
 
 
それは、子どもは体の感覚を整理する力がまだ育っている途中だということです。
 
 
本来、脳は体から届くさまざまな感覚を受け取り、「これは心配いらない変化だ」と判断しています。
 
 
けれど、成長途中の子どもは感覚の整理がうまくいかないことがあり、小さな違和感も強い刺激として感じてしまうことがあります。
 
 
しかも、感覚は周囲からは見えません。
 
 
本人だけがはっきり感じているものです。
 
 
そんな違和感を否定されると、子どもの脳は「やはり危険なのかもしれない」と警戒を強めてしまいます。
 
 
体から届いた曖昧な感覚に不安が重なると、脳はそれを「注意すべき刺激」として扱い続けます。
 
 
すると、体への意識はさらに高まり、違和感はより強く感じられるようになるのです。
 
 
今振り返ると、私は「気にしすぎ」などという言葉で、違和感そのものを消そうとしていました
 
 
けれど本当に必要だったのは、子の中の警戒を下げることだったのだと気づきました。
 
 
4つの不安の積み木と困っている人形
 
 

4.違和感を受けとめ、言葉にして確認する関わり

 
 
そこで私は、息子の感じる違和感を否定せず、まずはそのまま受け止めることから始めました。
 
 
「変に感じるんだね」
 
 
そして、どのあたりが、どのように変なのかを一緒に言葉にしていきました。
 
 
  • 動かすと違和感があるのか
  • じっとしていても感じるのか
  • 表面なのか、内側なのか
  • 我慢できないほどなのか、そこまでではないのか
 
 
ひとつひとつを言葉にしていくうちに、あいまいだった感覚が少しずつ整理されていきました。
 
 
そして、「気にしすぎ」という言葉の代わりに、「少し様子をみてみようか」と伝えることにしました。
 
 
すると少しずつ、息子は自分の違和感に程度をつけられるようになっていきました。
 
 
それは、違和感がなくなったというよりも、脳の警戒が下がり「今すぐ対処しなければいけない危険」ではないと判断できるようになってきた変化でした。
 
 
違和感を否定しないこと。
 
 
そして、感覚を言葉にして整理すること。
 
 
この2つが、息子の不安を落ち着かせるために必要だったのです。
 
 
ポイントと書かれたメモ
 
 

5.違和感を落ち着いて伝えられるようになった息子

 
 
こうして、息子の感じる違和感をその都度受け止めていくうちに、少しずつ変化が見られるようになりました。
 
 
以前は違和感を感じると慌てた様子でしたが、次第に落ち着いて、自分の言葉で伝えられるようになっていきました。
 
 
「そこまでひどくはない」
「明日まで様子をみてみる」
 
自分で違和感の程度を考え、すぐに慌てて解決しようとすることが減っていきました。
 
 
私自身も、「本当に違和感を感じているんだ」と理解できるようになり、大げさだと思ってイライラすることがなくなりました。
 
 
そして、「違和感を受け止めて、言葉にして整理する」という関わり方の流れができたことで、子どもの不安が大きくならなくなっていきました。
 
 
もちろん、明らかに様子が違うときには、すぐに医療機関を受診することも重要です。
 
 
しかし、子どもの体の違和感は、感覚を整理する力がまだ育っている途中だから起きていることもあります。
 
 
違和感をなくそうとするのではなく、一緒に整理しながら「今すぐ危険ではない」と脳が判断できる状態をつくること。
 
 
それが、必要以上に体へ意識が向き続けることを防ぐ第一歩なのだと感じています。
 
 
もしお子さんが体の違和感を訴えたら、まずは「どんなふうに感じているのか」を一緒に確かめてみることから始めてみてくださいね。
 
 
まるを出す男の子
 
 

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執筆者: 三谷 のぞみ
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
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