「子どもに失敗させたくない」との思いから、つい手出し口出しをしてしまう…高齢ママあるあるではないでしょうか?でも、その先回り子育てが、実は子どもの主体性を奪っているかもしれません。子どもが自主的に行動できる方法をご紹介します。
1.高齢ママあるある!なぜ先回り子育てをしてしまうのか?
「子どもに失敗させたくない」「言っても動かないから仕方なく…」そんな気持ちから、つい先回りして手出し・口出ししてしまうママは多いのではないでしょうか?
『高齢ママあるある』ですよね。
しかし、その行動はとても危険です!
親が先回りすることで、子どもが自分で考え行動する機会を奪ってしまうからです。
先回り子育てとは、子どもが失敗したり困らないように、親が先回りして問題を解決してしまう育児スタイルです。
高齢ママはお子さんが一人っ子の場合も多く、「子どもを失敗させたくない」「自分の子育てで失敗したくない」という思いから、無意識に手をかけすぎてしまうことが多いようです。
また、子どもの脳はまだ発達中ですので、大人と同じスピードで理解したり、行動にうつしたりすることは難しいです。
しかし高齢ママは大人と接する時間が長かったので、子どものペースに合わせることに慣れておらず、つい自分のタイミングで指示してしまう、動いてしまうこともあるでしょう。
さらに、「ちゃんと子育てしてると思われたい」という周囲の目を気にする気持ちも、先回り行動を助長してしまう要因かもしれません。

2.実は私も先回りママでした
私には高齢出産した小4の一人息子がいます。
息子が小さい頃、私は「周りから甘やかしていると思われたくない!」「子どもに失敗させたくない!」という思いから、以下のような行動をとっていました。
✓飲み物をこぼさないように離して置く
✓子どもの質問に全部答える
✓宿題のタイミングや忘れ物を全て管理
その結果、息子は何でも「ママがやって」「ママが決めて」「ママが言って」と私に依存するようになり、自分で考え行動しない子に…。
それどころか、失敗すると癇癪を起こして人のせいにすることもありました。
そして難しそうなことに挑戦することやストレスを避ける癖がついてしまったのです。
その後、小3の時に学校一厳しい先生が担任になりました。
先生への恐怖心と、嫌いな給食を無理に食べさせられた事がきっかけで、ストレス耐性がない息子は登校しぶりを起こしてしまいました。
母子登校を経て、最終的に、学校に行けなくなるまで追い込まれたのです。

3.子どもを信じて待つことが自立の第一歩
子どもが失敗する姿を見るのは辛いですよね。
でも、親が先回りしてしまうと、子どもは自分で考えて行動する機会を奪われてしまいます。
そうすると「できた!」という成功体験を得るチャンスも失います。
成功体験は子どもに自信を与え、困難にぶつかったときに自分で考え行動する力を育てます。
そして自分で困難を乗り越えていくことで「なんとかなった!自分でできた!」とさらに自信につながるのです。
たとえ失敗したって大丈夫!
失敗から学ぶ力が、自主性を育てます。
たとえば、飲み物をこぼしたら布巾を持ってきて拭けばいいし、忘れ物をしたら「次はどうすれば忘れない?」や「万が一忘れた時はどうする?」を一緒に考えればいいんです。
こうした日常の小さな失敗からの気づき一つ一つが、子どもの経験になります。
そして子どもの脳は、たくさん考え、行動し、たくさん経験することでどんどん成長していくのです。
だから親が子どもの力を信じて見守ることが、子どもの自立への第一歩です。

4.子どもが自主的に行動するようになる秘策
子どもの自立を促す秘策は、日常生活の中で子どもに「選択させる」ことです。
選択肢はどちらを選んでも問題ない内容にし、子どもが安心して決められるようサポートしましょう。
例えば、
「宿題は夜やる?朝やる?」
「お風呂はご飯の前?後?」
「飲み物はジュース?お水?」
子どもが選べたら、「決められたね!」と褒めてあげましょう。
たとえママの考えと違う選択をしても、「それいいね!」と共感して受け入れることが大切です。
また、話しかけるときは、
・子どもの名前を呼ぶ
・今していることに興味を示す
・笑顔でゆっくり優しく話しかける
といった工夫をすると、子どもにママの声が届きやすくなります。
こうした習慣を続けることで、次第に子どもは選択肢がなくても自分で考え行動する力を身につけて、自信を持って挑戦できるようになりますよ。
子育ては試行錯誤の連続ですが、親が少し視点を変えるだけで、子どもの成長はぐんと変わります。
一歩ずつ、一緒に進んでいきましょう!

執筆者:ごとう あかり